- Amazon.co.jp ・マンガ (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592145219
作品紹介・あらすじ
川本家に自分勝手な提案をする彼女たちの父親・誠二郎に、一歩も引かずに渡り合った零。あかり、ひなた、美咲、相米二、川本家の皆が彼の存在の大きさを感じていた…。零が自分の幼少期から現在に至るまでを振り返ったスピンオフ「ファイター」も併録。
2015年9月刊。
感想・レビュー・書評
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「こんなに気持ちのいい日曜日なんだもの…全部終わりにするなら こんな日だよね」
誠二郎と対峙したあかりの言葉が印象深い。凍りついていた過去をあたたかく溶かしていくような決意。
「家族ってのは恐いもんだ 結束してるつもりで 全員で出口の無いルールに取り込まれてる事もある」
いつの間にか誠二郎を中心に動かされていた川本家。それに待ったをかけた零。そこには血縁よりも濃い家族の絆があった。
ぼくは家族を考える時に血の繋がりをすぐ思い浮かべていたんだけど、人は他人と結婚して家族を作っていくわけだもんね。そう考えると、血の繋がりは家族のある一面でしかないんだとそう思うようになった。
そして、ここに来てカッコウの例えが来るとは思わなかった。自分のことをカッコウだとうそぶく誠二郎と、生きるためにカッコウとなって傷つけてしまった幸田家の人たちを悔いて自立した零。あの怒りは当然だったよね。
最後に、野口先輩はいつも深いことを言っていてすごい。
「『言いたい事を言う』のと『言わなければいけない事を言う』の違いを知る事が大人への一歩ですよ」
貫禄ありすぎる!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
川本家の父が過去一のクズで、爽やかな顔面以外は一欠片も良いところがない圧倒的クソ野郎でした。これまでも「嫌なやつ」は複数人登場してきました。しかしそういう嫌なやつらにも羽海野先生はある一面において人間的な魅力を覗かせるように描かれてきたように思いますが、この川本家父に関してはそういう一抹の魅力すら施されていませんでした。
巻を重ねるごとに零は着実に成長してきましたが、ただこの11巻では川本家を守るという猛烈な使命感に燃え盛っていたせいか、零は盤の外でもかなり大胆不敵に変化しており、もともと猪突猛進なところはあったと思いますがちょっと大胆になりすぎでは…と思わなくもなかったです。
巻末の小話「ファイター」も味わい深い作品でしたし、「11巻でお世話になった方々」として書かれている名前が錚々たる面々で、ものすごい名人たちの感性がこの作品に反映されているんだなあと思うと、さらに作品に重みを感じた次第です。 -
零の成長がこの巻でも垣間見られる。自分の思いを主張できるようになるには、ちゃんと周りから「自分が認められている」と自分の中で思えていなければならないと思う。
零を応援したくなるそんな漫画。 -
まだ「好き」という気持ちすら伝えていない、いや、
これまでもはっきりとは自分の気持ちを明言していなかった
内気で奥手でコミュ障で話し相手は駒と棋譜な主人公の桐山零が
突如、本気(マジ)プロポーズを披露するという
ななめ上、いや、むしろある意味ド直球な展開で幕を閉じた10巻でしたが
11巻では、かなり攻め攻めの「恋の詰将棋」を見せてくれます!
プロポーズを機に、一気にスイッチが入ってしまった桐山零は
そのお相手であるひなちゃんの返事もまだもらっていないのに、
いや、そもそも基本中の基本である
ひなちゃんが零くんのことをどう思っているのか
それすら聞いていないのに、
「婚約のしかた」について片っ端から調べまくるという、
まさにその百手先をも読む将棋脳ならではの詰め方をしていきます。
こんな桐山、見たことないっっ
と周囲をざわつかせながら
中には「おまえはだまされている!」とやっかむ者や
ショックで魂(と髪)が抜け、屍のようになり果ててしまう者も続出する中、
けれど本人はいたって真剣に、対局中もかばんから
「2世帯住宅早わかりガイド」
とか
「狭い土地でも大丈夫✩3階建て特集」
などといった将棋にはまったく関係ない専門書をのぞかせながら
とにかく早く帰ることしか頭にない、それくらい、
間違った方向からひなちゃんとのことを真剣に考えているわけですが
そんな桐山零に、意外と早い段階で、
ひなちゃんからまさかのプロポーズの返事が・・・!!
こちらでも感想を書いています。
http://oshirukomoe.jugem.jp/?eid=1642
宜しかったらお立ち寄りくださいませ^^ -
男って自分が無惨に捨てた場合でも「それでも俺のこと ずーっと好きなはず☆」ってなんでか信じてんのよねぇ...
っていうセリフにこっくり。
んなワケあるかいっ。って思うのですよ。 -
零くんの暴走っぷりが面白い!
でも、必死で川本家姉妹を守ろうとする姿は、かっこいい。
捨男のキラキラした目が、途中から怖くなってきて、ぞっとした。
無邪気さを装って、相手を不快にすることで、自分を守ろうとする態度…
あかりお姉ちゃんの目に似てる、という文章が、親子である事実を突きつけてきて、どんなに嫌な人間でも、川本家姉妹の実の父親であるわけで…
再婚相手の娘を連れて来た時、結局去って行ったのにはホッとしたけど、あかりお姉ちゃんたちにとっても親子の縁が切れた瞬間だったわけで、それがどんなに辛いことか。
零くんは、姉妹を幸せにすることができるのか。
どうか、みんな幸せになってほしい。 -
桐山、いいとこに気付いた!
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どんどんよくなる
最初からよかったけど
本って、何度も読まない私だけれど
これは繰り返し読むというかイラストに見入ってしまう
次の展開がもう……
早く読みたいです!
羽海野チカさん!お願いします
≪ 家族へと 新しい風 まざりあう ≫ -
島田さん、ワンチャンあるで。
このまま薄毛にぎやかし要員に落ちぶれるのは見てられない。 -
ネチネチ雷堂にページ割き過ぎで胸焼けして、
クズ親父のターンでさらにムカムカしたけど、
にやけ顏が真顔になるまでやりこめてくれてスカッとした。
苦労人のあかりちゃんにも早いところ春が来てほしいけど、
桐山くんまた盛大に空回りしそう。
今回抜け殻だった島田さんに一票入れておきますね。
あかりちゃんの癒しパワーで抜け毛と胃炎治してあげてほしいw -
この漫画、どうやったら泣かずに読めるんだろう。
ここまで一気に読んできてしまったけど、もう一度読んだらきっともっと泣いてしまう。 -
おまけの零の原点を描いたファイターに泣けた。なんという芸術表現だろう。戦うのだ。
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羽海野チカさんは高校生のころ、ハチクロで出会った作者。
3月のライオンはまた全然違う作品で最初はなかなか難しいと思ったけど恋愛要素がやはり嬉しい。
しかしこのコミックは少女漫画ではなく、青年だよな?とブクログを書く上で改めて悩んだ。
▼あらすじ
11巻は3姉妹に迫る魔の手、実の父親と対峙する桐山くんの姿がりりしい。
またひなちゃんが天然で進まないー!って思ったり。
▼特におすすめなところ
ハチクロの登場人物はいい人ばかり、みんながみんなまっすぐで、人の気持ちを汲んで悩みもがき、、
3月のライオンでは、本当の悪、人生でどうしても生まれる真黒な人。
そんな人と闘う話がとてもぐっとくる。
社会の中でもきっと出会うであろう悪。常にでなくても、機嫌や間違いで周りとすれちがったり、会話ができなかったり、そんな中でも解決するためにもがく方法が見えると思う。
早く幸せになってほしいけどねw
そのためには幸せにする人たちが多い。
11巻まできて一番いいのは、桐山くんが自分だけの成長じゃなくて、周りのことを考えて周りの幸せが自分の幸せになるということに気付けたことかな。
全体で、「頑張れ青年!」というような表記がよくあるけど、本当にそうだなと、思います。 -
私は自分の弱いところとか、人に知られたくない気持ちとか、つらかったこととか、見て見ないふりをしてるけど、零くんはきちんと向き合ってずっと戦ってきた。すごくかっこいい。
だから自分の弱いところとか、人に知られたくない気持ちとか、つらかったこととかがあることに私もちゃんと向き合えた。
普段は無意識のうちに心を硬くして、傷つかないように、負けないようにってしているけど
これを読んだ後は、素のそのままの、やわらかくて傷つきやすい、でも優しい気持ちになれて、少し時間を置いてから涙が出た。
怖いことはすごく多いけど、意味もなく傷つけてくる人や物事と戦えるだけの攻撃力と防御力を身につけて、自分をそして大切な人を守りたい。
妙な人間や物事を生活の中心に置いてしまうのが最悪のシナリオ。
そんなものはやっつけて、やわらかい人とやわらかい時間を過ごすのが使命だ。
やわらかいのにとても強い。
11巻、背中を押すというより隣に立って一緒に戦ってくれるように思えた。
戦える気がした。
あと雷堂さんめっちゃ笑った。 -
前の巻がすごい所で終わってて、零くん凄すぎる!!と思いながら続きの発売を待ってた。三姉妹の父親である捨男の話が一応の解決を迎える。奴はほんとどうしようもないと苛々した。読みながら重い気持ちになりつつ(シリアスな展開だしね)、それだけにならないのは所々に入ってくる小ネタだよね(笑)叔母さんの店を任された会長達とか、零の学校の人たちとか、おじいちゃんの存在とか将棋連盟の人たちとかww重い荷物を持ち続けたあかりのことが心配。そして、斜め方向に突っ走り始めた零のことも心配(笑)読んでて面白いけどww
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愛情はひとを生かしひとを殺す。
ひとを救いひとを壊す。
誠二郎のどろりとした自分本位さも、零がひなを守ろうとするのも、川本家のつよい絆も、ぜんぶ愛なんだ。
愛はすごい。愛はかなしい。愛はおそろしい。 -
お互いにお互いがいて本当に良かったなと思います。
前巻からずっと零ちゃんが走り続けている感じ。
残りの体力とか考えずに全力疾走しているのでちょっと心配ですが、頑張れと応援せずにはいられない。 -
大切なものを守ろうとする桐山君とあかりさんの頑張りに涙が出て、ひなたちゃんの天然っぷりにほっこりして、捨男にむかつき、対局の場面では笑って、この一冊に喜怒哀楽がぎゅっと詰まっていました。
それにしても、桐山君、今度は家ですか?