- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620320915
感想・レビュー・書評
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正しいかどうかというより、きちんと向き合って自分の中で気分悪くなるくらい考えるということをすることがどれ程大事なのかを思い知らされた。
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前作に引き続き、力のこもった一冊だったように感じる。
自らを愛憎相半ばする感情を以て「化物」と称し、どこまでも内に向かっていくメンタリティを持つ…という共通項を持ち、互いに理解しあっているふたりの遣り取りは純粋に面白い。
時に堂々めぐって喧嘩腰。
ふたりの間の認識や意識の違いについて、ここまで私的に、そして徹底的に対話できたらそれは相当に幸福だよなぁ、と。
読んでいて一片のジェラシーを感じてしまった。
前作の後半部で、少し失速気味かな、などと勘繰った自分を少し恥じた。
内的経験という概念だとか、
フィクション・ノンフィクションの自虐という言葉、
うさぎ氏が見せる言葉への執着…
ふたりの対話だからこそ表面化した、ごくごく私的領域を垣間見ることができてわたしは嬉しくなった。 -
初めのほうで、時事ネタということで石原都知事のことに触れられている。どうしてあんな差別的な発言ができるのか、と憤っているんだけど、私にはあまり不思議に感じられない。私の母が石原都知事と同年代なのだが、まったく同じようなトーンで差別的発言をする。あの年代が社会の中心にいた頃の世間的常識ってあんなもんだったんじゃないんだろうか。まあ、今の世の中で、しかも都知事という公的な立場でそれを言ってしまうところが問題だとは思うけど。
二人の書簡を読むと、その誠実さ、真面目さに心打たれる。自分の弱点をこれでもかというくらい掘り下げていくところや、自虐的な見方などが、読んでいて痛々しくも思えてくる。でも、他人事とは思えない。
今回の書簡では、マツコの母親に対する痛切な思いが書かれていて、それもまた様々なことを考えさせてくれる。
やっぱり私にはこの二人の発言は毒舌とは思えなくて、しごく真っ当なことを言っているようにしか思えない。これが毒舌になるなら、どれだけ世間はぬるいやり取りをしているんだろうと思う。 -
大好きなマツコと、昔お世話になったらしい中村うさぎさんとの往復書簡(お互いに手紙みたいにやり取りする内容)+対談本。YouTubeで二人の対談をみてすごく興味を持ってました。初めて読むマツコの執筆でしたが、TV怒り新党で一度自分が書きあげた文章を有吉に読んだ時と同じような、「少し曲がりくどい」「エッセイちっくな」書き方でした。論理的な話し方が好きなので、個人的にはあまり好きじゃなかったし読みにくかったけど、内容は物凄くよかったです。中村うさぎからの愛情や二人の友情も垣間見ることができたし、過去の苦労話や石原都知事をぶった切るような話など、ハラハラドキドキ笑わせてもらいました。すごくおススメな一冊です。
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20代前半では分からなかったが、アラサーになって読んで面白さに気づいたよ〜
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2冊目も最高でした。
今回学んだこと
・驕るなかれ
・お節介問題、そこに愛はあるんか?と考える
・武装してOK
「自由」について
パートナーがいることで叶う自由について、ずっと嫉妬していた。でもそれは「条件付き自由」だったのか。よく考えればわかることだけど、それに気が付かなかったのか自分…激しい感情は視野を狭くするな。一旦冷静になって、物事をいろんな側面から見ないとね。 -
図書館で目についた本。サンデー毎日の連載をまとめたもので、2011年刊行。
石原(元)都知事、参議院選挙、3.11東日本大震災
等当時の時事ネタから、お互いの実相(私とは何か)について意見を交わす往復書簡。
お互い「アンタはこうじゃない」と文章で言い合い、納得したり反論したり、思考を深めたりのやり取りが面白い。
流石に11年前の話だから、最新版が読みたいな、と思ったら2月末に2人の共著が出てる。気になる…! -
週刊誌連載の往復書簡と対談集。
マツコさんとうさぎさん…キツい物言いの時でもお互いへの尊敬や思いやりがうっすら感じられる、その距離感が心地よい。ちょうど東日本大地震を挟んだ頃の連載で、おふたりの慧眼にも度々ハッとさせられた。
読了直後、石原慎太郎氏逝去の報!その偶然に驚いたが、石原慎太郎をリアルタイムで知らない世代にもおすすめしたい。 -
【図書館】中村うさぎとマツコの往復書簡。対談も収録されているんだけど、対談のがレスポンスのスピードがあっていい。言葉の定義をすり合わせる感じの文章多いなって思っていたら、やっぱり意図してやってるんだな。東日本大震災は世の中にとって、かなり大きな出来事だったんだなと改めて認識。