- Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101216416
作品紹介・あらすじ
祇園の名店『和食ZEN』の奥にある秘密の扉。『小堀商店』の入り口だ。ZEN店長の淳、売れっ子の芸妓ふく梅、市役所勤務の伊達男木原の三人は、食通として名高い百貨店相談役、小堀善次郎の命を受け、とびきりのレシピを買い取るため、情報収集に努めている。そして今日も腕利きワケありの料理人が現れて――。京都と食を知り尽くす著者が描く、最高に美味しくてドラマチックなグルメ小説。
感想・レビュー・書評
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yom yom2017年8月号vol.45:鱧の源平焼き、10月号vol.46:焼肉のすすぎタレ、12月号vol.47:松茸の土瓶蒸し、2018年4月号vol.49:オムライス、6月号vol.50:小袖くずし、の5篇に書下ろし:ひと口おでんを加えた6つの連作短編を2018年10月新潮文庫から刊行。柏井さんにしては、描写が濃く、ぐいぐい押してくる展開で、少し新鮮でした。
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食べ物も工業化している今、その人にしか作れない料理のレシピも本当に遺産になっていくのかもしれないと思いながら読んだ。
詳細にレシピを残しても作り手が変わると、少しずつ何かが変わるような気もする。
それにしても、買い取ったレシピはこれからどうなっていくのかしら。 -
2018.10.9読了
お話の発想が面白かった。
レシピを買うというのも面白いが、それに絡めた人情話も良かったです。
この方の描く料理の描写は食べたくなる… -
ゴリゴリの京言葉でやり取りしつつ、食材や料理を繊細に表現していて、二つの異文化を体験している気持ちになれて楽しかった。ストーリーは人情物で水戸黄門や大岡忠相を連想させる。
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長年やってきた洋食屋。丁寧な仕事をしてきた誇りのメニューを受け継ぎたい思いは小学三年生の女の子に受け継がれた。病気で嚥下障害を患う母親においしいものを食べたいという気持ち。それを叶えるアイデアは心のこもったものだった。
一口サイズの食べやすいオリジナルおでん。
店主が口をつぐむ廃業の理由は父と娘の互いを思いあう絆にあった。人と人との縁の不思議と運命を動かす大きなちからを感じた。 -
京都が好きな人向けに書かれた本なのかな?
自分にはあまり合わなかった。
話自体はさらっと読めるけど、登場人物に惹かれないし、ご飯も食べたいと思わなかったし、響くものが無かった。
その中で京都大好き登場人物がちょっと鼻につく。
ぼーっと読むには向いてる小説かな。
レシピ買い取りしている場所は素敵。 -
柏井壽氏のグルメ小説。レシピを買うと言っても、商売気がある訳でなく、人情物です。グルメ、人情話、ふく梅さんのお色気と面白い要素は十分です。自分は気になりませんでしたが、京都弁が気になる人にはちょっとしつこいかもしれません。
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柏井さんの新しい京都グルメもの。京都市郊外に住んではいるが、全く縁のない食べ物なんだけど、つい読んでしまう柏井さんの本。これも鴨川食堂に続いてドラマ化して欲しいものだ。メインはグルメなんだけど、それにまつわる話がうまいんだよな、柏井さん