- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582856934
感想・レビュー・書評
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日本の仏教は仏典よりも教祖が書いた書籍を重視する傾向がある。
このため、わかりやすい現代語訳の仏典が宗教上の活動のなかで利用される可能性は低い。
英訳仏典と、英語による解説を読みたくなる本である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本語でない視点で仏教を読む。
私たちはただの呼吸をする装置だ。ってところが仏教の無常感を表している。
南インドのDana(寄付)から旦那という言葉がうまれた。
おもしろかった -
タイトルどおりの内容だが、著者の生き方込みでおもしろい。英語で、アメリカ西海岸の社会で理解されている仏教によって、漢字文化にしばられがちな日本人の仏教理解を相対化してみせる。それを肩肘張らない姿勢・文章でやってみせている。同じくアメリカ在住の伊藤比呂美の仏教本もおもしろいが、この本はまた違った切り込み方をしていておもしろい。
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rlb 仏教
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仏典は日本語より英語の方がわかりやすい、というのは、目から鱗だった。
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今まで他の仏教の本を何冊か読んだときに、体育会系、男尊女卑の印象を受けることが時々あった。
それで仏教は私には合わないのかも…と思っていた。
この本を読んで、仏教のイメージが変わった。
私が仏教らしさだと思っていたものの一部は、日本の仏教らしさだったのかも。
国が変われば、それはまた違ったものになる。
お経も、英語の方が漢文よりも理解しやすいかったりする。
「無常」は英語では「everything changes」という。
その教えを持つ仏教も、国や時代によって変わって当たり前だと思った。
著者のように、自分に合う仏教を考えて、真剣に向き合うのが良いな、と思った。 -
仏典の多くは漢文である。中国で翻訳された仏典が日本に入ってきて、漢文読み下しで読んでいる。だから、解りにくくて読経を聞いてもチンプンカンプンな事が多い。しかし、仏典の意味を知らないと仏教の事が解らないはずだ。筆者は英語訳の仏典を読んだら漢訳で読むよりずっと解り易いことを知る。そして、仏教の面白さも知る事になる。日本でも、もっと解り易く翻訳すべきだ。
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意外と後半よかったし、
アメリカ行こうかなと思いました -
中々ユニークな経歴の人によるユニークな構成の本だが、日本の仏教を葬式仏教と決め付けて書いている点に違和感を感じた。たしかに、仏教に接する機会が少なくて、お経も漢文の日本語読みなので意味が分からないという人も多いだろうが、色々な宗派のお坊さんが、布教のためだけでなく、普通の人の心のよりどころを提供しようと、試行錯誤かもしれないが活動が活発になってきていて、1980年代に著者が感じたことが古く思われる。日本式の仏教に染まっていない考え方で英語で仏教を語る・学ぶというのは、方法論としては面白いし、有益だと思うので、本書のタイトルが示すところは理解できるが、著者が30年前に書いた原稿を載せたのは、失礼ながら、あまり成功していない気がする。
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これは面白かった。もともと、アメリカにおける東洋思想の需要に興味を持っているから、そういう意味でも良い情報を得ることもできた。室謙二という人の本は始めて読んだ。その平易な語り口の裏にはかなりの読書量があって、主張の端々に深みを感じることもしばしば。安易に断定しない姿勢も、下手に偉そうに書いて自分の考えを押し付けてくる学者かぶれの本より好感が持てた。最低限、室さんが挙げてる本ぐらいは読んでないと、アメリカと禅、アメリカと東洋思想、アメリカと東洋的健康法については語れないかもな。ひとまず、バークリーの図書館行きたい。