しあわせなときの地図

  • ほるぷ出版
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本棚登録 : 287
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (26ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593100644

作品紹介・あらすじ

生まれてからずっと、この町で暮らしてきたソエ。でもあるとき、戦争のせいで、家族と逃げなければならなくなりました。町を出るまえの晩、ソエはつくえに地図をひろげて、楽しいことがあった場所にしるしをつけてみました。すると……。戦争の哀しさ、理不尽さ、そして小さな希望が切々と描かれる、こころにひびく絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 優しく描かれた絵本
    何んとも切ない
    今現実に起こっている
    ウクライナの故郷を出て行かなければならない人々
    と重なる

    日常のささやかな喜び
    それに勝るものがあるでしょうか?

    これはスペインの内戦の話?
    いえ、特定しなくていいのですね

    最初と最後のページの落差が胸を打つ

    どうかソエが再びこの町に戻って来れますように
    平和がもどりますように

    ≪ この地図は しあわせなとき わたしの名 ≫

  • どこかで紹介されていた絵本。

    子どもが読むとどう捉えているのだろう。
    この時代だから、そしてこの先まで読み継がれていってほしい。

  • 戦争のせいで、家族と外国へ逃げなければならなくなったソエ。きっと悲しみをこらえながら、せめて楽しいことに目を向けて地図に印を付けたのでしょう。静かなやさしい絵で綴られる幸せな思い出…切なくなります。最初と最後のページの変化、今この世界にもある紛争地の悲しみに胸を突かれます。地図はソエに、「いつか帰って来てね」と言いたいのかもしれません。

  • 〝生まれてからずっと、この町で暮らしてきたソエ。でも、戦争のせいで、家族と外国へ逃げなければならなくなりました。町を離れる前の晩、ソエは机の上に地図を広げて、10年の間に楽しいことがあった場所に印を付けていきました。自分が生まれた家、お爺ちゃんとお婆ちゃんの家、図書館、学校、公園、映画館...幸せな時をくれた場所に〟スペインの児童文学作家が、戦争がもたらす哀しみと理不尽さを通して、明日への希望に望みを繋ぐ心の詩を描いた絵本です。

  • 戦争のせいで、家族と逃げなければならなくなりました。町を出るまえの晩、ソエはつくえに地図をひろげて、楽しいことがあった場所にしるしをつけてみました。すると……。
    戦争が終わって、いつかえってきたときのために、町がソエに伝えたかったこと、ソエの気持ちが表れたのでしょう。
    戦争は町を破壊し、毎日の生活を壊します。今もなお世界で起こっています。子どもたちにも知ってもらいたいなと思う絵本でした。

  • 宇野和美さん翻訳の本。 : 絵本の店 キルヤ
    https://kirja.exblog.jp/29267473/

    しあわせなときの地図 – バオバブの木と星のうた
    http://baobab.main.jp/archives/8833

    FRAN NUÑO - INICIO
    https://www.frannuno.es/

    @zuzannacelej | Linktree
    https://linktr.ee/zuzannacelej

    Zuzanna Celej(@zuzannacelej) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/zuzannacelej/?hl=ja

    しあわせなときの地図 - ほるぷ出版 こどもの本のほるぷ出版
    https://www.holp-pub.co.jp/book/b529448.html

  • 戦争という理不尽な理由で住み慣れた土地を離れなければならないこと。好きだった場所ならなおのこと。そして当たり前が当たり前じゃなくなったときに気づく、ああ、あの場所が好きだった。ということ。
    戻りたい。戻れない。早く戦争が終わってほしい。
    今は特に現実で起こっているから、この本はいつ書かれたのかな、と思うけれど、起こるよりも前だ。
    戦争かあるたびに起こったこと。
    こんな思いをしたくないしさせたくないのに。忘れてしまうにんげん。あるいは体験したことなくて、の方が今は多いかもしれない。
    想像力を豊かにしておきたい。そうしたらきっと、ああ、よくないよね、ということがわかると思うのに。
    って書きながら、想像力足りなかった…!と反省することがたくさんあって、ああっ。となるんだ。

    街の絵がいいなあ。

  • 特別なものはなくても、こんな町に私も住んでみたいと思うほど素敵な絵。戦争のために、その町から出ていかないといけないと思うとせつなくなります。

    たとえ戦争で町が破壊されても、「しあわせなときの地図」とともに、思い出は残るでしょう。

    なんでもない、普通の平和な生活が一番幸せなんだと感じさせてくれる本。
    大人向けのようにも思います。




  • 「この街に一生懸命住んでるのがわかった。カモにえさをあげてるページが、やさしいなって思った。映画が楽しそうだった」

  • 原題 El mapa de los buenos momentos
    by Fran Nuno
    illustrated by Zuzanna Celej 2016
    宇野和美訳 2020

    フランス・ヌニョ
    ズザンナ・セレイ

    ゾエはうまれてからずっとこの町でくらしてきました。
    けれども、戦争のせいで、家族と、外国ににげなければならなくなりました。

    そこで町をはなれる前のばん、
    ゾエはつくえのうえに町の地図をひろげました。

    10年のあいだに、たのしいことがあった場所に
    しるしをつけてみようと おもいついたのです。

    ゾエの家
    おじいちゃんとおばあちゃんの家
    学校
    図書館
    本屋さん
    町の真ん中の公園
    映画館

    北の橋
    古い工場
    パパの会社

    そこに浮かんだものは~

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著者プロフィール

スペインのビルバオで生まれ、10か月のときからセビーリャに住む。作家、書店員、編集者。児童書を中心に、小説、短編、詩、絵本など、30点あまりの著書がある。文化活動、読書推進にも広くかかわってきた。作品はスペイン国内の公用語のほか、英語、ドイツ語に翻訳されている。本書で2017年にニューヨーク市ビッグ・ブック賞を受賞した。

「2020年 『しあわせなときの地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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