東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。 (5)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 253
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582837551

感想・レビュー・書評

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  • 現実と虚構のあいだをふわふわ漂うようなこの日記も5冊目です。
    著者曰く「ほんとうのことがほとんど」ということですが、ほんとにほんと?
    これは作り話だと思うものもあるけれど、なさそうでありそうな絶妙なエピソードに、くらくらしてきます。

    電車に乗り込んできた、おそろいのコム・デ・ギャルソン(たぶん)を着た三つ子のおばあさんの話は、妙にくっきりと頭の中で映像が浮かんできてしまい、実際に自分も見てたのではないか…と、余計にくらくら。

    川上さん、もう還暦を迎えられたのですね。
    日常で起こる"妙なこと"をおもしろがりながら、私も年を重ねていきたいものです。

  • いつものようにシュール。

  • ゆるゆると読みながら、ふふっと笑ったり、
    むむっと思ったり、おお…と驚いたり。
    肩の力を心地よく抜いて読める東京日記。

    ほんとかなぁ。でも、ちゃんと見渡せばあるのかも、
    と思えるところも、読後のお楽しみ。

    疲れた時の、美味しいお菓子のような
    嬉しい読書時間。

  • 四月某日の平和な吉祥寺。朝、電車にのると就業規則を読みながら会社に入ったばかりの娘さんがパンツ丸出し大股開きで座っている。昼、散歩をすると短いシャツにレギンスだけでお尻丸出しのぽっちゃり娘さんが歩いている。夜、ジムに行くとバスタオルをまきつけた60代のおばあさんが両方のたれたおっぱい丸出しでのしのし歩きまわっている。いつも丸出しの吉祥寺。おどろおどろしいタイトルとはまったく裏腹で全て世は事もなし。

  • 東京日記5とあります。
    人気のシリーズなんですね。川上さんの日常を日記にしてあります。
    近所を歩いていて遭遇したこと、雪の日に雪ダルマを作ったこと、雑草を食べてもらうためのレンタルの山羊の話、飲み会での話、こうしてみるとまあ私たちにもある話しかなと思いますが、内容を読んでみるとぎょっとしたり、えっ?と思ったり、とにかく面喰います。
    半分くらいは作りごとですよね?って、やはり読者の多くが思うらしく質問があるそうですが、たいがいは本当のことで、読者の皆さんも体験しうることですなんて信じられません。
    ユニークな川上弘美さん。

  • パソコンは爆発しない

  • さすが川上弘美。
    たまたま乗ったタクシーの運転手@おしゃべり から「ゾンビの好き嫌い」を語られる話や、カメムシになる夢を見た話、松葉杖との会話・・・
    小説読んでると、置いてけぼり感満載で途方に暮れるが、エッセイくらいならなんとか持ちこたえられそう。
    嫌いじゃないけど、距離感が大切な作家さんである@個人の感想です。

  • また タイトルに惹かれて読んでみた(笑)
    自分の想像とは違っていたけど。。
    これは本当の話?どこからが妄想???
    近所のカップルの話が気になってしょうがない

    あと 自分もよく夢を見るのでわかるが
    現実感のある夢はとにかく疲れる
    「ふわふわ飛ぶ夢は現実逃避したい時に見る」
    と知り ミョーに納得してしまった。。

  • 日記シリーズ、第5巻。2013年から2016年収録。

    自分が気づかないだけで、実は川上さんと同じような不思議なことが、自分の周りにも起こっているのかもしれない…??
    不思議な事実に遭遇する or 気づける才能、というのがあるのかも。特に作家さんには。
    その面白さをこうしてお裾分けしてもらえるのって、とても幸せだなぁと思うのでした。

  • あなたの身の回りでも、不思議なこと、愉快なこと、実はいっぱい起こっていませんか? 2013〜2016年の日々を、たんたんと、時にシュールに綴った記録。『WEB平凡』連載を単行本化。

    たんたんとどこまで本当か分からない,けど一気に読み終える。

著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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