- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591119723
感想・レビュー・書評
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ある日突然空から降ってきた妖怪と、妖怪のように人相の悪い人間の物語。
読み進めるにつれて、登場人物の魅力が増してきて、読むのが止まらなくなりました。
それぞれの生き方が大切にされるエンディングで、最後まで楽しく読むことができました。
心を澄まして、妖怪の存在に意識を向けたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全く期待してなかったのですが、
変わった世界観と設定と登場人物たちが、
非常に面白かったです。
妖怪よりも妖怪のような顔の男。
その男のところに転がり込んできた、子供のような鬼。
近所のおせっかいな人や、男の軟弱な幼馴染etc。
某シリーズとはまた違ったアヤカシたちが楽しいです。 -
読み始めはなかなか物語の中に入っていけず、これはいまいちかな、と思っていたけど、読み進めるうちにだんだんのめり込んでいけた。
明治時代という設定だけど、殊更明治を強調して書いているところ以外は江戸の風情だった。設定も明治になってすぐ位なので、実際こんな感じだったのかもしれない。
最後の章の展開は、んん?って引っかかりを覚える人もいそうだけど、細かいところを無視して読める人ならば楽しめるのではないか。
自分としては、続きを読んでもよい感じ。★4つまでの面白さではなかったので、★3.5位の評価。 -
江戸から明治へと移り早5年。初めて参加する百鬼夜行に浮かれていた子鬼の『小春』は、突如商家の庭先へ落ちてしまう。その家の主は、妖怪よりも恐ろしい顔をした『喜蔵』という男で…
ジャイブ小説大賞受賞作。
長く続いた江戸の風情を色濃く残しながらも西洋の文化が混在する、人と妖とが違和感なく混在できる時代。
明るく快活で、一見人の幼子のようにしか見えない妖怪と、無愛想で人に心を開かない若い男が同居するはめになる。そこに町の人や他の妖怪も巻き込んで怪奇を解決していく…となれば、おのずと進む方向は見えて来る感じ。二人が絆を繋ぎ、特に喜蔵がどう変わって行くかを描くのかという点に尽きると思う。で、そんな話。
喜蔵がダメ押しされた友人との一件は、「それはあなたも無茶言ってない?」と思わないでもなかったけど、読み終わってみれば、それだけ友に甘えてたのかな?とも思える。それだけに裏切られた感が強まったのかもと。
何はともあれ、さらっと楽しく読めた。 -
2012/11
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平成27年12月30日読了
面白かった
久々に、妖怪いいなぁ、と思えた。