- Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
- / ISBN・EAN: 9784651930077
感想・レビュー・書評
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夏休みや冬休み、リゾート地でオトナがぼんやりと読むのに、いい本です。
書いてある内容を「いいなあ」と腑に落ちるようになるには、年季が要ると思う。
都市も田舎もひととおり暮らし海外生活の不自由さすらもこなし、それでも「なんだか違和感がつきまとう」体験を積まないと、酋長さんのメッセージはあんまり面白くないんじゃないかなぁ。
なので翻訳のかたのあとがき「若い人に読んでほしい」は無理あるかと。若い人って自意識過剰でバカだし。
ちなみにパパラギとは「白人」の意味のサモア語だそうですよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2010年9月 現代の社会構造や自分の価値観を考えさせられた。
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考えるという病気
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タイトルにある通り、南海の酋長ツイアビが、初めてパパラギ(=白人)たちの「文明社会」に触れたときの驚きを、島の人々に語って聞かせる、という内容です。深い洞察と知恵、痛烈な警告と啓示に満ちた文明批評として、時代を超えて受け継ぐべき痛烈なメッセージとなっています。ヨーロッパでの初版(1920年)、日本での初版(1981年)以降、文明は一層進んだ一方、人間は幸福になったのでしょうか?ツイアビが言うように、“文明は彼らに光を与えるのではなく、暗闇にひきずりこもうとするもの”なのかもしれません。
サモアでは、日本人をパパラギ(白人)ではなく、シャパニと呼び、親しみを持っていたそうです。でも、シャパニもパパラギ以上にパパラギ的な文明という名の“暗闇”に暮らしている気がします。 -
人生観が変わります。本当に大切なものは何なのか考えさせられます。
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生きていくのにほんとにに必要なものはなに?
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これを書いている現在は2010年代の初めも初め、その入り鼻の1月6日です。
“…十年代”という言い方がありますが、この10年ごとの刻みは、後から思い返すとそれなりのイメージがあるものですね。
いわゆる“精神世界”の本でも、それなりにはっきりした情報の質の違いが感じられたものです。
それと……大きな印象を残す本には……その本の“成立(思索、洞察、情報源など)”にも“伝わり方(文書化の経緯など)”にも、それなりに特徴があるものが多いような気がします。
ここでご紹介する『パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集』
(のドイツ語版)が最初に出版されたのは1970年代の半ばです。
日本語版の翻訳は1980年代の初めに出版されました。
はじめて読んだときの衝撃はいまとなってははっきりとは思い出せませんが、ただ一日中その興奮が続いていたような記憶があります。
続きはこちらへ→http://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-10428064027.html -
高校生の頃に読んで以来、何回か読み返している本。
資本主義、というパラダイムに疑問を投げかける内容。
資本主義をその外側から先入観なしに見て「何か変だな西洋人は」というようなことを南海の島の酋長ツイアビが述べているのだが、私たちが当たり前だと考えていることに対して別の角度からの視点を与えてくれる。はっ、とさせられるような内容も多い。
それでも、ツイアビの言っていることは大して働かなくても食料に困らない南の島の人だからこその感想・意見だ。とも思う。 -
自分たちの生活に、無意識のうちにある枠を感じました。
人ではなく肩書を評価していたり。所有欲を感じてしまったり。
何も手放さずに、わかち合わずにいるとするならばそれは新しいものを得ようとしないと同じことである。
今を、もっと豊かにしていくことって大事ね。物質ではなくて。 -
■書名
書名:パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイア
ビの演説集
著者:岡崎 照男 ,ツイアビ
■概要
パパラギ(ここではヨーロッパ人)を、外部の全く関係な
い文化の人(南海の酋長ツイアビ)が見て思ったことを記
載した本。
■感想
この本は好みがものすごく分かれると思います。
というのも、各自の捉え方(価値観)次第でこの本の評価
は極端に変わると考えられるからです。
この本は、事実をメインに記載しているのではなく、"
事実を見た感想(批判)"をメインに記載しているものです。
比較対象は"ツイアビの世界"と"現代社会"となります。
著者のツイアビが、自分の世界の枠組みから抜け出した
評価は一切していませんので、読んでいて少し不快にな
る方もいるかもしれません。
私はこれを読んでいて、結局、自分の世界を正とし、そ
れ以外は認めない(認めようとしない)というのが"ツイ
アビ"の考え方なんだろうなと思いました。
最初は、ものすごく攻撃的で刺激的な本のように思いま
したが、読んで少し考えてみると、ものすごく保守的な
本だと感じました。
極端な話を言ってしまえば、宇宙人がいたとして、宇宙人
がこういう本を描いたら、全然違うかもしれません。
それは、比較対象が、"宇宙人の世界"と"現代社会"となる
からです。
この本は、何と何を比較するかで、事実はどのようにも
捉えることができるということを認識させてくれました。
amazonでは結構高い評価の本ですが、それは、みんなが、
現代社会に不満を抱いているからだと思います。
気が向いたら読んでみるのも面白いかもしれません。
ちなみに、私は、結構共感できる点がありました。
■共感できた点
・全ての事を勝手に決めてしまっている。
・パパラギはお金無しでは生きていけない。
・私はたった一つだけ、お金のかからないことを見つけた。"空気を吸う"こと
・みんなが同じようにお金を持つこと。そういうことは有り得ないとパパラギは
信じている。
・みんなが新しいものを欲しがる
・いざ、時間が出来たときには、既に欲望が消えていたり、疲れている。そして、
明日にしようと思う。時間があるのは今日なのに。
・機械はパパラギの一番強い懇棍棒だ。
・パパラギは何でも職業にしてしまう。
■この本を読んで思い出した点
特に無し
■新たな発見があった点
特に無し