- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591177372
作品紹介・あらすじ
“世界”の謎を解き、命を与えられた意味を知ったとき、ふわりと心がほどけ、温かな涙があふれる傑作!
読者から募集した物語をカンザキイオリが楽曲化! バーチャルシンガー・花譜が歌う「それを世界と言うんだね」を綾崎隼が描く。
■プロフィール
著・綾崎隼(あやさき・しゅん)
1981年新潟県生まれ。2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(MW文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど人気シリーズほか多数刊行し、『死にたがりの君に贈る物語』(ポプラ社)ではベストオブけんご大賞を受賞。他著書に『ぼくらに嘘がひとつだけ』(文藝春秋)など。恋愛小説、ミステリ小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を得ている。
曲・カンザキイオリ
2014年、ボカロPとしてアーティスト活動を開始。数々の人気曲を発表し、「命に嫌われている。」で初の殿堂入りを果たす。2019年には1stアルバム「白紙」を発表。大人気バーチャルシンガー花譜の全楽曲の提供や映画、ゲームの主題歌など活躍の場を広げる。2020年、大ヒット曲「あの夏が飽和する。」を元にした同名小説で作家デビュー。2021年夏からセルフボーカル活動も本格始動。ボカロP、シンガーソングライター、小説家として唯一無二の存在感を放つ。
歌・花譜
類い稀なる歌声を持つ、神椿始まりのバーチャルシンガー。2018年、当時14歳にしてデビューし、素顔を明かさずに3Dモデリングされたアバターを使って活動を開始した。唯一無二の歌声と、メインコンポーザーであるカンザキイオリの多彩な楽曲が多くの世代の心に訴えかけ、現在YouTube総再生回数は2億回を超え、国内外に熱狂的なファンコミュニティを持つ。2022年には、バーチャルシンガー初となる日本武道館でのワンマンライブ「不可解参(狂)」を成功させた。次世代のアーティスト活動のスタンダードとしてバーチャルとリアルの垣根を越えるべく奮闘中。
イラスト・錦織敦史
アニメーター、演出家。1978年生まれ、鳥取県米子市出身。『天元突破グレンラガン』でキャラクターデザインを務めたのち『アイドルマスター』では初監督を務める。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』にも総作画監督・キャラクターデザイナーとして参加。
感想・レビュー・書評
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〜童話を愛したすべての大人へ〜
アクリル?プラスチック?製の特殊なクリアカバーと綺麗な女性が空から降るような書影が気になり、本日衝動買いして、一気読みして、大号泣なぅ。
タイトルと書影から連想してたんとちゃう内容に意表を突かれ、こんな展開で泣かせてくる本作は、もっともっともっ〜〜と宣伝しなきゃダメですってば!!
間違いなく本屋大賞モノですよ!!
本作はネタバレ厳禁ですが、子供の頃に読み聞かせて貰った童話を軸にしたファンタジー小説でありながら、終盤の展開と『ある人』を知ることで、一気に感動と感謝で胸が苦しくなります。
本当に多くの人に読んで欲しいと思った名作です!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
嘘は嘘でも、幸せにするためにつく嘘もある。
童話好きの人たちに送る一冊の本。アルデンセン童話が元ネタになっているこの本は、童話という悲しい場面のある話をフル活用して、読者を感動へ導いています。
花譜さんの「それを世界と言うんだね」(歌の方)も、聴きながら読んでみてください!-
2023/08/24
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とても素敵な表紙。えっと、材質の選び方が上手い。
プラスチックのようなカバーで、イラストが本の本体の淡い背景にマッチしている。
綾崎隼さんの本は、「死にたがりの君に贈る物語」が好き。
この本は、
アンデルセンの物語がわかる人は面白いと思う。
物語の中で不幸になったものを救う物語管理局。
ファンタジーで、お!と思った。
王子様も出てくる。
素敵。
SF要素もある。
どのようにして、物語の不幸な登場人物を救うのか?
ワクワクする。
意外な展開に驚く。
王子様の正体にびっくり。
読者から募集した物語を
カンザキイオリさんが楽曲化。
「それを世界と言うんだね」
を綾崎隼さんが小説化したもの。
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カンザキイオリの「それを世界と言うんだね」が小説になってる!?しかも綾崎隼!?ということで、読みました。
表紙は音楽の方の絵に寄ってるけど、内容は童話ファンタジー。曲の方の根底にある、"創作頑張っていくんだ”という意識で本と曲が繋がっている印象です。
赤い靴の主人公らしいけど、私は記憶を亡くしています。目覚めた場所は、物語で不幸になった登場人物の運命を、物語を曲げないようにしながら救済する物語管理局。そこにいるのは全て物語の中で不幸になった者。自分の物語には入れません。
私は王子と呼ばれる素敵な人と一緒に物語に入って仕事をこなしていきます。マッチ売りの少女、裸の王様、人魚姫。そして、私と王子の秘密が解き明かされて行きます。最後の謎解きが面白かったです。なるほどなー、うっすら名前は思い浮かべていたものの、そう来たか。なんか、途中でわからなくて、ヤラレタ結末でした。
小学生でも大丈夫な内容で表紙きれいだから手に取ってくれそうだけど、結構読解力と、面白くなるまで読み続ける根気必要だから、中学からが無難かなぁ、でも、小学校で反応みてみたいような、という感じの本。
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Amazonの紹介より
世界の謎を解き、命を与えられた意味を知ったとき、ふわりと心がほどけ、温かな涙があふれる傑作!
読者から募集した物語をカンザキイオリが楽曲化! バーチャルシンガー・花譜が歌う「それを世界と言うんだね」を綾崎隼が描く。
目覚めてみると、そこは知らない場所で、私が誰なのかもわからない状況から始まる展開。
「王子」という謎の人物と出会って聞いてみると、ここは童話に登場する不幸な結末を遂げた人物が集まる所で、「王子」はそれを幸せな結末に導こうとする物語管理局の局員だという。
「王子」と共に童話に出てくる不幸な登場人物を幸せにさせようと奔走するのですが、色んな解釈があって面白かったです。
「マッチ売りの少女」や「裸の王様」といった童話は、聞いたことはあったけれども、詳細までは知らなかったので、改めて内容を読んでみると、こんなに悲しかったんだと思うような所もあって楽しめました。
全三部+αの構成で、それぞれ異なった人物の視点で展開していきます。
てっきり、物語毎に章を区切ると思っていたので、個人的にちょっと違和感があったかなと思いました。
さらに気になるといえば、親指姫と雪の女王の存在です。最初は主人公達に対して、冷たく対応していたのに、いざ真実が語られると、がらりと対応が変わるので、ちょっとした「?」が生じてしまいました。
内容としては、物語をどう上手く変えていくのか?色んな解釈を変化させて、良い方向へと導く過程は、読んでいて面白かったです。ストーリーの裏側では、こんなことが起きていたんだといったちょっとした発見もあって、楽しめました。
主人公は誰なのか?そして、「王子」は誰なのか?
真相が明らかになりますが、そうきたか!と思わず思ってしまいました。今まで訪問した物語と管理局との接点、盲点と思うくらい、納得と驚きがありました。
ただ、作品としては、表面的といいましょうか、ペースが速く、サラッと時間が流れていく感覚があったため、もう少しペースをゆっくりじっくりと流れてもよかったかなと思いました。 -
凄く素敵な表紙!
クリアカバーに少女が描かれていてとても綺麗だ
大好きな綾崎隼先生の作品
綾崎先生の新たな一面を見れるような作品であった
こんな作品も描けるのかと、素直に驚いてしまう
ファンタジー感の強い今作はドンピシャに好み
子供の時に読んだら、今以上にワクワクしただろうなって断言出来る
何も覚えていない少女が目覚めた場所は、物語管理局と呼ばれる物語で不幸になった者達がたどり着く場所
そこでは少女の先輩である王子
童話の住人たちであるはだかの王様やマッチ売りの少女、人魚姫、おやゆび姫、みにくいアヒルの子など様々な住人たち
不幸になった者を助ける物語管理官
なんて魅力的な設定なのだろう!
少女と王子は不幸になった住人たちを幸せにするために物語の世界へ!
色々な方法でハッピーエンドにしていくので凄く凄く面白い
物語の矛盾や結末は、綾崎先生らしくてすごく好きだ
彼の、そして彼女の物語と秘密
子供たちの言葉と楽曲が原点の作品、素敵な結末で大満足
楽曲も耳に残り、素敵な音楽
先生のあとがきは、こちらにはありませんがポプラキミノベルに書かれてます!-
マメムさん、私も電子書籍しか引っかからないなと思いました( ˊᵕˋ ;)
良ければなので、気が向いた時にでも手に取ってみて下さい\( 'ω'...マメムさん、私も電子書籍しか引っかからないなと思いました( ˊᵕˋ ;)
良ければなので、気が向いた時にでも手に取ってみて下さい\( 'ω' )/2023/04/16 -
ヒュナさん、命の後で咲いた花を読み始めたのですが、なずなが面白くて可愛い(笑)
読み終わったら感想載せますね♪ヒュナさん、命の後で咲いた花を読み始めたのですが、なずなが面白くて可愛い(笑)
読み終わったら感想載せますね♪2023/06/26 -
マメムさん、わざわざお知らせありがとうございますヽ(;▽;)ノ
楽しんで読んでいただければ嬉しいなと思います♪
感想が楽しみです*ˊᵕˋ*マメムさん、わざわざお知らせありがとうございますヽ(;▽;)ノ
楽しんで読んでいただければ嬉しいなと思います♪
感想が楽しみです*ˊᵕˋ*2023/06/28
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物語で不幸だった登場人物が集められた国にやってきた赤い靴のカーレンが他の物語の不幸な人物を助ける話。赤い靴、人魚姫、裸の王様とかつて読んだ物語が出てきて懐かしさが込み上げる。違和感から大体は察してたけどそこが気にならんくらい話の先が読みたかった。
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「裸の王様」「人魚姫」「赤い靴」「みにくいアヒルの子」「親指姫」…懐かしい童話と、その物語の登場人物達が出てくる。
【物語の中で不幸になった者だけ】
が、集まる世界。
彼らを幸せな結末へと導くのが、「物語管理官」の役目。
大変面白い設定と、本来の物語に主人公達が介入して結末を変えていく過程が、よく考えられていてとても面白い。「どうやって変えるのか」「どこで介入するのか」を読み手も考えながら読み進めてしまう。
…が、本来の物語の「主軸」は、そこではなく、もう一つの「軸」が用意されててあり、中盤からはそちらの謎を解いていく展開とかわっていく。
すっかりハマってしまい、Wikipediaやら他のサイトやらを検索しながら読んでしまった私は、作者の手の上で見事に転がされてしまった1人だろう。
ネタバレは控えておくので、ぜひ、読んでみてほしい。同時に、昔読んだ数々の童話たちを再び読んでみたい気持ちになるはずだ。 -
不思議な世界観ながらも簡潔でわかりやすく、様々な思考を凝らして大きな謎に迫っていく展開は先が読めず面白かった。