きたきた捕物帖 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569902012

作品紹介・あらすじ

著者が生涯書き続けたいと願う新シリーズ第一巻の文庫化。北一と喜多次という「きたきた」コンビが力をあわせ事件を解決する捕物帖。

感想・レビュー・書評

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  • 4話432頁で分厚いが、あっという間に読めた。
    作者が「私が生涯、書き続けたい捕物帖」とのことで、宮部ワールド満開の作品だった。
    主人公が今回の作品では、まだまだハッキリしない。孤児の下っ端の手先の北一か、途中で出てくる謎の喜多次なのか、死んだ親分の奥さんで目が見えない松葉なのか。呪いの福笑いやら、生まれ変わりや神隠しなど、経験浅い北一を松葉がフォローして事件を解決してゆく。最後に松葉が十手を借りて乗り出すので、後見として北一をサポートしてゆくのかも知れない。作者が書き続けたいとのことなので、このシリーズとの長い付き合いが始まって楽しみだ。

  • あー、楽しかった!

    宮部さんの時代小説は本当に面白いわぁ。

    深川元町の岡っ引きで、文庫屋の千吉親分の下ッ引きの北一。主な仕事は文庫を担いでの仕事だったのだが、親分が河豚に当たって死んでしまったために、十手持ちにもなれず、相性の悪い(というか北一を毛嫌いしている)女房がいる兄貴分を手伝って文庫屋の仕事をすることに……。

    だが、不思議なことに北一の元へ舞い込んでくる不思議な事件。
    解決するのは北一と親分のおかみさんだった松葉。

    怪談じみたこと事件、色恋の絡んだ事件。欲に絡んだ事件。

    楽しい時間を過ごしました。やっぱり宮部さん、好きだぁ。

  • 北一と喜多次のコンビが次々と事件を解決する話と思いきやなかなかその喜多次が出てこない。
    後半に差し掛かったぐらいにひょっこり出てきてこっからが本番かと思いきや、存在感は凄いけどそっからラストまで出番は無し笑
    それもあって前半はなかなか読み進められなかったけど、徐々に下町の人情味溢れる世界観や、北一の成長していく姿にページをめくるスピードが早まっていく。
    続編のタイトルは全然名前が違うけど、きたきたコンビは活躍するのかどうか。
    これからがもっと面白くなっていきそうな
    期待が持てる作品でした。

  • 「蒲生邸事件」が面白く読めたので安心感があった。最近出版される本を読むと、文体や言い回し等に違和感を感じて、読み進める事自体が難しくなる経験が増えた。「単に歳をとっただけ?」とも思っていたが、この本を読んで安心した。
    内容は江戸下町を舞台とした「捕物帖」という名の市井物。登場人物や舞台設定も良く、安定の面白さ。続巻の文庫化を心待ちにしてます。

  • 捕物帖。
    最近、時代劇が気になって本でもテレビでもよく目にする。
    文庫屋の北一を応援したくなった。
    そして千里眼を持つ千吉親分のおかみさんが気になる気になる。喜多次も気になるなあ。
    次巻ももちろん読みますよ。

  • 時代小説だけど、挑戦してみてよかった!時々分からない単語が出てきたけど、ストーリーを把握するには問題ないので私のような初心者にぴったり。宮部さんのシリーズものということで面白いことは間違いないだろうと信頼してたけど、期待以上の満足度でした。16歳の北一が素直でまっすぐで好ましいし、喜多次もまだ謎が残るミステリアスなキャラクターで気になる。ほかにもおかみさんや富勘など登場人物がそれぞれ魅力的で、全く飽きることなく楽しめました。解説もとても良くて、私が持った感想を上手く言語化してくれていた感覚。何百年たっても、人間の根っこの部分の喜怒哀楽は変わらないんだよなぁと納得しました。関連作品も次作も読みたい!

  • 待ちに待った宮部みゆき!
    面白かった〜ヽ(´▽`)/
    久しぶりの時代物だったから、連作短編がいい塩梅。

    主人公はもちろんのこと、脇キャラがいい!
    読んでいて頭にスルスル入るこの感じ
    宮部みゆき作品は読んでいてホント気持ちいいわ

    ずっと続くようなので嬉しい( ´ ▽ ` )♪

  • 「桜ほうさら」が初めての宮部みゆきさんとの作品との出会いになり、重なる登場人物に惹かれて読むことに。怪談話、人情話といろいろ楽しめる要素満載の作品に、ますます宮部ワールドに引き込まれてしまいそうです。
    北一の成長も楽しみだし、それを温かく見守る松葉さんはじめ長屋の面々。皆魅力的です

  • 十手持ちの親分が急死し、残された16才の北一が、未亡人となった盲目のおかみさんと、後にバディとなる同年代の喜多次に助けられながら事件の謎解きに挑んでいく成長物語。
    宮部みゆき時代小説ファンになってしまい、ライフワークだというこのシリーズ第一巻を手に取った。主人公が頼りないが、周りに大勢の支えてくれる人たちがいて、この先どんどん成長していくのだろう。特に、おかみさんの推理力が凄い。名高かった親分も実はおかみさんの助言に支えられていたのではないかと思わせるほど。風呂屋の釜焚き喜多次との出会いも印象的。喜多次はその能力を隠し、助けてくれた風呂屋の老夫婦を支ている。北一に恩返ししようとその能力を詳らかにする。北一、喜多次のきたきたコンビではあるが、第一巻では関係が始まったばかり。今後の展開が楽しみ。自分もキタさんと呼ばれてきたので、なおさら親しみがわく。

  • 岡っ引き見習いの北一が亡くなった親分のおかみさんや周りの知恵を借りて事件を解決する。

    主人公の北一は見目も言動も頼りない。けれど人柄がよいので応援したくなった。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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