- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592850991
作品紹介・あらすじ
18歳の孤児を養子に望む-振り返れば、最初から不自然すぎだった。緊張しつつ訪れた家。眠りから目覚めた彰は、なぜか和装に化粧を施され湖に浸かっていた。動転する彰の目の前に現れたのは、明らかに異形の男。白金の長髪、深い緑の瞳、何よりその足が地に着いていなかった。「花嫁が男だと。ふざけてる」そう、彰は彼-竜神に捧げるためにある村が要した"花嫁"だったのだ。怒りを滾らせた竜神に彰は、連日弄虐の限りを尽くされ、圧倒的な力で辱められた。だが、ある日、竜神の心の傷を知り…。和風幻想エロス。
感想・レビュー・書評
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痛い部分が読んでて非常につらかったですが、デレに入ってからはだだ甘でよかったです。
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「押しかけ花嫁の新婚日記」がとてもよかったので、♂花嫁&生贄&蛇攻めというヘビーなお題のこちらにもトライ。
初っ端から受が酷い目にあわされます。でも花丸BLACKだから、これくらいの非道は許容範囲と思えます。
それより、最近似たような話を立て続けに読んでいる気がします。こういう人外の神様もどきの嫁になる話が流行っているんでしょうか…?ひとつの大きなジャンルを形成しつつありますね。
ちょっと食傷気味だな~と思いつつ読み始めました。
そんな似たような話ばかりの中、この作品はただの異形との恋物語に終わっていないところが特徴的でした。
18歳で孤児の彰は騙されて竜神の生贄に捧げられ、陵辱の限りを尽くされてしまいます。最初はどうして自分がこんな目に遭わされるのか理解に苦しむ彰なのですが、徐々に竜神が残忍で冷え切った心になった原因に気付いていきます。
虐げられてなお、周りへの愛と感謝を忘れない彰に、竜神の凍てついた心が動かされていく過程が、とても細やかに描かれていて引き込まれました。あれだけ酷いことしていた竜神がいきなり別人というのにちょっと安易さを感じなくもなかったけど、それ以上に彰の前向きなひたむきさが好感持てたので帳消しになってしまいました。
そして、そこから始まる二人の恋物語です。
辛いことばかりだった分、甘さが引き立っていました。
この話の良さは、その先があるところです。
すごく話作り、構成が上手い作家さんです。二人は異次元で幸せになりました、めでたしめでたし。と終わらせないところがいい。
違う世界で生きている二人が愛し合うことの難しさ、矛盾を納得できるカタチに仕上げています。
そこをきちんと描いているから、甘すぎるとも思えた二人の蜜月が、ものすごく意味を持って生きてくるんですよね。
彰もただ雰囲気に流されて竜神を好きになってしまったのではないことを、10年という月日が証明していて、その本気に感動しました。
そしてまた、竜神も孤独を癒すためだけに彰を好きになったのではなく、本当に心から愛しているんだなと受け取ることができます。
二人それぞれの心の強さ、愛情の深さにうるっとさせられました。
余談ですが、「緑青」は日本画で使われている、美しい淡緑色の岩絵の具です。
現在は人工の顔料が多いけど、本物は孔雀石(マラカイト)を砕いた粉末できらめいて綺麗です。 -
冒頭のニョロニョロプレイw痛いなーうん、痛いわなーと思ったけれどさすが神様だけに治癒力高いので安心安心w話の内容としては途中から懐かし日曜夜某アニメを彷彿とさせるけれども無理矢理感はなく最後まで一気読みできました。受けの攻め神様に対するストックホルム症候群的な愛情はデフォですね。私は好きです。
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竜神×生贄の孤児。養子に迎えられるはずが竜神の生贄とされ、人間によって杜に閉じ込められた竜神の凍った心を溶かしていく・・・。いきなりの蛇プレイにこれはダメかも・・・と思ったけど、気持ちの動きが丁寧に書かれていたので最後まで一気読みの感動ストーリー。竜神の態度が180度転換くらいの変貌ぶりだけど、それも流れのなかで違和感がなかったです。子白蛇が可愛いかった(笑)。残念なことに竜神様と人間の受け様は同じ時間の流れではないので、いつかお別れが来るんだなぁと思うと切ない
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評判良さげで期待し過ぎたようでした。
普通に面白かった。エピソード一つ一つがさらっと軽め。
10年後、たくましくなった主人公はちょっとどうかな。余計なお世話で心配したよ。