新編・白い蜘蛛 (yama‐kei classics) (yama-kei classics)

  • 山と溪谷社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784635047104

感想・レビュー・書評

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  • mont-bellの辰野勇さんが何度もおすすめされていたので、手に取ったけど挫折。
    挑戦者が次々に亡くなっていく描写(かなり序盤…)が、今の私にはしんどくて。でも、またいつか最後まで読んでみたい。

  • 1938年7月、「死の壁」と呼ばれたアイガー北壁の初登攀に成功したハインリッヒ・ハラーは、自らの詳細な登攀記録とともにアイガーの登攀史をまとめ、北壁の象徴である「白い蜘蛛」を表題とした1冊の本を上梓した。
    本書は初登60周年を記念して出版された『白い蜘蛛』の増補改訂版。初登攀から今日までのアイガーの歴史。

    この本におけるアイガー北壁の歴史の大半は、遭難と救助の歴史。
    アイガー北壁の登攀の歴史が淡々とかつ分かりやすく描かれており、
    そこに、初登攀の偉業をなした著者の驕りは全くなく、
    山や自然やすべての登山家に対する敬虔な思いが伝わってくる。
    一つの定点にいて、その歴史を俯瞰して見ているような感じがした。

  • なぜか、登場人物の名前が、ファートネームと、ラストネームを混在して表現するため、誰の事を話しているのかわかりづらかった。
    専門用語を、いきなり使われるとなんのことかわからず混乱した。
    途中で括弧書きで、説明があったが、そういった説明は初出時にすべきことであろうと思う。
    以上は、不満ではあったが、内容そのものは、非常に緊迫感あふれる内容もあり、興味深かった。

  • この本は、『チベットの7日間』という映画を覚えている方も多いと思うが、その原作者のハインリッヒ・ハラーがアイガー登攀の歴史を詳細に書いたものだ。
    ハラーはアイガー北壁初登攀に成功した四人組の一人で何度も登攀している。
    この夏に封切られた『アイガー北壁』という映画もこの『白い蜘蛛』に負うところが多かったという。
    この本は1858年のアイガー初登攀(第1登)の成功から1967年の第62登を挟んで1999年までの登攀記録が詳細に書かれている。と共に代々の山岳ガイドという誇り高き人たちのことも語られている。
    初期の頃は装備も装具も今とは較べ物にならない素朴な物で命がけの冒険だった。誰かが直角の北壁を登り始めるとグリンデルワルトの人々は双眼鏡を持って蟻のような人の動きを昼夜を問わず眺めるのだった。雲がかかれば姿が隠れハラハラし、登山者のロープがぶらさがると直ちに救助隊が出発してゆく。
    そんな情景が叙情的にドキュメンタリー風に描かれていく。
    厭でも時代の変遷を感じさせられる。
    今や、ヘリコプターで簡単に頂上に立てるのも寂しいような気もする。

  •  → 2010/3/31 「映画:アイガー北壁を見る」 http://sea.ap.teacup.com/pasobo/855.html

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著者プロフィール

1912年オーストリア生まれ。登山家、探検家。1938年に登攀が絶望視されていたアイガー北壁の初登攀に成功し、アルプス登山史上に不朽の名を刻むなど、世界各地の秘境探検の基礎を築いた。

「2022年 『石器時代への旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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