ユリゴコロ

  • 双葉社
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本棚登録 : 3558
感想 : 700
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237191

感想・レビュー・書評

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  • まず、手記にどんどん引き込まれていく…そして後半の展開も目が離せずに一気読み!前半のホラーから考えられないなにかスッキリする読後感は不思議。とっても面白い、恋愛ホラーミステリー作品。

  • 沼田まほかるの新刊は背骨の下のほう、そうだなぁ尾てい骨辺りがぞぞぞぞーーんとするのであるよ。 結婚を前提とした恋人の突然の失踪から物語は始まるのだけど、メインは主人公の両親のとある秘密。 その秘密のすさまじさに恐怖がぞわぞわと這い上がってくるのである。 両親って、自分という存在の一番の要であり心のよりどころでもある。そのよりどころが崩壊していくときの絶対的な恐怖感といったらそりゃもう耐え難いものでしょう。 その究極の精神的恐怖こそがこの小説のぞぞぞーーん感の正体なのだ。

  • ユリゴコロ、という手記を主人公がたまたま見つけてしまったところから始まる物語。
    中には殺人の告白があり、しかもそれが自分の母親なのではないかという仮説に主人公が翻弄されていく。

    美沙子に最初から最後までやられっぱなしなストーリーでした。
    お父さんとソウルメイトというか本当に離れられない間柄だったんだろうなと。
    そしてやはりお腹を痛めた子供は可愛くて仕方がなかったんだろうな、と。

  • 2012年(第9回)。6位。
    実家の押し入れで見つけた女性用バッグ、髪の毛、ノート4冊。ノート読み進めるとホラー。僕は、娼婦の母とその買い手の父の子らしい・・・そりゃ混乱するね。母は途中で入れ替わったのか?ホラーをまとい、現在と絡め、少しずつわかってくる。家族の物語というか、男と女が添い遂げた話。とってもステキなラスト。

  • イッキ読みでした。猟奇的な雰囲気にゾワゾワ。

    残り半分が全部クライマックスって感じでずっと心臓がバタバタして読む手が止まらなかった。

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00448599

    亮介が実家で偶然見つけた「ユリゴコロ」と名付けられたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。創作なのか、あるいは事実に基づく手記なのか。そして書いたのは誰なのか。謎のノートは亮介の人生を一変させる驚愕の事実を孕んでいた。圧倒的な筆力に身も心も絡めとられてしまう究極の恋愛ミステリー!(出版社HPより)

  • 「2012本屋大賞 6位」
    九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/749951

  • Amazonプライムビデオで映像から先に入った。独特の世界観。


  • 猟奇的で狂気に満ちた手記が多くを占めているのでちょっと怖そうだけど、手記の文章に女性らしい丸み、優しさがあったのでそれほど不気味ではなかった。まさか、こんなに愛情溢れる作品だとは思わなかった。最後まで狂気に満ちているのになぜか温かい気持ちになる不思議なお話だった。

  •  婚約し幸せの絶頂の亮介が一気に転落。婚約者千恵の失踪、父のすい臓がんによる闘病、母の交通事故死。そんな中、父の
    部屋で見つけたノートを読み、内容に驚愕する。それは母美紗子の手記だった。
     美紗子は小さい頃から周りに馴染めない子供であり、心の拠り所(美紗子にはユリゴコロと聞こえる)がない子(?)であり、
    人の死に何も感じないような子だった。
     同級生のミチル、男が助けようとした公園の子、職場のエロ上司、みつ子、付きまとう男、皆美紗子が殺した。その内娼婦になり、
    亮介を産み、父と出会って結婚、幸せな生活。過去の知り合いにより過去が暴かれる不安に駆られた美紗子は過去を振り返る手記を
    書く。これを見た妹英美子や両親は美紗子を殺す事を決意。英美子が変わって母となり亮介を育てた。
     一方で失踪した千恵を、亮介の経営する店の店員細谷が連れ戻す。暴力夫を殺す気で亮介はいたが、既に誰かに殺されていた。
    実は細谷が美紗子(殺していなかった)であり、亮介の身近にいた。最後には父と美紗子が二人で旅に出るのを見送る亮介

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著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

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