アイス・ハント (下) (扶桑社ミステリー)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594068165

作品紹介・あらすじ

"グレンデル"という伝説の巨人の名が付けられた基地の恐るべき正体と、そこに込められた暗い野望の姿が徐々に明らかになり、北極は風雲急を告げる。マットとその元妻ジェニファー、グレンデルに魅せられた科学者たち、新聞記者のクレイグ、ロシア海軍提督ペトコフ、デルタフォース、そして"生きているはずのない者たち"…。それぞれの人生と人類の未来を懸けた極寒の闘いは驚きのクライマックスを迎える-。冒険小説の新たな巨匠が企みの限りを尽くして描き出す怒涛のエンタテインメント!

感想・レビュー・書評

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  • 野性動物庁監視員のマット、その元妻でイヌイットを父を持つ保安官のジェニファー。
    二人は北極にあるグレンデル・アイスステーションに隠された謎とアメリカ、ロシアの思惑に翻弄される。
    エスキモーの村消失、氷島が溶けた後の地球、第二次世界対戦当時秘密裏に行われていたこと。
    他の作品でも思いましたが、どこまでが事実で虚構なんでしょうか?

    視点が次々と変わり、今回も最初から最後まで手に汗握る展開でした!
    いつもながらストーリー展開の中での科学的、動物学的内容も興味深い♪
    読み応えたっぷりで面白かったです。

  • 登場人物が多く、(私には)ちょっと難しい漢字や戦闘用語が並び、最初は読むのが大変でしたが、段々面白くなってきます。次々と襲う困難を主人公達が克服するさまは、映画を見ているようでした。

  • "映画向けの作品。最後まで手に汗握る展開。一気に最後まで読まずにはいられなかった。
    国家の論理で突き進むCIAは決してヒーロー的に描写していないこともこの小説の面白いところかなぁ"

  • 現在も精力的に創作活動を続けている精鋭の一人ジェームズ・ロリンズ2003年発表作。SFホラーの要素に冒険小説的な活劇をふんだんに盛り込んだスリラーで、著者の迸るエネルギーに満ち溢れた力作だ。恐らくロリンズは、〝読者をいかに楽しませるか〟というエンターテインメント性について相当探究したのだろう。その筆致は極めて映画的でテンポ重視、存亡の機を前にした者どもの壮絶な戦いを〝けれん味〟たっぷりに描いていく。ただし、閉ざされた空間の中で小集団に分かれた登場人物らを同時発生的に危機が襲い、途切れることなく終盤まで戦闘シーンが続くため、逆に読者自身に体力がないと息切れしかねない。

    主な舞台はアラスカから北極までの極寒地。北の果てで浮標する巨大な氷島内に何層にも分かれた円形の構築物が発見された。米国は観測/研究のために科学者、軍人らの合同チームを派遣、探索を行うが、旧ソ連が極秘裏に建造した基地に生存者は無く、無惨な状態で放置された死体のみが転がっていた。長期滞在を想定した施設内には様々な実験装置、武器弾薬庫などがあり、最下層には遺棄された潜水艦。さらに、中層から氷山内部へと続く地下道先の氷洞には、凍結した古代の生物が奇怪な姿をさらしていた。一方、同施設の成り立ちから関わっていたロシアの海軍提督が、米国の動きを察知し、既に破綻していた謀略のケリをつけるべく基地奪還に向けて独自に動き出していた。

    物語は、功を焦る科学者の手によって長い眠りから目覚めた太古の怪物が人間を襲い始めるくだりから一気に狂乱の世界へと突入し、人類対モンスター、アメリカ対ロシアを主軸に激闘を繰り広げていく。現代兵器のみならず、旧式の武器を手に延々と続く白兵戦。極地での不可解な謎に始まり、超大国の陰謀を絡めて一気にカタストロフィーにまでなだれ込んでいく構成は、大風呂敷を広げながらも力業で読ませる。
    中盤からは山場の連続で、絶体絶命のピンチを切り抜けた先に更なる難関が待ち受ける。場面展開が早く、数多の登場人物の行動を同時進行で描くため、下手な作家ならばカオス的な状況に落ちるところをロリンズはその一歩手前で巧くまとめ上げている。また、やや類型的ではあるが、それぞれの過去/現在のエピソードを挿入し、混乱することなく人物を描き分けていることも特筆すべき点だ。とにかく、ロリンズの底知れぬパワーには圧倒された。

  • 上下巻ほとんど一気読み。
    読みやすい上に、ド派手なアクション続き、巨大で凶暴な未知の哺乳類まで出てくる。哺乳類っっつーかエイリアンのイメージですが。
    荒唐無稽、絶対絶命の連続ですが、なんか安心して読めるのがこの作家のいいところかな。
    コワルスキーのゴリラパワーも良かった。ロケットランチャーで攻撃されても割と無事とか(笑)

  • スリル感たっぷりで、一気に読み終えた。グレンデルは消えたのか?

  • 面白かった~~
    新刊が出るまでの間にと思って買った本。
    コワルスキーが出ているというので買った本。

    シグマフォースシリーズと違って、あちらは専門的な分野が私には難しいんだけど(笑)
    これはわかりやすかった~

    ロシア対アメリカ
    どっちもろくでもないわねぇ。

    ロシアのペトコフ提督がマキの存在を通じて人間身を取り戻して最期を迎えるときは気の毒だったなぁ。
    一番腹が立ったのはクレイグだわね。
    すっかり騙されちゃった。
    でも、彼の結末は悪い言葉だけど「ザマーミロ」だね。
    因果応報、自業自得だわ。

    それにしても人体実験、怖いねぇ。
    かつて私の毎日の空をアップしていたblogで、飛行機雲の写真をアップしたとき、通りすがりの方が「農薬散布とか言って、毒薬?を散布してますよ」みたいなコメント入れていかれたけど、あり得ることなのね、ひぃ~ (;△゜;)

    ベインがとてもかっこよくて、マキの登場がとても救いになった。
    てっきりマットとジェニファーが養子にするのかと思ったけどね・・なるほどねぇ~
    とにかく面白くて寝不足になりました(笑)

  • 二冊繋がる表紙すき。
    さいきん多いよね^^

  • コワルスキーさん、シグマフォースの前からこんな『』無茶をしていたんですか!!

  • 怒涛の展開だった

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著者プロフィール

[著]
ジェームズ・ロリンズ
James Rollins
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。歴史的事実に基づきつつ、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。「シグマフォース・シリーズ」から派生した、元兵士のタッカー・ウェインと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グラント・ブラックウッドとの共著)は、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。また、少年少女向けの冒険シリーズとして『ジェイク・ランサムとどくろ王の影』を執筆している。
ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト
■http://www.jamesrollins.com

「2022年 『セドナの幻日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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