全員少年探偵団 (一般書)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591142486

感想・レビュー・書評

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  • 江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ第2弾。今回は藤谷治氏の長編になります。表紙絵や挿絵はもちろんですが、この藤谷さんの文が当時の少年探偵団の文体そのままでなんだかとても嬉しいです。それでも探偵団の面々がスマホを操りインターネットを上手く使ったりすることで時代を越えてきたことがわかります。少年少女向けと意識して書かれているからでしょうか、ラストの展開まで含めてあっさり読めてしまい物足りない部分もありますがそれもシリーズらしさなのかもしれませんね。小路幸也さんのシリーズ第三弾も是非読みたいです。楽しみです。

  • 少年探偵団シリーズの文体や展開をよく模倣して非常にそれらしいだけでなく、微妙な笑いどころが細かく散りばめられている。そのおかげで心が純粋でなくなった大人にも、少年探偵団にリアルさを感じることができる仕組み。最終的にタイトル通りの大団円となり、かつて少年探偵団に憧れた往時の少年少女たちは満足感が味わえる一冊。

  • 【図書館】現代版少年探偵団なので、現代の技術が登場しながらも、レトロな雰囲気を醸し出している不思議さ。なんと裏表紙の少年はスマホを構えている。謎の男カクイにへんぷく湯…なるほどね。やっぱり明智先生と二十面相の対決はいいね。二十面相のファンのおにいさんGJ。なまの二十面相見れたのかな。

  • 設定が現代だから携帯もPCもDVDも登場して不思議な感じがしました。
    新聞社に電話をかける時に緊張であわあわする井上君と冷静なノロちゃんが新鮮でした。二十面相が小林少年に「世界を美しくすつためなら、どんなことだってする」と語る内容が二十面相らしかったです。

    ただ『、』が文中に多用されており、私にはやや読み難く思えました。

  • 読み進めていくうちに
    「乱歩が書いた?」
    と思わせるほどの筆力がすごい!

    でも、DVDやらブルーバックやら、携帯やらが出てくる辺り、現代だね。
    文代さんの過去やエレベーターの下り、ラストは少年探偵団を読んで育った世代には感涙もの!

    「思い続ければ夢は叶う」んだ!

  • 少年探偵団ぽい文体でスマホだのインターネットだの出てくるおかしみ。
    挿絵もこのテイストでパソコン覗き込んでる場面とか(笑)
    あと奥付にちゃんと検印が!

  • そこそこ面白かった。
    雰囲気をだしながら、どこかかる~い感じがするのは、アンソロジーの時の作品を思えば、この作者の持ち味なんだろうな。

    フジツボ・ムサオだって。
    そしてなぜに豆乳ドーナツ?

    現代に置き換えているのに、もとの戦後イメージがあるから、変な感じがしてしまうだよね、
    どうしようもないのかなあ。

  • 江戸川乱歩「少年探偵団」シリーズのオマージュ。表紙を見た途端思わず笑ってしまいました。
    装丁、活字、イラストやデザイン、文体まで、かなりあの本に忠実に似せてある。ここまでやるポプラ社スゴイ! ポプラ文庫クラシックの宣伝も効果絶大でしょう。小学校の図書室で手にしたことのある方には垂涎モノかも。あと何冊かこういうのが作られているらしいけど、この一冊だけでも充分満足。

    中身は、明智小五郎と少年探偵団の話そのまま。敵も怪人二十面相。大胆かつ不敵な動きで皆を翻弄しますが。

    ちょっと違うのが、携帯電話やインターネット、DVDなんて単語が出てくるところかな。平成版少年探偵団。裏表紙の少年はスマホ構えてます。

    というところで、一番笑った台詞。
    「二十面相が出てきた!」
    「つかまえろッ。」
    「写メをとれッ。」

    作家のフジツボムサオ先生は藤谷先生ですね。時々ご自身の小説にも登場?するかたですが、本当に好きなんでしょうね。

    少年の頃、少年探偵団に入りたいと思ってドキドキしながら読んだのでしょうね。「いいなあ、子どもは。」という台詞に、とても胸が熱くなりました(ちょっと昭和っぽい感想)。

  • 図書館より。
    サラッと読了。
    大人でも少年探偵団に入れるなら!入りたいな。

  • 灰色の紳士カクイ。呪われた美しい首飾り。われらの少年探偵団。藤谷治が描く江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ第二弾登場!

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著者プロフィール

1963年、東京都生まれ。2003年、『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』(小学館)でデビュー。2014年、『世界でいちばん美しい』(小学館)で織田作之助賞を受賞。主な作品に『おがたQ、という女』(小学館)、『下北沢』(リトルモア/ポプラ文庫)、『いつか棺桶はやってくる』(小学館)、『船に乗れ!』(ジャイブ/ポプラ文庫)、『我が異邦』(新潮社)、『燃えよ、あんず』(小学館)など多数。エッセイ集に『小説は君のためにある』(ちくまプリマ―新書)など。

「2021年 『睦家四姉妹図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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