作品紹介・あらすじ
孤独を愛しつつも、人と協調し、共感を得て仕事をすることが得意な松浦弥太郎さんが大切にしている静かな内省の時間と人とのつながり方。
感想・レビュー・書評
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松浦さんて、どこか格好つけたところのある人だと想像してたけど、いい意味で裏切られました。
主に40代をターゲットに書かれた本のようですが、30代の私にも充分浸透しました。
特に第1章では、あぁやっぱり外国語を手放してはいけないなと気づけたし、中盤から後半にかけては自分の心の持ちようは間違っていないんだと自信をもらえたり。一方で辛いことを経験した直後にわかったのに、忘れてしまっていたことを思い出して反省したり。
特に参考になったのは、人事を尽くして天命を待つの人事を尽くすはそうそうたやすくないというあたり。ちょうど、このところの自分は気持ちが空回りしていたので、心にとまりました。
全体的に寂しいとか不安という言葉が多く出てきて、漠然とそう感じている人が多い世の中なのだなと。
生きるヒントを与えられるほどに実践できている松浦さんて、すごいです。
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松浦弥太郎さんの暮らしは美しい。
2週間に一度は散髪に行き、夜は10時に寝て朝は5時に起き、夕食は自宅で7時に。毎朝1時間マラソンをし、お酒も召し上がらないそうだ。
昨晩も友人と居酒屋で6時間も飲んでしまったあげく
風呂も入らず化粧も落とさず居間で朝までぶっ倒れていた私は、いったいどうしたらいいのだろう。。。
(とりあえず土下座でもするか)
しかし、そんな私にも松浦さんは優しく諭してくれるのだ。
孤独であることの大切さ。
嫌われることを恐れないこと。
そして、自分に腹を立てず、嫌いな自分もちゃんと受け止めることを。
淋しくて仕方なかったり、自分が許せなくなったときには
またこの本を開いてみよう。
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「ひとりですること、みんなとすること」というタイトルは目から鱗!全部人にわかってもらおうとしない、でも自分の中にずっと閉じこもっていてもいけない。それぞれ「ひとりですること」「みんなとすること」がある。
と、タイトル満点なんだけど、中身はふわっとしてて、松浦さんのファンになら響くことがあるかもしれませんが、主観が大きいので、しっくり納得できないことが多いです。
ただ、発見もありました。
仕事上で"人間として"認められようとしない。これは、自分の誠意が全く無碍にされたとき泣きそうになるときに思い出したい言葉。
上だけを目指すのではなくて、共感の器を横に広げる。決めた道を突っ走って視野狭窄になりそうなとき、共感の器を横に広げることならいつでもできるかも。
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対話にピッタリの本。
読んでいて、納得する箇所もあれば違和感を覚える箇所もある。自分の「芯」が見えてくるような感覚があった。言葉が柔らかくて分かりやすいので、こういった類の本に慣れていない人にもオススメかも。
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解決ではなく、対処することを目指す。
今日の健康に感謝。
敗者は戦った人のこと。
弱者は戦うことさえあきらめたひと。あるいはたたかうエネルギーが残ってないひと。
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愛さなくては〜と40歳のための〜をまとめた本。よくまとまっているので、こちらを読んでも良いかもしれないが、わざわざ買い直すほどではない。
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<本書購入にまつわるあれこれ>
鎌倉橋のそばのイベントの際、移動式書店で購入。
背表紙は色あせているし、中には書き込みもある。
それでも、一期一会と思って手に取った。こういう本の買い方もいいな、と思った。もっとみんなが、自由な気持ちで本を手に取るようにするヒントが隠れていそうだ。
<本の内容について>
後ほど追記する
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22時に寝て5時に起き、朝1時間ランニングをして19時には家族と夕食をとる。お酒も飲まず散髪は2週間に一度。
最優先していることは自分の健康。
スッキリ爽快、読んでいて気持ちが良くなる。
自分を大切にし、人を大切にする。
シンプルなことなのに意外と難しかったりするけれど、いまの私からするとお手本のように見習いたい生活。
まずは早寝早起きから。
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・見方が欲しかったら、敵をつくれ
・誰のことも肯定して、笑顔でいるけれど、自分の心は開いていないのですから、友達ができなくて当然です
・ことに友達が欲しいなら、自分の価値観をわかってもらえるよう、心を打ち明けることが大切です
・「今の片付け」は一見、関係ないように見えても、未来に起こる大変なことに対処するために役に立つことになるでしょう
・いつでも「役立つ道具」でいる
・学歴もないし、たいした資格も持ってないし、世の中を渡り歩く武器など、なに一つ持っていません。
・自分がなにになるかなんて自分で選べない、それなら、人に必要とされることに自分を役立てよう。人に選んでもらい、人の役に立つ道具になれるように、自分を磨いておこう。そして絶対に損をさせないことを約束しよう
・僕が試して、いいなと思っているのは、手のひらをじっと見つめること。手のひらは、一番身近な自分の内側です。一日に一度は必ず独りになれる時間をつくって、じっくり自分の手のひらを見つめてみましょう。
必ず、自分の心の中が見えてくる瞬間が訪れます。
苦痛、むなしさ、悲しさ、満たされない思い。
すると不思議なことに、安心するのです。
なんとなくおなかのあたりが痛くてお医者さんに行くときは不安ですが、診断され、「ちょっと胃炎を起こしていますね」と原因がわかればほっとするのと同じです。
・夕食後に一時間確保してある読書の時間に、英語、フランス語、中国語の本を読んだりもします。
・誰からも電話がないし、メールすら来ない。そのとき多分気がつくのです。自分から電話をかけ、メールをし、声をかけ、会いに行かない限り、独りのままだと。
これに気がつくことが、子供時代に許されていた安全な浮き輪を外し、独り立ちするということかもしれません。
・「あの人たちは仲が良さそうだ」「まわりはカップルばかりなのに、自分だけ独りだ」
しかし本当にそうでしょうか
交差点にいる何百人もの人全員が知り合いで、自分だけが阻害されているなんてことはないし、たとえグループで歩いていても、誰もが等しく孤独を抱えています。
・「みんな孤独だ」と知り、痛みを抱えたもの同士として誰かに声をかけてみると、孤独は強みに変わります。一対一で向き合うから、人と人はつながることができます。
・「うまくいくかな」「成功するかな」あなたがもしこんな不安と寂しさにとらわれているとしたら、賢くて、よく考える人である証拠です。でも同時にそれはあなたがなにも始めていない証拠でもあります。
・行動してしまえば、自然と計画性が出てきますし歩いているという実感が自信を自信をもたらし「成功しないかもしれないという不安と寂しさ」を徐々に和らげてくれるでしょう
・勇気は頭からではなく、足からわいてくる、そんなこともたくさんあります
・一歩踏み出した先に丸太があったら、乗り越えていけばいいのです
・予定は「滅多にない大イベント」としてではなく、自分の習慣の中に組み込んでいくほうがいいでしょう。映画を観る、本をよむといったささやかなことでもいい。それを真っ先にスケジュールに書き込むのがコツです。とくに「自分が健やかでいるために必要なこと」は毎日のルーティーンとして早めに書き込んでしまいましょう。
・「ものを減らすのに、同じものを二枚買うんですか」不思議に思うかもしれませんが、これがものを増やさない秘訣です。例えばシャツはどんなに大事にしていても必ず襟やカフスからダメになってきます。そのとき、「また新しいのを買わなきゃいけない」となると、あれこれ探すことになります。
・身だしなみとは、かなりのモチベーションになるものです。「きれいに整えれば、人と会いたくなる」というのは男性でも女性でも同じではないでしょうか。
・いつ、誰にあっても恥ずかしくない身だしなみ。
・健康管理「とても優秀なのに、四十代から先の人生でくじけてしまう原因は、体をこわすこと
・歯のメンテナンス
・自分を良く見せたい、人に好かれたいと思って、ついてしまう小さな嘘。人の幸せを「良かったね」と言いながら、どこかでくすぶっている焼きもち。
・僕が試して楽になった方法は、自分の心のなかを人に話すこと。嫌われるかもしれない秘密の部分を、思い切って人に打ち明けたのです。
・大切なのは、「嫌われるかもしれないという不安と寂しさ」を秘密にせず、言葉に出してしまうことだと感じます。
・今、あなたに困難が起きているならば、それは自分に足りない何かを補うために起きているのではないでしょうか
・もう一つ、絶対の真理があります。苦しいことや辛いことは、逃げれば逃げるほどついてくるということ。
・感動にお金を払うなら、たとえそれが高価であっても決して贅沢や浪費にはならないのです。
例えば自分の勉強のための投資だと思って高級なホテルに泊まり、感動すると、人生の貯金箱にコインがたまります。経験や知識として蓄えられるのです。
それについて人に話したり、本に書いたり、感動をシェアするという「与える行為」をすると、レバレッジが働き、みんなが喜んでくれるというコインがたまります。一緒にお金そのものも入ってきます。
・たとえば食事会でも、はしゃぎすぎて寝る時間が遅くなったり、食べ過ぎておなかをこわしたり、飲み過ぎで次の日に具合が悪くなったりしたらマイナスとなる行為です。
しかし、ほどよく美味しくいただき、決めた時間内に楽しい話をし、翌日から元気になるならプラスのカウントを意識しましょう。
・真ん中に線を引いて、右側に自分のいいところ、左側に自分の悪いところを書き出していきましょう。右側は、遠慮せず、大いに自分を尊重していいところを書きます
左側は、できれば見たくない、恥ずかしいところがあっても勇気を持って書きます。
右側のいいところはどんどん伸ばしていきましょう。左側の悪いところは反省のために使いますが、自分を責めるのはタブー。きちんと反省したら、自分の弱さを許してあげること。そしていつも「ゆるせない」と思っている誰かの欠点もゆるしてあげる。
・自分で自分が嫌いになることは誰にでもあります。
そんなときは、すぐにできて、自分が得意で好きなことをしましょう。
僕の場合は、とびきりおいしい卵焼きをこしらえること。
こうして自分をなぐさめ、だめな自分をゆるしてやるのです。
・街を歩いていると、びっくりするほどきれいな人を見かけます。「モデルさんみたいだな、スタイルがいいな」そう思いますが、ただそれだけです。
・「見た目についての責任を、自分が負う必要はない」
・外見で唯一責任をとらなければならないのは、身だしなみ。清潔さと社会的なマナーにそった服装は、大人のたしなみです。
・最初に試してみてうまくいったのは、自分に腹を立てないこと。以前の僕は細かいことが気になったり、ちょっとしたことをいつまでも気に病んだりしている自分に気づくたびに自分に腹を立て、一層イライラしていました。どうして、自分はそんなに神経質なんだ。もっと大らかな心になれよ」こんな風に自分を叱りつけてすらいたのです。すると、神経質で臆病者の僕は余計に怯えてしまいもっと神経質で臆病になるという悪循環になりました。
そこであるとき、僕のなかの臆病者を、愛してあげることにしたのです。「いいよ、君はそのままで。確かに神経質で恥ずかしがりやで臆病だけど、異常ってわけじゃないし、絶対ななおさなきゃいけない欠点というわけでもない」人間関係でも、相手に腹を立てず受け入れ、ゆるし、愛してあげると、とたんに楽になることがたくさんあります。
・敏感すぎる自分がむき出しだと、いろいろなものをキャッチしすぎて、受容器が壊れてしまう感じがするのだと思います。困った僕が試してみたのは、こんなイメージトレーニングです。
・あなたの頭は、たくさんの部品でできています。
・まずは、一番大きなネジを一つ、親指の腹と人差し指でつまみ、ゆるめてみましょう。最初は硬いと思いますが、ゆっくりまわしているうちに、するするとほどけていきます。これで精密機械の一部が休憩に入りました。いつもより、人の目が気にならなくなります。みんなと曇りガラスごしに対峙しているくらいの距離感です。顔は見えますが、かすかに微笑んでいるとしかわかりません。
次に、二番目に大きなネジに細いドライバーをあてがってそうっとゆるめてみましょう。するするとほどけていきます。これで精密機械の別の一部も、休憩に入りました。いつもより耳に入る人の声が遠くなります。水に潜っているくらいの、ぼやけた音に変わります。
・人に会うときは、もっと簡略化して「頭のネジを一、二本外す」とおまじないを唱える。たまにぼんやりして、「ちょっとばか」になるということです。
・僕の友人が「Public Relationsを持っているか」と問うのは「社会に対して何をしているか」ということ。僕らは、ボランティア、寄附、自分の考えを世の中に知らせることを何かやっているかをしばしば話題にします。
・夢を描いている人は案外少ないものですが、大きなものも小さなものもありますから、書かないと忘れてしまうものもあります。手帖でも神でもかまわないから、とにかく書いて、毎日見ます。見ているうちに、潜在意識に刷り込まれ
自然に夢に刷り込まれ、自然に夢につながる行動をするようになります。
・感想やお礼の葉書を書こうというのは、ビジネス本によく書いてあります。主にマナーとして、若い頃の人脈づくりとして有効とされています。
・自分自身への納得があれば、強さを誇示する必要もないし、自分を守る必要もない、鎧などいらないのです。
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読みやすく、さっと、生き方を振り返ることのできる内容でした。
「人知れず、こっそりと、人のためになにか親切なことをしてみる」
というのが今の私の印象に残りました。
日々、ささやかに、実践していこうと思います。
著者プロフィール
松浦弥太郎(まつうら・やたろう):東京生まれ。アメリカの古書店にインスパイヤーされてm&co.booksellersを立ち上げる。『暮しの手帖』編集長を経て、現在は会社経営、執筆・編集活動、映像、コンサルタント、商品開発、メディア出演など、枠を超えた活躍を続けている。著書に、『仕事のためのセンス入門』、『センス入門』、『ほんとうの味方のつくりかた』、『僕の考える投資について』、『期待値を超える』など多数。
「2022年 『それからの僕にはマラソンがあった』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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