1985年の奇跡 (双葉文庫 い 38-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575510768

感想・レビュー・書評

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  • なるほどね!
    今まで数作読んだけど、ウーンだった気持ちが一気に解決。
    五十嵐さんのベストを読ませていただきましたわ。
    現実的な話をしちゃうと、まともなグランドもない、今までまじめに練習したこともない高校チームが甲子園常連校に勝つのは・・・
    そこらへんは、小説だからね!深く突き詰めないでさっ♪
    そうそう、思えば本全体から↑みたいな雰囲気が漂ってたってのも、すばらし作品要素の一つ。

    まず、テンポがいい。
    話がサクサク進むし、かといって説明不足じゃない。
    キャラも主要キャラとサブキャラ、きちんと分かれてて、無駄な説明や表現足らずがない。
    というか、みんな可愛すぎ。高校男児、しかもなんだかんだで部活に精出しちゃうあたり、最高です☆
    ちょっぴーりツイストが織り込んである辺りも、単なる青春小説にプラスアルファ加わってるし、かといってホモのピッチャーにみんなが嫌悪感を示すあたり、現実的だし。

    最後の最後、試合結果と、その後のチームメートの進展が書かれてるあたり賛否両論だと思うけど、自分は「想像にお任せ」的な、ある意味投げやりなのは好きじゃないんで、この構成で満満足です。

    めっちゃすっきりする一冊。誰にでも(野球やってた人以外なら)お勧めできる一冊。

  • 年代的にかぶっていたのでおもしろ可笑しく読ませて頂いた。
    しかしこの作者の幅広さに驚くね。

  • めちゃくちゃ面白い。
    まず文章が軽快でユーモアに溢れ、途中途中声を出して笑いました。
    野球部の面々はがんばれレッドビッキーズで、お馴染みのアイドルやスター、テレビ番組、映画が目白押し。
    私が学生時代を謳歌した80年代ということもあり、久しぶりに笑い頷き、そしてラストは本当に泣きました。
    酸いも甘いもが青春です。
    明るい版、アメリカン・グラフィティかな?
    ぜひ読んでほしいです。
    久しぶりのおすすめ!

  • 最初は、昭和の男子高校生、可愛いなぁバカだなぁと微笑ましく読んでいただけだったけれど。
    話が進むにつれてどんどん面白くなってきて読む手が止まらなくなりました。
    昭和後期、パワハラ、モラハラ、ジェンダー…現代よりずっと締め付けが厳しい時代だったけれど、伸び伸びとしたおおらかな感じが懐かしくもあります。
    最後はスッキリ、胸のすく思い。感動しました。

  • スカッとする!
    必死に生きる姿がとても清々しい。

    でも、それを清々しく感じてしまうのは、
    今の僕の生き方にどこか不満があるから
    なんだろうなぁ。

    まっすぐ、生きる、
    もうおじさんだけど目指したいものです。

  • 1985年の高校野球といえばKKコンビのPL学園なのだけれども、一方で、あだち充の『タッチ』がアニメでブームになった年だったなあ、と思い出しながら読んでいた。野球部員たちの喋り方が好きだ。その時代に特徴的な若者口調というものがあると思う。彼らの会話の掛け合いに1985年を感じた。クライマックスは盛り上がった。

  • 面白い。文が読みやすい。時代背景を含みで読む感じかなぁ

  • これは落ちこぼれの高校生が、甲子園を目指す
    痛快青春小説!
    変な校則に縛られている、とある高校の、高校生。
    部活なんて、ひとまずやっとけばいいと、
    ろくに野球が出来ないグラウンドで、
    週3の練習、準備体操はスリラー 笑
    練習は夕方まで。それは、おニャン子クラブが出てる
    夕にゃんを見るために、
    みんな自然と、テレビを見に、自宅に帰るのだ。

    なんたって彼等、俺たちの優先順位は、
    一に女の子、二に夕にゃん、三、四がなくて、五でも六でもなく、七か八ぐらいに野球がくるのだから。

    だが、そんな彼らに奇跡がやってくる!
    というから、落ちこぼれな彼らが奇跡を起こしていく、青春な物語り。


    おもしろいー!おもしろすぎる!
    心が温まる。
    私は、彼等と同じように、
    あなた自身に起きている出来事は、生きていく中で苦しむことはたくさある。
    そんな辛い気持ちを、私はしたことがないから、
    理解すること、本当にわかることは出来ない。
    でも、わかろうとするよ!
    決してあなたを見捨てたりなんかしません。
    今までと同じように。
    お前の敵が、俺らの敵にもなるように

    大好きな本
    純粋な気持ちを取り戻して

  • 1985年の社会背景を描きながら落ちこぼれ野球部が起こす奇跡を描く。その時代を生きた人にとっては懐かしい背景を感じ、自分と重ね合わせること間違いなし。東野圭吾の白夜行を読んでいるとやや背景の描き方に物足りなさを感じるがストーリー性はよくボリュームに対してのパフォーマンスはよいと感じた。

  • ガッツリスポ根?と思ったら、ガッツリ青春だった。

    この野球部と同時期に学校に在学していた生徒は楽しかっただろうなぁ。
    E.F組と一部のできるクラスの方々ね。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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