奔る合戦屋(下) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575665499

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻合わせてのレビューです。

    前作「哄う合戦屋」がとても面白かったので、
    続編であるこの本も読んでみました。
    (正確にいうと、前作の前編に当たります。)

    ※哄う合戦屋
    http://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4575664944

    今回も主人公の石堂一徹が、
    持ち前の頭脳と知力を最大限に活かして、
    主君の元で力を尽くします。
    その落とし所というか、策略・作戦は見事の一言。
    読んでいて、なるほどそうきたかと唸らされます。

    最後の最後の結末が何とも言えない悲しい終わり方ではありますが、
    それでもこの歴史小説の価値が低くなるわけではないでしょう。
    もっとたくさんの作品を読んでみたい著者の一人です。

    できれば、文庫は一冊にまとめてもらいたい。。
    それだけが次回に向けての要望でしょうか。

  • シリーズ二作目は過去編、しかも悲劇になるのはわかっていたので、正直あまり気が進まなかったのですが、予想を遙かに上回る面白さでした。ラスト、三作目も一気にいけそうです。

  • 前回の「哄う…」に続いて悲劇的な感じで終わってしました。
    内容は先読みしやすい感じです。
    主に恵まれないというかなんというか。
    新作も出ているようなので読んでみようと思います。

  • 前作【哄う合戦屋】の前日談。クライマックスは前作で既知の事実であるが、話の展開に感動した。「家臣の才能が主君のそれと比べて釣り合いを逸すると、互いに不幸になるのではないか」という言葉が意味するものは重い。

  • 哄う合戦屋の次作。
    前作より前の時期を描いた話で、最後はなかなか辛い展開で一気に読み切ってしまった。
    次作の文庫化が楽しみだ。

  • 前作で一徹に感じていた諸々の疑問が解き明かされた巻。
    以前仕えた吉弘も今作の義清も全然タイプが異なる主なのに、彼に対して似たような経過を辿るのが皮肉。この結末が孤高の天才合戦屋を生むことになるなんてあまりに悲しすぎる。
    次作で一徹の生き方は完結するのかな。幸せを失った激情が報われてほしい。

  • こちらも一気読み。
    上司を見限る瞬間というと最近ではよく起こる話かもしれないですが、あの一徹が…

    でも逆にあれだけの能力がありながらも、自らが覇者になろうとはせず、自身が仕える殿を覇者にしようとするそんな一徹の心のうちをものすごく巧みに表現されています。

    哄う合戦屋(前作)が本作を書くための伏線であったのかと思うほど。

    ラストは涙です…

  • 面白いんだけど、「嗤う...」と似てる(~_~;)
    それも一徹の凄さなのか!

  • 下巻途中まで出来過ぎなきらいがありましたが、最後にはこう来たかという終わり方でした。この後「嗤う」に続くんですね。この作家には、事実と虚構を織り交ぜながらも一気読みさせる非凡な才能を感じました。

  • 予想通りの悲惨な展開に、前作の偏屈な石堂の姿に納得。戦場では非情というか、天下太平に鳴ればこんな悲惨なことはなくなるという理想もわかるけど、結局人間はどのようになっても、ろくでもない奴が出てくるってのが現代から過去を見ての諦めの心境。だからこそ、高潔な生き様に感動するんだろうね

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著者プロフィール

東京都生まれ。東京大学工学部卒業。会社員生活を経て、2009年に『哄う合戦屋』でデビュー。その後刊行された『奔る合戦屋』『翔る合戦屋』と合わせて、〈合戦屋シリーズ〉は50万部超のベストセラーになる。

「2019年 『天下奪回  黒田長政と結城秀康の策謀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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