おのぞみの結末 (星新一ちょっと長めのショートショート 5)

著者 :
  • 理論社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652023556

作品紹介・あらすじ

新鮮なアイディア、完全なプロット、意外な結末-三要素そろったショートショートの傑作。「ちょっと長め」だから"たっぷり"面白い。

感想・レビュー・書評

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  • 洒落てんなあ。この普遍性はなんなんだ。作中の「ダイヤルを回す」という表現を後年「電話する」に書き換えたなんて逸話が有名だが、私が今日読んだなかでも「高額紙幣を三枚取り出した」という箇所があった。悪く言えば、抽象的すぎて生活感がなく不自然だと難癖もつけられるが、この抽象性が寓話っぽさを高めているし、その一方でズバッと描かれた人間心理みたいなものには共感せざるを得ないので、今そこで起きていることのような身近さも感じられるのだ。
    またそういった生活面だけでなく、もっとデリケートな価値観の面で時代錯誤に陥り兼ねないポイントはたくさんあるのに、今の倫理的ガイドラインにもほとんど抵触することなく物語れているところが本当にすごい。レントゲンみたいに、本質を見抜ききるとこうなるのか。
    中高生のころは、あっと驚く結末に夢中になって読んでいたが、今読むと語り口の匠の技にしびれる。

  • サクッと読めて好きなシリーズ。
    相変わらずのドンデン返し。たくさん読んでると、結末が読めてくるものもあるけどそれでも面白い!
    個人的には、「ある占い」が好きでした。

  • 星新一を今読み返すのはすごく良かった。文明批判的な部分が多い本だからかもしれないけど、きっちり面白くてどんでん返しがあって、でも読後感は少し刺されたような、という。これを中学生でも読めるように書かれているのはすごいことであり少し怖いことであり。

  • 登場人物に具体的な名前がある作品が載っており、意外な発見だった。

  • ・短編小説が8話あります。人間の心理的なところが交わりながら書かれており、人物に自分の心情を込めて読みやすいので、これから本を読もうかなと思う人にはオススメです。特におもしろいのは、話を読み、視点が最後にとつぜん入れ替わるのに、よく考えると納得できるところです。ぜひ読んでみてください。
    ・会話の文が多く書かれていて、その会話や状況がとてもわかりやすかった。言葉のあとにも様子が書かれていたから読みやすかった。
    ・この本は短い話がいくつか収められていて、とてもおもしろいです。短いお話ばかりなので時間をかけずに読みおわることができます。休憩などにおすすめです。

  • どれも読んだ後「うわ〜!すごい!」とつい叫んでしまった。
    どれもドキドキしっぱなし。「こうくるのかな」と思ったら「こうきたか!」という感じ。
    話が無駄に長くなく、短くまとめてあるところもまた良いと思った。
    短編作の代表といいたい!

  • 星新一さんのショートショート。ほんまどれも面白い!いつもどこから、こんなユニークな発想がでるのか不思議です。

  • 配膳中に読破。やっぱこのひと面白いなぁ。(2007.1.24)

  • 何個か読んだものもありましたが、何度よんでもおもしろいです(^ω^)すぐに読めるから何冊でも読めちゃう本です。おすすめ!

  • 少し現実的で、特に悪魔に会って、何もかも自分の思いどおりだったら自分のせいで不幸になるのかな?と、疑問が出てきて考える機会をくれました。 
    ありがとうございました。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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