- Amazon.co.jp ・本 (613ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594016531
感想・レビュー・書評
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ホラー……というか幻想小説に近い短編集。いわゆるわかりやすい怖さはさほどでもないのだけれど、じわじわとした不安感がどこかから忍び寄るような気がします。
とりあえず有名な「ブルー・ローズ三部作」を読もうと思って、まず読んだ「ブルー・ローズ」。うーむ、こういう話だったのか。何ともいえず不気味な物語でした。
お気に入りは「バッファロー・ハンター」。シュールで気味が悪くて、だけど魅力的な物語。読書好きならやや共感しないではない部分もあるのだけれど。こういう体験をしたいかというと……あまりにも危険すぎるなあ。特に私の好きなジャンルの小説だと、とんでもないことになりそうで(苦笑)。
「女神の館」も雰囲気があって好きな作品。でもやはり、魅力的ながらもじわじわと恐ろしくて。これも本好きにはちょっと惹かれる部分がありました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブルーローズの話でだめだった。ハットピンの描写がもう・・・
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自身も含めて、「自分は異常ではない」と普段信じ込んでいる“普通の”人々も、何かがきっかけとなり、いつ何時一線を超えて狂気の世界に足を踏み入れてしまうか分からない…、という名状しがたい模糊とした恐怖が生々しく描かれている。
「ブルー・ローズ」も「バッファロー・ハンター」も恐ろしいし、「女神の館」に至っては作品が醸し出す恐怖の塊が、ヴィヴィッドな映像とともに迫ってくるようだ。
ただその怖さも前述のように、輪郭は明確でなく曖昧としている。
とにかく、どの要素をとってみてもモヤッとした何某かが読後に残る、そんな作品集だ。
私はこの著者の他作は未読だが、別の長編小説と関係している収録作品もこの短編集には収められているようなので、機会があればそちらも読んでみたい。 -
最初に収録されている「ブルー・ローズ」の洋館と兄弟の
嫌な雰囲気が、読後もまとわりついてくるようです。 -
い、息苦しい…。