宿題ひきうけ株式会社 (新・名作の愛蔵版)

著者 :
  • 理論社
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本棚登録 : 235
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652005132

感想・レビュー・書評

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  • 多くの子どもたちの疑問、大人たちが戦うのをやめてしまった現代。お金や労働の問題を真剣に問う時代があったのだと、はじめて知った。それが例え、児童文学の世界であっても…。
    そして、それから何十年もの時が経っている。深く考えることもなく、形骸化されてしまった問題に、どこかおかしいと思いながら。この本で過去に戻り、先生・生徒たちと一緒に学んでいきたい。

  • 1960年代の子供たちのアグレッシブさに感嘆

  • 小学生ムズ,,,

  • これは名作。騙されたと思ってとにかく読んでみた方がいい。
    勉強するのは何のために?宿題ってなに?
    苦労して勉強して子は地味な仕事して、勉強しなかったあの子はプロ野球選手で年俸一千万??
    これを出発点に、宿題引き受け会社設立。解散。
    世の中は地獄か?いやそんなことない。いまは昔よりまともになった?いやそんなことはない。そして、最後は宿題、通信簿なくそう組合設立…。
    せっかく苦労してついた仕事。だけど、時代の流れで首になる?
    子どもや大人が日頃思い悩むようなことに、正面からぶつかっていく。それはそれ、で片付けないで、行動を起こしていく。
    読んでいて、目を覚まされる思い。教育が目指すものはここにある。
    民主主義のジレンマを、思い出した。これからの時代に必要な問題意識が詰まっている。こんな本が1966年に書かれたとは。7日間戦争と同じくらい光を浴びていいと思う一冊。

  • 古い話ではあるが、十分に楽しめる。小学校中学年くらいからか。

  • 思いのほか古い作品であった。
    子ども向けの面白い本かと気軽に手に取ったが、
    なんと半世紀を生き延びた児童文学の古典であった。なにしろ物価が今の10分の1くらいである。サラリーマンと社長の話なども出てくるが、当然世相が今と違うので、まあ、これはもう古典を楽しむというスタンスでないと厳しいかなぁ。
    ファンタジーであれば古びないと思うが、大人になるために社会や自分たちの未来を考えておきましょう、みたいな話なので、もう時代のズレが致命的。
    まあそれを踏まえてもタイトルにある宿題ひきうけ株式会社を子どもたちが立ち上げるストーリーは個性的で面白い…けれども、序盤でそのストーリーがあっさり転換し、その後雑多な話をガチャガチャ繋げたような展開でなんとも興ざめ。
    タイトルに騙された。いろんなお話を書きたいならせめて連作短編にして欲しかった。
    序盤が面白かっただけに残念。

  • 150224
    次男

  • 古田足日 理論社 1966年

    参考:「日本の子どもの本100選」大阪国際児童文学館
    http://www.iiclo.or.jp/100books/1946/htm/frame043.htm

    【メモ】
    さて余談ですが、実際にレポート屋さんもあります。
    大学生が利用するのでしょうか?
    教員は把握しているようですが・・

  • 子供の本だけど私が読んだ。宿題を引き受けてお金儲けをしようという安易なアイデアから始まるこの本、進むにつれて子供達はどんどん成長していきます。

  • 古田足日さんが亡くなられたと知り、その著作を久しぶりに読みたくなった。未読だった「宿題ひきうけ株式会社」を図書館で借りて読む。(新版ではなく古田足日全集収録のものを読んだ)

    やはり古田足日の文体は読みやすい。そして、内容が、子ども向けなのに子ども向けの枠を超えている。60年代前半の子どもたちの世界が今とかなり異なることにも衝撃を受けた。子どもにかかわる大人にも読んでもらいたい。特に、作品発表後約50年を経過した今だからこそ刺激を受ける部分がかなりある。

    子どもが会社を作る、というただそれだけでは終わらない。それを序章として、通知表における相対評価や労働組合の運動までからんでくる展開にはまいった。衝撃作である。

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