二重証言

著者 :
  • 読売新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643960990

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  • 専業主婦の咲子は、家庭を省みない夫と何も言わない大学生の息子の3人暮らし。退屈な生活を送っていたある日、中学の同窓会へ出席する。今まで育児や夫の転勤で出席出来なかった咲子は、そこで同級生だった男と親しくなり、後日男の部屋へ行く。しかし、男は殺されていた。そして、咲子のもとに当日のアリバイを証言してくれた元同級生の女も現れて…



    なかなかサスペンスで面白かった。咲子も可哀想な専業主婦なかんじだったが、もっと自分を主張しても良くない?と思った。昔の専業主婦ってみんなあんなかんじだったのかな?
    そして、アリバイ証言した裕恵!嫌な女だったよ。だけど、裕恵も可哀想な女なのかもしれない。今は、大人しい主婦の咲子も昔は…ってかんじだったしな。



    全体的に面白かったんだけど、最後の事件解決がなんだか尻すぼみみたい。うん、あれはあれで解決してくれてよかったんだけど、あんなに悪い女だった裕恵が呆気無く退場して、えーってかんじだった。
    2時間サスペンスにありそうな話だったな。



    2017.1.6 読了

  •  何もしない夫と何の反応もしない息子との暮らしに、主婦の早瀬咲子は無機質な生活を送っていた。そんな中届いた中学校時代の同窓会に参加した咲子はそこで、現在はイラストレーターとして働く待井に誘われ、皆には内緒で2人でバーへ行く。学生時代から咲子の絵がうまかったことを覚えていた待井は咲子を自分の仕事場へ一度来るよう誘い、後日咲子はほのかな期待を抱いて待井の職場を訪れる。しかし咲子を待ち受けていたのは、待井の死体だった。慌てて飛び出し、仕事場を訪れたことは誰にも内緒でいようと思っていた咲子だったが、同窓会にも参加しておらず、実は昔咲子がいじめていた同級生・下坂裕恵(旧姓:藤野)から、一緒に過ごせて楽しかったわという主旨の手紙が送られてくる。咲子には身に覚えのない話であるだけでなく、そこで一緒に過ごしたと書かれてある日時は、咲子が待井の死体を見つけた時刻と一致していた。

     主人公同様、裕恵の意図がわからずふりまわされた。なるほど手の込んだ復讐というか、やっぱり女は怖い(苦笑)。ミステリとしても意外性があり、まあまあよくできた作品ではないだろうか。

  • 意外な設定で読み始めはグッと引き込まれる。あとはまあw
    読み物としては疑問になる部分も。

  • 主人公は大学生の息子がいる主婦、咲子。
    彼女は中学校時代の同窓会に出席したのがきっかけでイラストレーターの男性、待井と再会し、イラストを描いてみないかと言われる。
    夫と息子がいない夜、彼の事務所に仕事の事について相談しに行くと、そこには待井の殺害死体が-。
    その後、警察に通報せず慌てて家に帰った彼女のもとに、中学校時代の同級生の女性、裕恵から手紙が届く。
    それは殺害のあった日時に咲子と一緒に自宅にいたという事を書いた手紙だった。
    その後自宅を訪れた警察にその手紙の通りに証言する咲子。
    それは咲子のアリバイを立証するものであると共に、実は裕恵のあるアリバイを立証するものであり、別の殺人事件の容疑者を窮地に追い込むものだった。
    そして、嘘の証言をした咲子はその事により追い詰められる事となる。

    どうも話の設定がお手軽というか、ご都合主義という感じがしました。
    同日の同じくらいの時刻に二つの殺人事件があり、それに同級生たちが関わっているというのも出来過ぎだし、主人公の女性がその現場にいた事を知ってすぐに手紙を出したりというのも何だかな~という気がしました。
    結末もあまりにあっさりとしていて、いい話風にうまくまとめたな、という感じだし・・・。
    まあ、話の主題は事件そのものの真相を追うというものでなく他にあるというのは読んでいてすぐに分かるのでその辺は適当に読めばいいのかな、とは思いましたが・・・。

    良かったのは最初の文章でした。
    そこだけをパッと拾い読みしてこの本を読もうと思ったくらいなんで・・・。
    家族からは透明人間のように思われている主婦の心情が表れていて共感できました。

  • 2006年☆読

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著者プロフィール

新津きよみ長野県生まれ。一九八八年『両面テープのお嬢さん』でデビュー。二〇一八年『二年半待て』で徳間文庫大賞を受賞。『女友達』『トライアングル』『ふたたびの加奈子』など多くの作品が映像化されている。主な著書に『夫以外』『ただいまつもとの事件簿』『セカンドライフ』『妻の罪状』など。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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