分子革命: 欲望社会のミクロ分析 (叢書・ウニベルシタス 234)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588002342

作品紹介・あらすじ

世界資本主義の機能分析から国家・社会のミクロ政治学まで縦横に展開し,危機に瀕した欲望社会の分析を通して新しい〈社会主義〉社会への運動理論の構築を目指す。

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  • 原題:LA L ÉVOLUTION MOIÉCULAIRE, 1977
    著者:Félix Guattari(1931-1992) 精神科医.
    訳者:杉村昌昭(1945-)
    シリーズ:《叢書・ウニペルシタス234》


    【目次】
    目次 [iii-viii]

    I 分子革命と階級闘争 001
    フェティシズムの終焉 002
    欲望の闘争と精神分析 016
    ファシズムのミクロ政治学 023
      欲望のミクロ政治学とマクロ政治学 024
        ファシズムの問題への三つの接近様式/多数多様の分子的欲望/主体をこえる発話〔パロール〕
      言表行為の集団的配備 030
      ファシズムのミクロ政治学的な分析 031
        分析対象を分子化すること/全体主義機械/資本主義による下部構造としての人間機械装置の組立て/ファシズム的結晶作用/ファシズムの永続性/全体主義機械の選択/資本主義の全体主義機械
      生産の脱属領化とファシズムの分子化 043
    中央集権党あるいは革命戦争機械 046
    権力構成体の積分としての資本 051
      I 機械的労働と人間的労働 052
      II 統合的世界資本の器官的構成帥 060
      III 資本と主観的疎外機能 065
      IV 資本と機械性隷属化機能 070
    地球計画 074
     A 第一の仮説(統合的世界資本主義の強化) 076
      I 先進国における階級対立の再編
      II 労働の国際的分業の再編
      III 大模規な国際的部分集合の新たな区分づくり
      IV 地球的規模における新型ファシズムの発展
     B 第二の仮説(統合的世界資本主義の状況統御力の漸進的喪失) 082

    II 囚人護送車のヨーロッパそして/あるいは新しい自由空間のヨーロッパ 091
    国家とむきあう社会民主主義者とユーロコミュニスト 092
      I 国家を越えて 092
      II 国家の内側で 099
    潜在する無数のアリーチェ 109
    一九七七年九月のボローニャ会議 119
      A イタリアにおける弾圧に反対するフランス知識人の声明 119
      B 声明に対する反対キャンペーンへの応答 121
      C ボローニャ会議の開会宣言 124
      D ボローニャ以後 127
    ヨーロッパにおける弾圧をめぐって 140
      A イタリアにおける暴力 140
      B ハードな弾圧=ソフトな抑圧 146
    集団的メランコリーのこだまのように 151
    四月七日の逮捕に関するイタリア知識人への公開状 161
    自立自治の可能性 165

    III 欲望と日常生活のミクロ政治学 171
    意味と権力 172
      意味を再定義すること 174
      ある女性の物語 174
      様々なコード化のシステム 177
      表現の素材と表現の実質 179
      象徴的記号体系 180
      権力構成体は意味をおしつける 182
      図表的記号体系 186
      分裂病者の図表的問題 189
    メアリー・バーンズと反精神医学的オイディプス 191
    家族療法について 206
    反精神医学と反精神分析 211
    《精神医療への代案》ネットワーク 222
    一八三八年の法律(《精神異常者》に関する法)の一三八周年に寄せて 227
    狂人の解放 235
    女になること 239
      私は幸福な“おかま”〔トラヴェロ〕に出会いもした 244
    子供、ごろつき、ホモになること 247
        欲望のエネルギーを解放すること……
      保育所と大人社会への導入 252
      子供たちの墓穴 259
      ニューヨークのギャングたち 263
      法廷にひきだされた三十億の性倒錯者 267
        前口上/法廷への手紙
    記号〔シニフィアン〕としての麻薬 227
      麻薬のエスカレートについて 280
    現代の貧困 283
    司法と日常的ファシズム 287
      現行犯 287
      トロワの憎悪 293
    民衆自由ラジオ 301

    むすび [308-310]
    跋文 フェリックス・ガタリと分子革命(モーリス・ナドー) [311-314]
    原注 [315-320]
    初出一覧 [321-324]
    訳者あとがき(一九八八年一月 大阪にて 杉村昌昭) [325-332]

  • [ 内容 ]
    危機に瀕した現代欲望社会を犀利に分析しマルクスとフロイトをこえて新しい〈社会主義〉社会の可能性を追求。
    活力あふれたパロールの集成。

    [ 目次 ]
    1 分子革命と階級闘争(フェティシズムの終焉;欲望の闘争と精神分析;ファシズムのミクロ政治学;中央集権党あるいは革命戦争機械;権力構成体の積分としての資本)
    2 囚人護送車のヨーロッパそして/あるいは新しい自由空間のヨーロッパ(国家とむきあう社会民主主義者とユーロコミュニスト;1977年9月のボローニャ会議;ヨーロッパにおける弾圧ををめぐって;自立自治の可能性)
    3 欲望と日常生活のミクロ政治学(意味と権力;メアリー・バーンズと反精神医学的オイディプス;家族療法について;反精神医学と反精神分析;麻薬のエスカレートについて;司法と日常的ファシズム)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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著者プロフィール

Felix Guattari
1930年生まれ。フランスの精神分析家、哲学者。日本語訳された著書に『分子革命』『精神分析と横断性』『機械状無意識』『精神と記号』(以上、法政大学出版局)、『三つのエコロジー』(平凡社)、『闘走機械』(松籟社)、『分裂分析的地図作成法』(紀伊國屋書店)、『カオスモーズ』(河出書房新社)、『カフカの夢分析』『精神病院と社会のはざまで』(以上、水声社)、『アンチ・オイディプス草稿』『リトルネロ』(以上、みすず書房)、『人はなぜ記号に従属するのか』『エコゾフィーとは何か』(以上、青土社)、ドゥルーズとの共著に『カフカ』『政治と精神分析』(以上、法政大学出版局)、『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』『哲学とは何か』(以上、河出書房新社)、ネグリとの共著に『自由の新たな空間』(世界書院)などがある。1992年没。

「2021年 『ミクロ政治学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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