- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784635047388
感想・レビュー・書評
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山登りはほとんどしないけど、人間の力なんて及ばない山という世界に興味を持ってたので読みました。ちょっとした判断ミスで遭難して非日常に迷い込んでしまう・・・。やっぱ山って怖い一面があるなぁ。
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過去山に入って一度だけ道を見失ったことがある。北八ヶ岳白駒池からニュウに至る原生林の中、少しトレールをはずれ目標を見失った。本書の中の遭難事例も少しの差異で、普段であれば安全が確保されるはずの山行が遭難につながった。東京近郊の丹沢山系での遭難なんてと安易に考えず、山歩きのリスク回避の重要性を改めて感じた。
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趣味で山を登る人なら必ず読んだ方が良い一冊。ごく普通の人々が本当にちょっとした事から遭難してしまい、そして生還するまでを克明に聞き取りしまとめたドキュメンタリー。丹沢へのハイキングから冬の槍ヶ岳まで8つの事例がありますがどれも本当に誰にでもありがちなパターンからの遭難で、だからこそ身につまされます。またどうして生きて帰って来れたのかという事も克明に書かれており、遭難したと認識した後に冷静に対処する事がどれほど重要か、ということも含めとても示唆に富む1冊でした。
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無謀や無茶でなくても遭難する。
ハードな冬山や海外遠征でなくても。
普通の人が人生の楽しみとして行く範囲でも。
そこそこ経験があって、慎重に山に臨んでも。
普通迷うことがないコースでも。
生還の事例から装備や心の準備をすることはできる。
帰ってこれなかった人の話は聞けないのだなぁ… -
遭難には法則性があり、どちらも人間心理によるものとわかる。
①楽観バイアス:遭難者はだいたい皆遭難してすぐに「何かおかしい」と違和感は感じるが、根拠なく「大丈夫」と判断し突き進んでしまう
②サンクコストに勝てない:違和感を感じたまま突き進んでいよいよ遭難したと気づいても、来た道のりをまた戻る労力を考え突き進む選択をとってしまう
山岳に限らず、仕事や生活でも同じようなことはおきるなあと思いながら読み進めた。
筆者の文章がうまいので、いつ何がどのような状況でおきたかと、そのとき遭難者が何を考えていたのかが、すんなり頭に入ってくる。 -
興味はあるものの登山は未経験、たまたま流れてきたトムラウシ山遭難事件のWikipediaの壮絶さに興味を持ったところ、おすすめして頂きこの本に辿り着きました。初っ端の西穂高岳遭難からあまりにも怖すぎて一気読み。普段私たちは人間が人間のために作り上げた世界で暮らしており、山は全くの別世界なんだな……と強く実感。ほんの散策のつもりが遭難してしまい山中で11日間生き延びた冒頭のエピソードといい、本格的な登山でなくても何かが起きる可能性は常にあり、準備してもし過ぎることは無いと心に刻みました。
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山で道に迷ったらどうするか、頭では分かっていても…とつくづく考えさせられる。
私も単独行なので余計に。もし怪我をしたら、もし道迷いをして夜になったら、そのもしはすぐ近くにあったりするものだと改めて思う。
何回も改めるべき事。
追記にあったように日帰りハイキングであろうと火、ストーブ、ツエルトは必携。 -
ノンフィクションなので、とてもリアルに感じます
楽しいはずの登山が一気に危機的状況になる遭難。
そこに度合いも見た目も恐ろしい怪我を負ったりして、なおさらパニックに陥る状況に。
それでも生還できた方々の話は登山をしない私でも為になる話でした。
怪我の描写がリアルなので、読んでて痛い