バトルランナー (扶桑社ミステリー キ 1-8 バックマン・ブックス 1)
- 扶桑社 (1989年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594004521
作品紹介・あらすじ
西暦2025年。世界は環境汚染に苦しみそして荒廃していた。アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれていた。彼らの娯楽といえば、絶えず流されているテレビの残酷なクイズやゲームの番組だけだ。そんな失業者のひとり、ベン・リチャーズが出場したのは、ネットワークで最高の人気を誇る番組『ラニング・マン』-。それは全米を巨大なフィールドとする「人間狩り」だ。全視聴者を敵にまわしながら、一ヵ月逃げとおせれば十億ドルの賞金、しかし捕まれば、テレビカメラのまえで容赦なく殺されるという文字通りのデスレースなのだ。リチャーズは逃げる。ニューヨークからボストンへ、そしてさらに北へ-。鋼鉄の男シュワルツェネッガー主演で映画化されたこの作品には、映画を超えた衝撃的な結末が待っている。
感想・レビュー・書評
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キングが別ペンネーム、リチャード・バックマン名義で書いた作品を集めた『バックマン・ブックス』その1。
シュワルツェネガー主演の同名映画の原作だが、映画とは逆に非常にシリアス。例の事件が起きた時、この作品思い出しました…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3.3
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とてもテンポが良く、再読二日で読み終わった。最初から最後までドキドキしながら楽しめる。
西暦2025年、荒廃した世界、アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれ貧富の差はひどく、絶えず流されている無料視聴テレビ「フリテレ」の残酷なクイズやゲームの番組だけが娯楽の世界。
喘息の娘を救うため、リチャーズはゲーム参加を決める。参加番組は「ランニングマン」、全国民による人間狩りであった。
純粋な「金を稼ぐための殺人鬼ごっこ」は、貧者を食い物にし、ひどい大気汚染を隠蔽する富める者たちへの憎しみに変わっていく。
逃亡劇としてのエンターテイメントも、世の中を破壊しようとするSFとしてもとても楽しめる素晴らしい作品だと思う。この小説の世界は、この後どうなるんだろう。 -
主人公が強すぎる。まさにOP。
レボルバー1丁で向ってくるパトカーの群れを一掃してしまう。
パトカーは炎上して爆発、中のポリスメンも死ぬ。
だいたい銃弾1発で敵をひとり片付ける。効率がとてもいい。
映画はまだ見ていないが、シュワちゃんが敵を圧倒するシーンが思い浮かぶ。
ラストのシーンもシュワちゃんっぽい。納得できるオチ。
ではあったもののやはりご都合的に主人公が強すぎるので星3にした。
バックマンシリーズは『死のロングウォーク』も読んだが、あちらのほうが好みだった。 -
ペンネームで発表されたキングの近未来ものサスペンス。こういうのも書くんだ。莫大な賞金のかかった逃亡ゲームに重病の子供の医療費のために命を賭けて男が挑む。ランナーというのは走ることではなく、逃げる意味なのだ。失敗すれば殺される。なんともやりきれない設定だなと思いながら読んでいく。通報者にも賞金が出るからまさに孤立無援。そんななかでも協力してくれる人が現れる不思議。世の中も捨てたものではないか。しかし、圧倒的な物量で追跡者が迫る。容赦なく減っていくカウントダウンの数字。絶体絶命に追い込まれてどんなラストが描かれるのだろうと思ったら...。すごい。この時代にこれを思いつくなんて。
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映画とはまったく違った内容でビックリ。
好みは人に寄りだけれど、こっちの方がキングらしくて好きかな。
映画にするにはちょっとテンポ感が悪い気もしますが。
舞台がアメリカを広くつかっているのに、いつも薄暗い感じってのも印象的でした。 -
シュワちゃん主演映画化に合わせてサンケイ文庫から出たのを読んだなぁ。別名で書かれた作品なので、キングって言われないとピンと来なかっただろうな。
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2014/2/6読了