哄う合戦屋

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 596
感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236644

感想・レビュー・書評

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  • 天才軍師とそれを使いこなせない将の話。個々の心理描写も巧みで、その心の葛藤から出る行動も思わず引き込まれるものがあった。組織の中でそれぞれの立場で葛藤する人間像は、会社の中でのそれぞれの役職で苦悩する現在にも通じるものがあり、それも引き込まれる部分と思う。

  •  なんか面白い本ないかなと夫の部屋をのぞいたら、転がっていた本。一徹と若菜の生き方がおもしろい。孤高の天才合戦やは、人望をえられないゆえに残念なことになうr。若菜はその点人の心をつかむ天才。二人足したらさぞかし素晴らしいことになったろうに。残念ながら上に立つ人が凡人だった。

  • 面白かったです。司馬遼太郎の『播磨灘物語』の黒田官兵衛と池波正太郎の『戦国幻想曲』の渡辺勘兵衛を足して2で割ったような人物を想像しながら読みました。 石堂一徹は架空の人物ですよね?架空の人物が実在の人物と戦うなら結末はある程度予想がつくので何か欲しかったです。でも何も派手な事が無かったので凄い軍師やと感じる事が出来た気もするのでこれで良かったんかも知れません。 若菜が魅力的やから恋愛モノと思って読むのがベストかも。

  • 不器用な天才の夢、それを理解できる聡明な姫。自分を使いこなせる器量のある武将と巡り会えなかったことから、愛との狭間で決断をしなくてはならなくなる。時代小説だから、彼が天下を取れないことは最初から分かっていて、ハッピーエンドにはなり得ないことも分かっていて、それでも何とかならないかと思って読んでましたが、やっぱり何ともならない。切ない結末です。ラストを読むと題名がいいです。

  • 主人公の「石堂一徹」の生い立ちが謎めいていて最後までそこが気になる。。。ちなみにこの前編が続編として出ている。

  • 軍師として天下一になるため只管突き進んできた天才合戦屋は、最後にようやく「会心のいくさ」に辿り着く--。
    面白かった。ある意味不幸な生き方を選び生きる男が、最後に見せた人間臭さが素敵。守れたと、信じたい。

  •  読んで良かった。ちょっと、歯がゆい終わり方で、ちょっと拍子抜けする
     感じがしてしまった。話もなかなか進まないし。でも、続巻があるので、
     読んでみたいと思う。

  • 武田と上杉が、力を蓄えつつある時代、この2将の領地に囲まれた中信濃の一豪族遠藤家に、稀代の軍師、石堂一徹が流れ着く。

    無表情で、底知れぬ暗さを持つが、並外れた軍略で、筆頭家老となった一徹の下、隆盛していく遠藤家。しかし、一徹が目指していたものは、地方の一豪族の想像をはるかに越えたものだった。

    寡黙でストイック、他者の感情というものを省みず、理論一辺倒でありながら、その実、火のような夢想家でもある一徹のキャラクターが、いそうでいなさそうな、不思議なキャラクター。一徹の相方が、遠藤家当主吉弘ではなく、一徹とはまるで正反対のように思える、明るく無邪気な笑顔で、民の心をつかむ娘の若菜というのがまた物語に面白みを加えている。合戦そのものよりも、その戦いにある背景と人の心の機微が面白い作品でした。

  • 戦国時代の天才軍師のお話。
    武器を使っても強く、しかも軍師としても敵なし。
    しかし、その性格と先進的な考え方から仕官しても、長続きしない・・・

    孤独な天才軍師が、どうやって小さな豪族を天下一へ導くのか?

  • スピーディさっくり系

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著者プロフィール

東京都生まれ。東京大学工学部卒業。会社員生活を経て、2009年に『哄う合戦屋』でデビュー。その後刊行された『奔る合戦屋』『翔る合戦屋』と合わせて、〈合戦屋シリーズ〉は50万部超のベストセラーになる。

「2019年 『天下奪回  黒田長政と結城秀康の策謀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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