(P[こ]3-1)一鬼夜行 (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1317
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119723

感想・レビュー・書評

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  • ある日突然空から降ってきた妖怪と、妖怪のように人相の悪い人間の物語。

    読み進めるにつれて、登場人物の魅力が増してきて、読むのが止まらなくなりました。

    それぞれの生き方が大切にされるエンディングで、最後まで楽しく読むことができました。

    心を澄まして、妖怪の存在に意識を向けたくなりました。

  • 全く期待してなかったのですが、
    変わった世界観と設定と登場人物たちが、
    非常に面白かったです。

    妖怪よりも妖怪のような顔の男。
    その男のところに転がり込んできた、子供のような鬼。
    近所のおせっかいな人や、男の軟弱な幼馴染etc。

    某シリーズとはまた違ったアヤカシたちが楽しいです。

  • 読み始めはなかなか物語の中に入っていけず、これはいまいちかな、と思っていたけど、読み進めるうちにだんだんのめり込んでいけた。
    明治時代という設定だけど、殊更明治を強調して書いているところ以外は江戸の風情だった。設定も明治になってすぐ位なので、実際こんな感じだったのかもしれない。
    最後の章の展開は、んん?って引っかかりを覚える人もいそうだけど、細かいところを無視して読める人ならば楽しめるのではないか。
    自分としては、続きを読んでもよい感じ。★4つまでの面白さではなかったので、★3.5位の評価。

  • 江戸から明治へと移り早5年。初めて参加する百鬼夜行に浮かれていた子鬼の『小春』は、突如商家の庭先へ落ちてしまう。その家の主は、妖怪よりも恐ろしい顔をした『喜蔵』という男で…
    ジャイブ小説大賞受賞作。

    長く続いた江戸の風情を色濃く残しながらも西洋の文化が混在する、人と妖とが違和感なく混在できる時代。
    明るく快活で、一見人の幼子のようにしか見えない妖怪と、無愛想で人に心を開かない若い男が同居するはめになる。そこに町の人や他の妖怪も巻き込んで怪奇を解決していく…となれば、おのずと進む方向は見えて来る感じ。二人が絆を繋ぎ、特に喜蔵がどう変わって行くかを描くのかという点に尽きると思う。で、そんな話。
    喜蔵がダメ押しされた友人との一件は、「それはあなたも無茶言ってない?」と思わないでもなかったけど、読み終わってみれば、それだけ友に甘えてたのかな?とも思える。それだけに裏切られた感が強まったのかもと。
    何はともあれ、さらっと楽しく読めた。

  • なぜか、解説が面白かった(興味深った)本。角は一本なのか、2本なのか。その点が気になりました。河童さん大好きです。

  • こちらの小説が原作のコミックから入りました。
    コミックも気に入っていますが、原作の小説はその更に上を行くほど、読めば読むほどこの世界感にずっといたいと思わせてくれる作品でした。
    また、この作品が作者にとっての大賞の応募作であり、デビュー作であることに驚きを隠せません。本当に感服で仕方がないです。
    シリーズものになっているようなので、ぜひともこれからも読んでいきたいと思います。

  • キャラの感じがつかめなくて感情移入しにくかった。
    ちょいちょい流し読みしてしまっけど、読後感はよい。伏線やミスリード、時代感を出そうとしすぎるせいでかえって読みにくい。内容としては半分くらいのページ数でいけるんじゃないかな?という印象。
    比べるのはよくないけど神様の御用人のほうが似た感じ(妖怪人情もの)なのに断然読みやすいし、しゃばけのほうが情感がある。うん、比べるのはよくないけどね。

  • 2012/11

  • 平成27年12月30日読了
    面白かった
    久々に、妖怪いいなぁ、と思えた。

  • 百鬼夜行から落っこちた妖怪の小春。
    小春が落ちた庭の主(妖怪より妖怪らしい悪人面)古道具屋の喜蔵。
    牛鍋屋の深雪。
    女河童の弥々子。
    顔だけが取り柄の情けない色魔(喜蔵の元親友)彦次。
    喜蔵の夢に現れる件

    喜蔵の家に小春が居候することになってから妖怪絡みの変事が次々起こる。

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著者プロフィール

1984年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。母方にトルコ人の祖父を持ち、名はトルコ語で「強い、優しい、美しい」などの意味を持つ。2008年「一鬼夜行」で第6回ジャイブ小説大賞を受賞しデビュー。主な著作に「一鬼夜行」「銀座ともしび探偵社」シリーズ、『総司の夢』『梟の月』『歳三の剣』など。

「2022年 『時代小説アンソロジー てしごと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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