ユメミザクラの木の下で: こそあどの森の物語4 (こそあどの森の物語 4)

著者 :
  • 理論社
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652006146

感想・レビュー・書評

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  • こどもらしい遊びを経験しないまま育ってきたスキッパー。
    本からの知識はあるけれど「かくれんぼ」ってそんなにわくわくするものなのかな? と疑問に思っているというのは、一見変わった子のようでいて、実は現代っ子にはありがちなこと。花で冠を編んだことのない子、ターザンごっこしたことない子なんてめずらしくないはず。
    この本ではそんなスキッパーとともに、開放感や達成感でわくわくする気持ちや、狐につままれたようなかくれんぼを体験できる。春の森に散歩に出かけたスキッパーは、見知らぬ子どもたちにであう。すぐうちとけて遊びに興じるも、ふとしたときに子どもたちは消えてしまう。
    同じ頃、森の大人たちは不思議な言い伝えをもつ「ユメミザクラ」らしきみごとなさくらの木を発見し、その下でお花見をしているが・・・夢か現か、こどもたちはなぜ現れ、消えたのか、伝えられた物語の切なさと恐ろしさ。
    こそあどの森らしくあたたかく、桜の季節らしくちょっとあやうい、夢幻の物語。
    (2010年10日10日、MIXI日記)

    2024.4.23市立図書館
    ひさびさに読み返したくなった。本棚にあるのはわかっているのだが、その本棚にたどりつくのが難しいので、手っ取り早く図書館で借りてきてしまった。
    展開を知っていて読むので最初からなんだか切ない。スミレさんとトワイエさんの会話から察するに、ちょっと大人びたところがあるスキッパーだけど実は心の底で子どもらしい遊びの時間を共有できるなかまを強く望んでいて、その願いとふしぎな蜜酒の合わせ技が森の大人たちの幼かりし姿を呼んだということか。人の想いを受け止めて何十年かにいちどだけ渾身の力で花を咲かせる木・・・どこにもないとは言い切れない気になってくる。
    スミレさん、好きだなぁ。

  • 子供の頃に図書室で借りてすごく良かったのを思い出し、また読んでみました。
    当時は大人にも子どもの時があったというのを頭ではわかっていても、実感はできていませんでした。なので、子ども時代の大人たちと遊ぶ、というこの話がすごく不思議で魔法のように思えたのです。
    だから、最後に魔法の力を使い切ったユメミザクラが散るシーンで鳥肌が立つほど感動しました。
    大人になった今は当時とはちがい、「あぁ、いい話だな」くらいの感想を抱くようになってしまいました。子どもの時に読めてよかったと改めて思いました。

  • 不思議なお話。
    大人になってから読み返すと、子どもの頃に戻ってワクワクすることをやってみたいなぁと思い返しました。
    スミレさんのような、子どもの頃にしかわからなかった不思議な感覚を忘れたくないと思いました。

  • みんなで遊ぶシーンが良かった。ぼくも川を渡ってみたい。

  • とても、文が長くて、難しいと、思いました。
    だけど、とても、おもしろみがあるのでオススメです‼️

  • こそあどの森1~4巻と読み進めていくうちに
    主人公スキッパーの存在が愛おしくて。
    スキッパーが楽しそうに過ごす姿を
    私もほほえみながら読み、
    スキッパーの涙が出た時
    私の心もとってもキューっと苦しくなった。

    4巻も夢中で読みました。
    いい話だなぁ。

    親子で寝る前にこそあどシリーズを読んでいる。
    こそあどの森に住む人みんなが、自分たちの家族のよう。それぞれの性格を知っているから、一つ一つのセリフが「その人らしいな」と感じられて面白い。

  • スキッパーが、こどもらしい時間を過ごせて良かったな。

  • 面白かった!
    最初は短編2編?と思ったけど違った。
    ユメミザクラの物語、人によって伝わり方が違うのになるほどね〜という感じ。

    ちょっとだけ、スキッパー可哀想…。

  • サクラ・桜・さくら
    夢見るサクラ
    幻想的で切なくて
    やはり サクラ
    イラストすごいです

    50年も昔
    校内で「美術科の先輩で出版してる人がいる」
    と聞き驚いた
    岡田淳さん
    彼は小学校の美術教師をリタイアした今も
    ずっとずっと優しいお話しを書き続けている
    そっと応援しています

    ≪ ねむくなる そんなおはなし 夢さくら ≫
     

  • とても不思議で、しんみりとした余韻ののこる、ラストが、美しい物語。

     すべての音が消えたようでした。
     かぞえきれないサクラの花が、かぞえきれない花びらになって、空中をうめつくして、うめつくして、散って、散って、散っていくところでした。

    • やきにくさん
      その作品を、見て、ではなく
      りまのさんの、感想の、文章の表現から
      直感的に出てしまった言葉でした
      止めれませんでした
      ごめんなさい
      こんなこ...
      その作品を、見て、ではなく
      りまのさんの、感想の、文章の表現から
      直感的に出てしまった言葉でした
      止めれませんでした
      ごめんなさい
      こんなこと ときどきあります…
      2021/03/10
    • りまのさん
      やきにくさん
      全然変ではないです。コメントありがたいです。
      美しいイメージです。
      私は、好きです。
      ついでながら、この本は、10歳の、ほっぺ...
      やきにくさん
      全然変ではないです。コメントありがたいです。
      美しいイメージです。
      私は、好きです。
      ついでながら、この本は、10歳の、ほっぺプニプニマンさんからの紹介していただきました。
      こそあどの森の物語、シリーズになっています。今回のは、④冊目です。
      2021/03/10
    • りまのさん
      やきにくさん
      自由に、(今回のように)コメント頂いて、良いのです。コメント、ありがとうございます (*^_^*)
      やきにくさん
      自由に、(今回のように)コメント頂いて、良いのです。コメント、ありがとうございます (*^_^*)
      2021/03/10
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著者プロフィール

1947年兵庫県生まれ。神戸大学教育学部美術科在学中の1966年に「星泥棒」を自費出版。西宮市内で小学校教師をつとめながら1979年に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』(偕成社)を発表。1981年『放課後の時間割』で「日本児童文学者協会新人賞」を受賞。教壇に立ちながら1年に約1タイトルのペースで作品を発表。数々の賞を受賞する。「こそあどの森」シリーズ(理論社)は国際アンデルセン賞オナーリストとなる。アジア各国では翻訳本も出版されている。岡田淳作品で読書嫌いが治った、本好きになったという人は多い。

「2008年 『人類やりなおし装置』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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