もののけ 1 (ものと人間の文化史 122-1)

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  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588212215

作品紹介・あらすじ

日本の妖怪変化,未開社会の〈マナ〉,西欧の悪魔やデーモンを比較考察し,名づけ得ぬ未知の対象を指す万能のゼロ記号〈もの〉をめぐる人類文化史を跡づける博物誌。

感想・レビュー・書評

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  • 人間が農耕を始めた時、母なる大地を切り裂くなんて(@_@;)と、
    タブーを犯す事に対する罪悪感は凄いものだった…と。
    女性が「生みだす良きもの」から、自然-カオスに近いモノとして疎まれるようになるのは、
    人間が自然から遠ざかった結果だ。と。
    罪悪感が生みだす心の闇に巣食うのが「もののけ」。
    とても、面白く読んだ。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784588212215

  • 日本に留まらず世界中から文献収集された豊富な事例を通して考察されるモノノケの姿にニンマリです。

  • 昔、「カミ」と「オニ」は同じ「モノ」であった―
    そして人にとって都合のいい「モノ」を「カミ」、恐ろしき「モノ」を「オニ」とした。
    日本の妖怪変化、未開社会の“マナ”、西洋の悪魔やデーモンなど、目に見えない不思議な/奇怪な「モノ」を膨大な資料をもとに比較考察する。人は何を恐れたのか。そもそも「恐れ」とはなにか。現在社会では相当消え失せてしまった見えぬものへの恐れ・敬いのココロを明かす。…進歩の代わりに、人は「モノ」に、世界に通じる何かを無くした、そんな気もします。

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著者プロフィール

1929年東京生まれ。京都大学仏文学科卒業。同大学院(旧制)修了後、パリ大学高等研究院に留学。元・大手前大学教授、甲南大学名誉教授。著書:『食具』、『もののけ Ⅰ・Ⅱ』(ものと人間の文化史)、『ロマンの誕生』、『現代フランスの文学と思想』、『経済人類学への招待』、『タブーの謎を解く』。訳書:マンデル『カール・マルクス』、マレ『労働者権力』、サーリンズ『人類学と文化記号論』『人類学と文化記号論』、ゴドリエ『人類学の地平と針路』『観念と物質』『贈与の謎』、プィヨン編『経済人類学の現在』、ロダンソン『イスラームと資本主義』、トマス『人間と自然界』、アタリ『所有の歴史』、テスタール『新不平等起源論』ほか。2006年死去。

「2014年 『贈与の謎 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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