猫の形をした幸福

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 312
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591104934

感想・レビュー・書評

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  • 著者もきっと猫好きな人に違いない。
    猫にかぎらずペットの存在感って大きいんだろうなぁ。
    セキセイインコとか魚などの小さい生き物しか飼ったことがないので、ネコやイヌのイメージがつかみにくいのだけれど。
    喪失感の大きさに読んでいるこっちも参ってしまいそうだった。

  • 心が落ち着く本

  • 2018.8.17 読了


    2人と1匹の猫。
    ミチオとアヤノが 出会い、結婚し、
    ネコを飼い始める。

    ネコの一挙一動を 微笑ましく見、
    ケンカをすると ネコが止めに入る。

    私たちの暮らしは ネコがいないのは想像もできない。
    そんな日々を 淡々と描かれる。

    いることが 当たり前で、
    いなくなって 初めて ネコの形をした幸せが
    そこにあったんだな、と気づく。

    自分も他人事じゃない。
    『その時』が 怖いです。。。


  • 猫と暮らす幸せ、切なさ。猫を飼っていた人にはわかるこの独特の感情。猫との暮らしが幸せであればあるほど、その寿命がどうしたって自分よりも短い、いつかお別れをしなければならないことを頭の片隅で思い、切なく切なくなって。
    未知男と彩乃とマキシモの幸せな生活。幸せは何倍にもなるけど、悲しみは個人的なものでどんなに近しい人とも共有することはできないというのはわかる気がする。その後の喪失感。乗り越えようがないような。ラストは悲しくてどうしようもないけど、ストーリーのところどころちりばめられているその後のふたりの様子に少し救われる。
    この本を読んで改めて猫の魅力を思い出す。凛としていて気高く、でも信じられないくらいかわいらしくて、人間は自らすすんで猫のしもべになってしまうのよ。猫との生活いいなぁと思うけど、この本を読んで、やっぱりお別れのつらさを思い出すと無理かなぁと思う。
    猫を飼ったとこのある、猫好きの人には心震える一冊。

  • 『子はかすがい』ならぬ、『猫はかすがい』な夫婦を描いた小説でした。
    心に空洞があれども、猫の存在を中心に、アメリカでのゆるりとした生活が読みやすかったです。

  • 何の一冊か?は忘れたけど・・
    アンソロジーを読んで、俺・・小手毬さんのファンになった*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


    なったけど・・

    彼女の長編?著作には・・ナカナカ縁が出来なかった⊂(( ・x・))⊃

    (●望月青果店に至っては、注意喚起カテゴリに分類しちゃってるし・・)


    そんな俺の、小手毬さん巡り合わせ〜だが、やっとチャンネルが繋がった!と今回カナリ安堵してたり(´・Д・)」

    (´-`).。oO(さて、本題のレビュー!!!

    群よう子さんのペット系エッセイが素晴らしい!
    本作もモチロン素晴らしいヾ(@⌒ー⌒@)ノ

    で・・本作は、ペットにきちんと向き合ってる/と、俺は思う。(群さん作品を批判してる訳では決して無い!)

    そう。
    どんなペットにも必ず来る【アノ瞬間】についての記述だ。

    本作はそこ有りきで、その【瞬間】から目をそらしていない。
    だから素晴らしいのか?
    だからモヤモヤが残るか?
    ・・微妙だ。


    >映画●プリティウーマンは、エンディング以降が想像出来ない。
    なぜならあのエンディングが二人の人生の最高潮だろうから(*^^*)


    ワンちゃんもモチロン素晴らしいが・・
    やはり・・ネコちゃんは素晴らしい☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆


    家族や恋人や友人並みの⇒ペットとの出会い・・テ有ると思うな。

    題名通り。
    猫の形をした幸せ】本作・・素敵な一冊です。


    オススメします。

  • 猫とある夫婦の物語。
    未知男とアヤの日本語じゃなくて英語だからいえるジョークや言い回しが好きです。猫の魅力がぎっしりで、猫を飼いたくなりました。

  • 読んだら、猫を飼いたくなった。
    しっぽをぱたぱたさせて抗議する姿、想像するだけでにやけてしまう。
    当たり前の生活が、当たり前であるために、彼の存在があったのだと思う。
    生き物だから、もちろん悲しい別れも来るけれど、それさえもかけがえのない全ての一部。
    幸せが目に見えたら、猫の形だったなんて、素敵。

  • 生みの母に捨てられ里親にもらわれるまで施設で育ったミチオ。
    子供を埋めない、妻のいる人を好きだったアヤノ。
    バツイチの二人がお見合いし、瞬間結婚。
    そんな二人がアメリカで新しい生活を始める。
    子供がきらいと優しい嘘をついたミチオは猫を飼うことを提案。
    その猫を中心に二人の生活が描かれる。

    猫の愛らしさ、性格、行動が猫を飼ったことがないわたしにも
    すごく想像させられるし、二人もそれぞれ魅力的で素敵な夫婦。
    アメリカのカントリーな生活に、素敵な伴侶がいて、
    猫がきままにくらしてる、憧れる生活が描かれています。
    途中まではほっこり楽しく切なく読めた。
    猫が死んでしまうシーンではすごく感情移入した。
    ただ、最後に猫が死ぬことによって溝ができてしまったのが
    残念だったなぁ。猫が死んだあと、
    思い出を大切にするアヤノと思い出すことがつらいミチオ。
    猫がつないだ二人だけど、猫がいなくなったらぎくしゃくするなんて
    せつないな~。それは私が動物を家族にしたことが
    ないからかな。。。

  • 夫婦と猫の物語。
    2人の間にはいつも猫がいた。
    居なくなってしまってからも、そこに在る。

    昔一緒に暮らしていた猫を、そしてその最期を思い出して、涙してしまった。

著者プロフィール

1956年岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。ニューヨーク州在住。
『欲しいのは、あなただけ』で島清恋愛文学賞、『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(講談社)でボローニャ国際児童図書賞を受賞。主な著書に『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』(講談社)『星ちりばめたる旗』(ポプラ社)ほか、主な児童書に『心の森』(金の星社)『やくそくだよ、ミュウ』(岩崎書店)『シナモンのおやすみ日記』(講談社)など多数。

「2024年 『新装版 まほうの絵本屋さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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