ギュスターヴくん (MOEのえほん)

  • 白泉社
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本棚登録 : 335
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592762003

作品紹介・あらすじ

「きみは ネコなの? ヘビなの? タコなの?」
いたずら好きのギュスターヴくんがつむぎ出す、摩訶不思議な世界!
ワニ、ウサギ、鳥…。幻想的でかわいい動物たちが次々に現れて、見ごたえたっぷり。
ぬいぐるみ作家、今井昌代との共同制作も必見! 自由さ満点、大人も子どもも楽しめる1冊です。
2016年9月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 「ねえ、ギュスターヴくん
    ききたいことが あるんだけどさ」

    「きみは ネコなの? ヘビなの?
    タコなの?」


     何て愚問を言っているんだ。猫に決まってるでしょ(笑)

     見ている内に、こういう猫もいいなと思い、あと何百年かしたら出て来るかもしれないし、やはり、猫の顔の魅力は偉大だということを実感させてくれた、顔は猫、腕は蛇、足は蛸の、ギュスターヴくんは、本に描かれたものを現実に生きるものとして、取り出すことが出来る、とんでもない能力を持っており、そこから出て来たのは、ひい、ふう、みいと、全てギュスターヴくんが9匹だから(最初の彼が自分で絵を描いた)、合計10匹となった彼等が、揃いも揃って、いろんな本からいろんなものを出しまくったから(「にゃんこ」や「ひとつめちゃん」、そして今井昌代さんのぬいぐるみも友情出演)、真面目なワニくん、大ピンチ!


     摩訶不思議なギュスターヴくんのいたずらとの事だが、私にはそれだけとは思えず、そこにあるのは、「ヒグチユウコ」さんの、これまでの歴史上の生物たちに対する、畏敬の念を感じさせられたのが印象的で、それは表紙の『GUSTAVE』の一文字一文字に込められた緻密なデザインや(彼が手に取ったVは、彼には欠かせない本を象っている)、本書の古書風の紙のデザインは、その長い歴史の偉大さと珍種発見的な面白さに満ちているし、そこから現れた、奇妙奇天烈なものたちは、ヒグチさんならではの絶妙なバランスによる、怖さ、可愛さ、美しさ、更には、動物や植物、果てにはオブジェクトまで取り込んで融合してしまう、カオスなごった煮感の中で、さり気なく、伊藤若冲(江戸時代の画家)の本を取り上げているのも、彼女の画家としての誇りを感じさせられたようで、私の琴線に触れるものがあった。

     しかし、何よりも凄いと思ったのは、本から際限なく溢れ出て来る、その想像力の素晴らしさであり、そこに、永遠性を象徴している、かたつむりなどの渦巻き模様が多かったことにも、ヒグチさんならではの、想像力とは人が存在する限り、永遠に尽きることなく、続いていくものなのだということを私に伝えてくれたようで、それはそのまま、絵本の素晴らしさであり、本の素晴らしさでもあるのだ。

    • かなさん
      たださん、こんばんは!
      この作品、ホント私も好きです(*^^*)
      見事にハマりますよねぇ~♡

      伊藤若冲(江戸時代の画家)の本を取り...
      たださん、こんばんは!
      この作品、ホント私も好きです(*^^*)
      見事にハマりますよねぇ~♡

      伊藤若冲(江戸時代の画家)の本を取り上げているって、
      私気づきませんでした(^-^;
      今度図書館でまたこの作品読んでみようと思います♪
      2023/10/15
    • たださん
      かなさん、こんばんは!
      コメントありがとうございます(^^)

      ギュスターヴくんのやりたい放題な様子を見て、猫が妙に好戦的になる状況を思い出...
      かなさん、こんばんは!
      コメントありがとうございます(^^)

      ギュスターヴくんのやりたい放題な様子を見て、猫が妙に好戦的になる状況を思い出しましたが、もしかしたら、仲間を呼んで遊びたかったのかもとも思い、ギュスターヴくんの可愛さは勿論ですが、色々な捉え方が出来るのが面白いですよね♪

      それから、伊藤若冲については、「こいつは おおものだぞ」の台詞のページの本の背表紙に『若冲』と書かれていまして、そこから取り出している、虎と鶏と蛸は、全て彼の描いた絵が存在するので、それで「ああ!」と思いましたし、台詞からも、ヒグチさんの彼の絵に対する思いが窺えて、とても印象に残りましたので、図書館行かれた際には、是非読んでみて下さい(^o^)
      2023/10/16
  •  この作品も図書館で見つけたヒグチユウコさんの作品「ギュスターヴくん」…。ギュスターヴくんは、頭はネコみたいで首から下はタコみたいな不思議な生き物ですが、見てると不思議とかわいく思えるようになるんですねぇ…。

     ある日、ギュスターヴくんが本を読んでいたところ、ワニがその内容を知りたくてギュスターヴくんに何を読んでいるのか問います…。ギュスターヴくんが描いたというその本をパタパタさせると、本の中からギュスターヴくんが10匹っ!しかもそれだけに留まらず、10匹のギュスターヴくんは本の中から次々に摩訶不思議な生き物を出していき…。

     この作品のヒグチユウコさんの絵は、“キモかわいい”感じですね!ちょっとクセになりそうです。最後のページにはぬいぐるみ作家さんとの共同制作が掲載されていて、それがまた可愛いっ!ホント、不思議だらけの絵本なので、現実逃避には一躍買える絵本ではないかと思いますっ(*^-^*)

    • かなさん
      1Q84O1さん、なんと!!
      「ほんやのねこ」は、貸し出し中でしたか(;´▽`A``
      まぁ~楽しみは、とっておくってことで、
      先にもし...
      1Q84O1さん、なんと!!
      「ほんやのねこ」は、貸し出し中でしたか(;´▽`A``
      まぁ~楽しみは、とっておくってことで、
      先にもしよかったら
      「せかいいちのねこ」「いらないねこ」をどうぞぉ~♪
      って、私のものではないけど(^^ゞ

      この3作品に登場する、
      あと、この前に読んだ「ふたりのねこ」に登場する
      ぬいぐるみのニャンコもいいキャラなんです(*^^*)
      こちらも、かなり独特なキャラなんですけど、
      ぬいぐるみなのに優しいし、泣き虫で、
      容姿はそんなに可愛くなく、むしろキモい…のに、
      超かわいいんです(*´▽`*)♡
      2023/09/10
    • 1Q84O1さん
      むしろキモい…のに、超かわいい!?
      なんだかこのキャラも凄そうw
      ギュスターヴくんにぬいぐるみのニャンコとこの本のインパクトは凄すぎる〜w
      ...
      むしろキモい…のに、超かわいい!?
      なんだかこのキャラも凄そうw
      ギュスターヴくんにぬいぐるみのニャンコとこの本のインパクトは凄すぎる〜w
      今度、図書館でちょっと見てみますね(/ω・\)チラッ
      2023/09/10
    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます(^^)
      そうなんです~でも、ギュスターヴくんにも
      ニャンコにも、自然と愛着がわくんですよねぇ~♪
      ...
      1Q84O1さん、おはようございます(^^)
      そうなんです~でも、ギュスターヴくんにも
      ニャンコにも、自然と愛着がわくんですよねぇ~♪
      はい、図書館に会いに行ってみてくださいね(^^)/~~~
      2023/09/11
  • イラストブックのような絵本。
    作者が描きたいものを描きまくったように思う。
    イラストはグロカワ(?)なので、年齢や人を選ぶと思います。でも苦手な人でも惹き込まれてしまうと思う。大人向けのギフトとしても良いと思いました。

  • 怖いけどかわいいギュスターヴくん。

    それがいっぱい出てきて、迫力満点。
    ワニくん困っているけど、ワニくん自身も迫力ある(笑)

    この不思議な世界観、すごく癒されます~

  • やっと読めたー。
    ヒグチユウコ大好きなのにまだ読んでなかった。
    ギュスターヴくんめちゃくちゃ可愛いし平和だし、もはや画集ですわ。

  • ギュスターヴくんはかわいかったが、こわいのが本からたくさん出て来た。

  • 3'15"

    ???な絵本。
    細かな絵は不気味でキモかわいいのかな?
    幼児は不思議な生き物にはまるのかもしれない。

  • ネコなの?ヘビなの?タコなの?

    ギュスターヴくんの魅力に完敗です。
    かわいい。
    私にとってはネコだなぁ。
    いつまでも眺めていたいかわいさです。

  • 子供と一緒に読んだけど私だけ悪夢を見たので最高。

  • 不思議でいたずら好きなネコ?のギュスターヴくん。顔はネコなのに、手はヘビで、足はタコ。大きなワニくんがギュスターヴくんに話しかけてみると、そこからまるで子供が見せてあげるよ!とでもはしゃぐように次々と摩訶不思議なことをします。
    ヒグチ先生の繊細なタッチは、ページを捲るのがもったいない程きめ細かくしなやかで、開いた口が塞がらないほど、素敵な絵です。

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著者プロフィール

画家。多摩美術大学油画科卒業。東京を中心に定期的に個展を開催しつつ、ファッションブランドや画材メーカーなど、様々な企業とのコラボレーションを展開している。2015年1月より、自身のオリジナルブランド「Gustave(ギュスターヴ)」を展開。独自の世界観を色濃くだしながら幅広く活動し、絶大な人気を博している。
著書に『ふたりのねこ』(祥伝社)『せかいいちのねこ』(白泉社)『ヒグチユウコ作品集』『Museum』(グラフィック社)など。

「2016年 『すきになったら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヒグチユウコの作品

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