- Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575513943
感想・レビュー・書評
-
文庫で575ページ。申し訳ないけど、一番の感想は「長いっ!」(^^;;
雄大の目線で、雄大の話し言葉で進むお話。本人はツッパっているけど、実際は”気は優しくて力もち“、根っこが真っ当で、優しいオトコなのである。しかしこの、良くも悪くも、ヤンキー感たっぷりの感じが・・うーーん、なんだろうなあ、何故か私にはしっくりこなくて。すべての説明が冗長な印象なのでした。私的には、このページ数の、2/3くらいの量にできるんじゃないかなあ・・なんて思っちゃいました。(小説など書けない自分の個人的感想です、お許しを)
とはいえ、印象に残ったところを少し。
ーーーーー
「『じゃなきゃいけない』って、自分で自分に制約を課してる分には、けっこうにイケてるって俺は思う。だけど、それを他人に押しつけたとたん、最高にダサくなる。誰かにとっての『じゃなきゃいけない』は、俺の『じゃなきゃいけない』じゃない」
「今を生きるってのは、それだけ楽じゃないからさ」
「しかたねえょ、生きちゃってんだから。考えなしの馬鹿だからよ。何でも行き当たりばったりで、失敗もたくさんしてるけど、でも仕方ねぇよ、生きちゃってんだから」
ーーーーー
私としては、日明恩さんは、警官シリーズのほうが断然好きでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっぱり、前半はもう同じ文句の繰り返し。
ただ長編大作にするがために、韓国ドラマのように同じ不満やら文句やら…
もうよっぽど読みやめようかと思ったけど、前作より早めに読み進められるポイントが来て、最終的には良いところまで持ってかれたなって感じ。
ただ、もう消防士に対して批判的な人ばっかりって言い続けるのは勘弁していただきたい。
これだけ言い続けられると、消防士みんながそう思ってるんじゃないかと刷り込まれて、現実の消防士さん見て舌打ちしそう 笑 -
前作 鎮火報 に続いて登場人物達がとても魅力的。裕二の父親は嫌いだけど。数ペーシでこんな嫌いってすごい!
長いくどいと言われる消防の詳細説明も私はさくっと読める。確かに長いけど。
最後の終わり方が気になるあと引く感じなので 続編を読んでからまた感想をまとめたい。 -
とある赤羽の消防士視点の一人称語りで、ある意味ライトノベル。前半は、老人宅での連続不審火焼死の真相を調べるべく奔走する。これが半分くらいで終わってしまい、あとは若者たちの友情、家族とは、友達とは?みたいな説教臭い話になる。
作者も文中で書いているが、主人公(つまり、一人称視点の主)は馬鹿なので、しゃべる語彙がものすごく少ない。その反面、普通の文中(つまり、自分の考えていること)は非常に多弁で苦悩が有るというギャップは面白い。
文章は口語的に書かれていることも影響し、「てにをは」や主語の省略が多用されるため、読み始めてペースに乗るまで、相当鍛錬が必要な文である。
また、主人公の思考には非常に無駄が多く、一言を発して、次の言葉までの間に本旨と関係ない内容などが差し込まれるため、「だれがどうなった」を把握することが難しい。正直なところ、上手い文とは言いがたい。
しかし、その無駄こそがこの本の中では生きていると言え、最後には面白く感じている不思議な文である。
登場人物などは、バカな主人公以外に完璧超人みたいなのが出てきて、あ、これ女性作家だと思ったら当り。まあ今回はそこまで鼻につかなかったけど、この人の他の作品ではダメかもしれないという予感がある。 -
途中まで無駄に長いのかと思ったけど、しっかり最後まで楽しめました。このシリーズ自体も2作目で立ち位置が定まり、人間関係にも深みが出たように思います。この後も楽しみです。
-
消防隊員の大山雄大の話。2作目。世間に不満を持ちつつも、甘んじて消防士を続けている。1作目と同様な登場人物と、新たに発生する高齢者宅の連続失火。その時、雄大が何を感じて、どの様に行動するのか。
-
老人世帯でつづく不可解な火事。住人は“不幸な偶然が重なって”焼死した。調査を始めた若手消防士・大山雄大は、老人たちの哀しい過去と、裏で糸を引く意外な人物を突き止めるが…。雄大の胸のすくような活躍が閉塞した世の中に風穴を開ける。
-
前作から九ヵ月後。
守はどこかへ出かけていない。
そんな中雄大の抱える問題は、後輩との人間関係。
さらには奇妙な老人の住む家で連続する失火。
事件の影に何故か気づいてしまった雄大。
親子問題が今回のテーマです。
ラストの方にある、雄大と母親民子との会話は、
素晴らしい。