じいじのさくら山

著者 :
  • 白泉社
4.10
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本棚登録 : 294
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592761051

感想・レビュー・書評

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  • こんなに生命力を感じる桜の絵は初めて。花びら一枚一枚が生きている!

    じいじと孫と桜の関係も素敵で心がぽかぽか。
    季節の移り変わりも描いていて見応えあり。
    素晴らしい絵本と出会えました。

  • ネット上での評判と、自分で読んてみた場合とでは感想が異なることも多い。
    この作品は、桜をいっぱい植えた「じいじ」の山での思い出を、子どもの「おれ」が語るもの。
    挿絵も動的で、笑顔の「じいじ」の優しさや、子どもの「おれ」の眼差し、「じいじ」を慕って甘える「おれ」の気持ちが、読み手にもしっかり伝わってくる。
    とりわけ、見開きの満開の桜のページはとても綺麗だ。
    桜を通して描かれる本当に素敵な「絆」のお話なのだ。
    ところが、「です・ます」の敬体と「である」の常体が混在しているのだ。
    何度も読み返して、もしや何かの意味があるかと探ってみたが、分からなかった。
    最初は歯切れ良く始まるだけに、そこが本当に惜しい。

    でもお話そのものはとても素敵で、子どもにウケようというあざとさもなく、桜の花がかもし出す儚さとあいまって、美しい余韻を残す。
    「じいじ」亡き後のさくら山で、春の祭りがにぎやかに開かれるラストでは、思わずうるっとした。
    春は、心弾む季節なのに、いつもどこか悲しい。
    「死」とはどんなものなのか、お話に登場するくらいの年齢の子では、まだ理解できないかもしれない。
    でも、「おれ」の悲しさ・寂しさはたぶん、伝わるだろう。
    そして、最後に「じいじ」とふたりで眺めた桜の美しさも。
    心の中の桜はいつまでも満開で、その思い出のページを開くたびに静かに力づけられることだろう。
    私も、今年はじっくり桜を見ることにしよう。。

    約7分。小学校低学年くらいから、かな。

    • 信道アルトさん
      こんには、ネジドンさん。ネジドンさんもこの作品を読まれたのですね。この絵本の桜は本当に綺麗というかダイナミックで力強いですよね。言葉遣いは特...
      こんには、ネジドンさん。ネジドンさんもこの作品を読まれたのですね。この絵本の桜は本当に綺麗というかダイナミックで力強いですよね。言葉遣いは特に自分は気になりませんでした。
      しかし、ネジドンさんのご指摘通りおかしな文体だったかもしれないとネジドンさんの感想を見て思いました。
      違う発見をありがとうございます。
      では、また^_^
      2020/02/27
    • nejidonさん
      信道アルトさん、こんばんは(^^♪
      お返事が遅くなってしまって、ごめんなさいね。
      はい、ワタクシもだいぶ前に読んだ本です。
      桜が本当に...
      信道アルトさん、こんばんは(^^♪
      お返事が遅くなってしまって、ごめんなさいね。
      はい、ワタクシもだいぶ前に読んだ本です。
      桜が本当に見事に描かれていて、綺麗ですよね。
      文体は、気になる人と気にならない人がいると思うので、これは仕方がないです。
      絵本なのに「おれ」というのもちょっとね。。
      みんなの前で読むときを考えると、やはり「ぼく」と読みたいです。
      細かいことを色々言ってすみません。
      受け止め方はみんな違うので、気にならないのならそれで構わないと思いますよ。
      2020/02/27
  • アカン、絵本を読んで泣いてしもうた。

  • 嬉しいことがあるたびに
    さくら山にさくらをうえたじいじ
    さくらは大きく育って
    「じいじはすごいな」というと
    「なんも なんも」とふっくらしたこえでいうじいじ
    見開きいっぱいのさくらの絵がおみごと
    水彩絵具の絵が親しみを持てます

  • うれしいことがあるたびに桜を植えてきたじいじ。

    じいじとさくらの関わり
    長い間さくらをいつくしんできたじいじと
    孫の「おれ」との関わり。
    いろんな関わりが表現されています。
    すべてがあったかい。

    あったかい心のじいじと
    あったかい関わりたちが心地よく。
    心のつながりがずーっと続く感じ。
    心があったかくなるなあ。

    絵もすてき。
    「なんもなんも」じいじの口癖もすてき。

  • 晴れた日には、じいじとおれは、さくら山に桜を見に行く。うれしいことがあるたびに植えた桜の木は、大きく育った。じいじは、桜の木の様子を見たり、おれに自然のことを教えてくれた。雪の日、じいじは病気になった。桜の木にじいじの病気を治してくれるように頼んだ。何べんも。春来た時、じいじとさくら山に登った。たくさんの桜の花の中で、二人は過ごした。山から帰り、眠ると、じいじは目を覚まさなかった。その後、毎年、さくら山では、春の祭りがおこなわれる。
    ※おれが、「じいじはすごいな。」と言うと、いつも、じいじは、「なんもなんも。」と応える。優しいじいじとの交流が、心に響く。

  • 川沿いに桜を植え続けていたじいちゃんのことを思い出して、子どもに読み聞かせていたはずなのに、ボロボロと泣いてしまった。あの木の半分くらいは新しくできた公園付きのスタバのために切り倒されてしまったらしいけど、そこで遊ぶ子どもたちを見ながらじいちゃんも、「なんも なんも」ときっと笑ってくれてるんじゃないだろうか。そうだといいなと、見開きの桜の絵に祈る。

  • 見開きの、満開の桜を描いたページがうっとりするくらいきれいです。
    じいじは、嬉しいことがあるたびに山に桜を植えて、大事に慈しんできました。
    『おれ』はじいじが大好きで、じいじとさくら山ですごす時間が大好きでした。優しかったじいじを偲ばせる、みごとな桜が今年も咲きそろいました。
    小学生以上。6分。

  • 今年も桜を観に行けませんでした。。。

    松成 真理子 絵本原画展
    会 期  : 3月30日(土)~5月30日(木)
    展示原画 :『じいじのさくら山』『ふでばこのなかのキルル』 (ともに白泉社)
    射水市大島絵本館 OSHIMA MUSEUM of PICTURE BOOKS
    http://www.ehonkan.or.jp/event/index.html

    白泉社のPR
    「ちびすけは、じいじと一緒にさくら山へ行くのが大好き。ところがある日、じいじが病気になって――。祖父と孫の交流を温かく描いた感動の絵本。月刊「MOE」で大反響を巻き起こした掲載作に、描きおろしの原稿を加えて再構成しました。 2005年3月刊。」

  • 満開の桜の絵が描かれた見開き、文字がなくただ桜だけが描かれた見開きがすごく綺麗。言葉が無くても伝わる二ページ。ストーリーも大人は泣けて感動するんだけど、子供には悲しくて辛いかも。繊細な5歳息子は一回で読まなくなったので、繊細なお子様やおじいちゃんっ子に読むのは慎重に。うちは来年また読んでみたい。

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著者プロフィール

松成真理子(まつなり まりこ) 1959年大分生まれ。絵本に『まいごのどんぐり』(児童文芸新人賞受賞)『じいじのさくら山』『たなばたまつり』『きんぎょすくいめいじん』『せいちゃん』(ひさかたチャイルド)『みずたまり』(森山京 作)『さくらの谷』(富安陽子 文)などがある。

「2020年 『ランカ にほんにやってきたおんなのこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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