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- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591106099
感想・レビュー・書評
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「いつか必ず死ぬのだから、みんな死に向かって生きていかなきゃいけない」
「生き物は生まれるために死ぬ」
2冊目を読み終わり、これがこの作者の死生観と思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東北の地方都市を舞台にした短編集だ。
精神的に不安定な母親と過ごす少女サチをはじめ、ぎりぎりの崖っぷちで風に煽られながら生きる人たちの姿を描く。
前作『月のうた』に比べると、登場人物の抱える傷みの描かれ方が少し安易に流されている気がしないでもないけれど、人と人との関わりに救いを見出そうとするやさしさを感じる。
鈍感に、何もかもをアリとできない人々のささやかな物語だ。