オチケン探偵の事件簿

著者 :
  • PHP研究所
3.15
  • (2)
  • (21)
  • (34)
  • (14)
  • (0)
本棚登録 : 162
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569804316

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 書き下ろしだけに...何時新作が読めるのか分からなかった
    オチケンシリーズの3作目。たった3人しかしない貧窮な
    落語研究会の面々の元気な姿が読めて嬉しい。
    今作は2編のお話ですがどちらも部長の「岸」さんの
    演じる噺に真相のヒントを得て、新入部員で一番
    まともな性格の「オチケン」がその謎を解き明かす
    スタイルです。

    奇人2人の先輩に巻き込まれ、引き摺られっぱなしで
    日々、時間と金銭を搾取される「オチケン」の
    体質は今作では更にパワーアップ。更には学生部の
    部長「土屋」、新学長にまで何故か目をつけられる始末。
    事件を呼び込むところも含め才能なんですかね。
    白戸修くんと一度対面して欲しいものですw。

    完全に落語研究会が大学内の探偵部と化して
    事件を解決するこのスタイルは、それはそれで
    面白いのですが、個人的には「岸」さん、
    「中村」さん、そして「オチケン」くん達と
    落語の密な人情噺も...期待します。
    次作は....何年後かなw?

  • なんだか話が繋がらない…と思ったらこれはシリーズ3冊目だったんだ。
    大倉崇裕の落語モノは好きだし1冊目から読んでみよう。
    感想はそれからかな。

  • 数年ぶりの新作!!
    すごく面白かった~。
    是非、続きを書いて欲しいな。
    土屋さん素敵(笑)

  • シリーズ三作目。オチケン君、どこまでいっても事件に巻き込まれて損することばかり。本当に大変そうです。しかしこの落研、まともに落語やってるのは一人だけじゃ?(笑)。
    今回も素敵に意地悪炸裂だなあ中村さん。そして意外なあの人が、意外なところで活躍のラストにはびっくり。

  • 前作までと明らかに違うのは、いろんな登場人物の中にある正義って物が正面きって取り上げられていることかな。

    読後感が爽やか。そして、思わず笑ってしまうシーン多数。
    これまでの2作は、内容がエグい反動からかあっさり感が強かったけれど、本作は読みやすいのに、しっかり読んだ感が残った。

    特に、土屋氏が大好きな私としては、◎。

  • 登場人物のキャラクターが素敵でした。
    続きが早く読みたいです。

  • シリーズ物と知らず、本作品から読み始める。

    落研の越智健一が奇天烈な研究会メンバー二人と事件を解決。
    事件と言っても、大学生活内のトラブル。
    事件解決に落語が関わってくるあたりが、新鮮で面白い。

  • 〈内容〉究極のお人好し探偵が、キャンパスで起きる奇怪な事件に挑む。なぜかトラブルに巻き込まれてしまう、落語オンチのオチケン部員・越智健一。ユーモアと落語のウンチクが満載のミステリー。

  • +++
    究極の巻き込まれ型でお人好し探偵が、キャンパスで起こる奇怪な事件の数々に挑む。事件を解く鍵は落語にアリ?
    大学入学早々、落語にまったく興味がないのに、廃部寸前のオチケン(落語研究会)に入部させられた越智健一(おちけんいち)。風変わりな二人の先輩にふりまわされ、キャンパス内で起きる奇妙な事件の捜査に駆り出され、必修科目の出席もままならない中、大学は夏季休暇に突入していた。宿題をきっちり仕上げ、前期のリベンジを誓う越智だが、学生落語選手権で優勝を狙う大学間の抗争に巻き込まれ、次々と予想だにしない事件に直面するはめに……。単位取得が遠のいていく、オチケン探偵の活躍を描く連作ミステリー。オチケンの運命や、いかに!
    『オチケン! 』『オチケン、ピンチ!!』で大人気。ユーモアと落語の薀蓄が満載の、大学の落語研究会を舞台にした爽やか青春ミステリー。落語好き、ミステリー好き、青春小説好き必読。
    +++
    「幻の男」 「高田馬場」
    +++

    相変わらず間の悪い――というか、断り下手な――越智健一(オチケン)である。だが、まったくもう、と嘆きながらも自ら事件の渦中へと爪先を向けてしまうのだから、これはもう性分としか言いようがないだろう。おそらく本人としても宿題を仕上げて前期のリベンジを果たすよりも、ずっと充実した夏休みであることだろう(嘆息)。なんだかんだと巻き込まれながら、情けなさ全開で振り回されているように見えるオチケンだが、要所ではかなりな洞察力を発揮し、それがわかっていて利用している風変わりな先輩たちもまたある意味魅力的である。新学長の人となりがまだ読み切れないが、今後のシリーズで明かされていくのだろうか。越智くんの宿題が無事夏休み中に完成することを祈らずにはいられない一冊である。

  • 3年ぶりの新作にも関わらず、前作からは3ヶ月もたたない夏休み。入学当時は岸や中村に翻弄されるばかりだったオチケンこと越智健一だけど、越智を巡る人々の中ではいろいろな「噂」流れているらしい。
    黎明棟の今後も気になるし、越智の成長も楽しみ。まだ1年の夏休みだし、この分だと越智の願い通りの4年での卒業も怪しいし、まだまだ続きが楽しめそう。

    文中で「季刊落語」牧という名前が出てきた。こっちも新作が読みたいなぁ~。

    やはり山岳シリーズもいいけど、大倉さんの軽い落語シリーズは楽しい

全29件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大倉崇裕の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×