ミクロストリアと世界史――歴史家の仕事について

制作 : 上村 忠男 
  • みすず書房
4.50
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622085454

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本の読者向けの最近の論考集。
    歴史の方法論に関する論考とケーススタディが中心。
    歴史家は、手ごわい問いを提起することで歴史家自身を窮地に立たせるような「内なる声」を発する「悪魔の代言人」との終わることのない対話にかかわるべきである、という。
    そうした対話の中で「歴史」というものの輪郭は流れ出し、形を失ってとけていく。学生の頃の自分は「歴史」ってなに?というような根源的な問いを発する余裕もなかったが、当時この本を読んだらどう思っただろうか。
    ギンズブルグはもちろん歴史家だが、その前に思想家なんだろうなと思う。またその博識ぶりには驚くばかりで、たとえば「ヴァールブルグの鋏」は本職の美術史家としか思えない。よく言及するマルク・ブロックは読んだことがなかったので、さっそくぽちってしまった。

著者プロフィール

(Carlo Ginzburg)
歴史家。1939年、イタリアのトリーノに生まれる。ピサ高等師範学校専修課程修了。ボローニャ大学・近世史講座教授、カリフォルニア大学ロスアンジェルス校教授を経て、ピサ高等師範学校教授。

「2022年 『恥のきずな 新しい文献学のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

カルロ・ギンズブルグの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
カルロ・ギンズブ...
デヴィッド・グレ...
ミシェル・フーコ...
J.L.ボルヘス
ヴィクトール・E...
M.バルガス=リ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×