よるのばけもの (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 6226
感想 : 279
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575522099

感想・レビュー・書評

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  • 真面目に本を読んだのは初めて。
    すげー面白いし夢中になれたけど最後があんまり納得いかなかった。
    多分俺には向いてないな。主人公に共感はできた。
    なんて言うか簡潔に終わらせて欲しい。
    この終わり方じゃ主人公虐められちゃうじゃん。

  • 周囲に求められる自分と実際の気持ちとのギャップ。
    多角的に見るほどに不安定になっていく、当たり前だった常識。
    主人公の言うように、どちらか側に決めてしまえれば楽になれる場面が現実にもたくさんあって、簡単に決められないからこそ悩みながら生きて行くのだと思う。
    自分は自分で、周りの期待や同調圧力に屈しないという道を、主人公はどっちとも決められないと言いながらも、決めたのだと感じた。
    大事なのは理屈じゃない、心がどう感じているかなのだと。

  • 住野よるさんの小説、主人公が特徴的。

    「悲し、い」
    矢野さんどんな顔してたんだろう。

    わたしは、「どっち派?」かな、
    あっちーだったら、って考えてしまった

    こんな「仲間意識」この世に無いといいな

  • また同じ夢を見ていた がとても好きだったので同じ著者の本を読んでみようと手に取りました。自分の学生時代のクラスはこんな雰囲気ではなかったけれど、今はこんな感じなのか、と気の毒になりました。でも、多少のことは実社会にもあるのかなと思います。見て見ぬふり、自分もどこかで引っ掛かってるのに周りに合わせていかざるを得ない、そして表面的には「うまくやっていく」。本当の自分とのギャップに矛盾を感じる。きっと多くの人も同じ、気づいていても、うまく渡っていくことが善だと自分に言い聞かせて。最後にあっちーがぐっすり眠れて良かった。もうばけものにならなくて済む。

  • ひたすらにクラスからずれないように生きる主人公が、いじめられっ子の矢野さんとの夜の交流を通して、本当の自分とはなにかについて答えを出していく。閉鎖的なクラスのなかで、正当化される悪意や、自然を装って誰もが神経を尖らせてるような雰囲気が、恐ろしくリアルだった。 住野さんは考えるのも無意識にやめているような醜い感情について、明確に、それでいて繊細に描く。ラストは賛否両論あるようだけれど、いじめは簡単に解決できるような問題ではないし、あっちーのように「気付ける人」がひとりでもいたことが救いだと思う。

  • ファンタジーかと思って読み進めていくと、まぁファンタジー要素もあるのだけどそれよりも現実に起こり得る、今もどこかで起きてそうな事が強く残る作品だった。矢野さんのへらへらの真実を知ってから読み終えたページ内の矢野さんはそれまでと違ったひとになったし、登場人物それぞれの印象は読み終えた後でガラッと変わる。それと同時にそれは私が物事の一面からしか見ていないからということにも気がつく。

  • 読むきっかけは、兄から「いらないあげる」と言われて笑

    読んでいて、全然想像ができないし、面白くないなと思ったのが正直なところ。
    でも後になるとどんどん惹き込まれた。

    結局のところ、よく分からない部分が多いのだけれど、それでも好きな本。

  • 人物描写、心情変化など繊細で物語自体は良かった。
    ただ、不思議が不思議のまますぎて、伝えたいことはよくわからなかった。

  • 住野よる氏の作品を読みたいと思い、初読。
    (君の膵臓をたべたいも持っているが積読のまま放置している。すみません。)

    よるのばけもの。
    夜休み。
    独特な口調のクラスメイト。
    表と裏。

    中学生という多感な世代。
    誰しも必ず何がしかを経験していると思う。
    読んでいて苦しくなるけど、生きていくためには間違いとも言いきれず、肯定も出来ず。
    気づくこと、先へ進むこと、ただ挨拶するだけに戸惑う感情が溢れて切なかった。

    僕、から、俺、になったのは、気持ちが少し強くなったのかな。
    挨拶の輪が広がればいい。

    個人的に、絵本の世界のようなイメージを持った。

  • 中学校という閉鎖的な空間で起こるいじめ。
    いじめられている側に原因があるといじめを正当化し、いじめによってクラスが一体化する。

    傷付けられたから、人を傷付けてもいいわけではなく、まして第三者が傷付けるなんてもってのほか。
    しかし、学校にはスクールカーストが存在する。自分より上の者の顔色を窺い、自分より下の者を馬鹿にする。

    自分の中学生時代は、いじめはなかったものの、息苦しさを感じていたことを思い出した。
    中学時代という多感な時期、狭い世界にしか生きる道がなく逃げ場がない三年間。

    自分がこのクラスにいたなら、どんな行動を起こすのか、または起こさないのか、どのようにやり過ごすのか...考えさせられた。
    重い、深い、辛い。

    • Manideさん
      やかんぶっくさん

      いじめはいやですね〜
      せめてジャイアンみたいにオープンでいきたいですね。
      重いのも、辛いのもやだですね…

      切ない( ;...
      やかんぶっくさん

      いじめはいやですね〜
      せめてジャイアンみたいにオープンでいきたいですね。
      重いのも、辛いのもやだですね…

      切ない( ; ; )

      深いところに落ちたい時に読むようにします。
      2022/07/17
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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第二位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。カニカマが好き。

「2023年 『麦本三歩の好きなもの 第二集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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