- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569768526
作品紹介・あらすじ
ふだんは老舗料亭のさえない主人でも、ひとたびカメラを持てば……。美食の写真家・金田一ムートンが京都を舞台に様々な謎を見事解決!
感想・レビュー・書評
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京都の老舗料亭「糺の森山荘」に婿養子として入った八代目当主・朱堂旬(すどうしゅん)は、普段は冴えない風貌で、下働きの従業員にしか見えない。
ところが彼は、人気写真家・金田一ムートンというもう一つの名を持っていた。
旬が“外商”と称して店を空にし、写真の仕事をしている時に巡り合った人たちと交流を持つ、そして、店に帰ると、しっかりした番頭頭・伏原宣家(ふせはらのりいえ)に出歩きすぎを叱られ、そこを毒にも薬にもならないお人柄でうまく言いくるめる…という作りの短編が5本。
ガイドブックにおまけに付いている小説…といった感じで、小説として読もうとすれば、やや物足りなく、中途半端。
けど、最近はこういった、実在の店をはっきり紹介するような小説が流行っているのかな。
とはいえ、移り変わりの激しい観光地京都では、たぶんつぶれないであろう、王道で定番なところが、各章ごとに紹介されることになる。
主人公と同じく、いつでも“外商”と称して店を空けている若女将・明美…つまり旬の妻が、一度も直に登場しないのが謎めいている。
第一話 大原のもみじ
第二話 雪の千本鳥居
第三話 天神さんの梅
第四話 円山の枝垂れ桜
第五話 糺の森の恋詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
老舗料亭の党首と写真家の二足の草鞋を履く朱堂旬
古都京都を舞台に、出会った人々の心を癒す
京都の四季折々の自然と、美味しいお食事処が紹介されている -
旅先の古本屋で、時間つぶしに衝動買い。お気楽に読めて、京都の観光情報も仕入れられるのは良いが... 読み物としては、全体的に「薄い」「浅い」印象(^ ^; 「二昔前の少年少女向け漫画のヒーロー」的な、現実感の無さ(^ ^; 美味しんぼもかくやという、感動しやすく説得されやすい登場人物たち(^ ^;
「ツッコミの練習」にはよろしいかと(^ ^; -
2022.08.08
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京都の老舗料亭八代目当主・朱堂旬。冴えない
風貌の彼は、人気写真家というもうひとつの
顔を持っていて…。京都の名所とグルメ情報が
満載の新スタイル小説。 -
糺の森にある老舗料亭に婿入りし、ちょっと頼りない若旦那として働いている旬は「金田一ムートン」という名の写真家というふたつの顔を持っている。
料亭の面々には秘密で金田一ムートンになっては京都の四季折々の写真を撮り歩く春夏秋冬に謎解きの要素を組み入れた連作短編集になっている。
京都についての本を多数出している著者なので、実在する料理屋が各編ごとに登場し、その料理屋の紹介コラムもはさまれる、ちょっと変わった構成になっている。
なんというか、突っ込みどころが満載な一冊で、料亭の経営も、金田一ムートンの仕事の仕方も、解かれる謎も、現実的にないだろう、というモノにあふれていて、どうにも楽しめなかった。 -
住んでいたことがある土地なので、恋しさが募りました。
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一話ずつ、京都の街とおすすめ飲食店が登場。柏井さんらしい。さらに人情話が絡んでくるのだが、これがちょっと乱暴というか、設定が無理矢理というか。でも定番時代劇を思えば、それもありかな。文字数が少ないのか、あっという間に読破。
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2021年2月2日購入。
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京都の観光と食の案内を小説仕立てにした短編集。
軽く読むにはこのライトな内容でも良いと思いますが、ただでさえ字が大きくて文字数が少ないのに、毎回繰り返される同じようなシーンに多くの行を使っているのがいただけない。
もともと雑誌に掲載していたようなのでそれも納得できますが、一冊の本にまとめるのなら改稿して欲しかった。