医学のたまご (ミステリーYA!)

著者 :
  • 理論社
3.59
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本棚登録 : 2757
感想 : 396
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652086209

感想・レビュー・書評

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  • 中高生向けのライトな読み物。主人公のまわりに流される様子や、これじゃいけないと葛藤する様子が中学生っぽくて好感が持てる。

  • 再読。螺鈿迷宮を読んでからの方が良い。というか、海堂尊は出版順に読んだ方が良い。最後は議論の摺り替えをされている様でモヤっと。曾根崎薫くんのその後の学校生活で締めてほしかったな。

  • 曽根崎伸一郎、理恵の息子、曽根崎薫が主人公。すごい二人の子供の割には意外とおバカみたいだけど、そんな愛嬌もイイ感じ。曽根崎パパはやっぱりすごい人だったらしい。

  • 潜在能力試験で(訳ありだが)日本一となった中学生が医療研究に携わるという設定は大変面白かったが、展開としてはちょっと期待とは異なっていた感はある。
    設定の面白さが、友人のキャラクター像の違和感や教授へのムカムカ感などでかき消されてしまったような・・・。
    とは言ったものの、結末が気になり、最後まで読まずにはいられない作品ではあったので、物語としては良かったと思う。

  • 海堂 尊 『医学のたまご』
    (理論社・2008年1月)

    ミステリーYA!の新刊なんだが、なぜか横書き・・・。でも中身は小説。
    あとがきを読むとどうやらこの作品、「日経メディカル」に連載されていたらしい。

    主人公は桜宮中学1年生の曾根崎薫クン、13歳。
    中学生を対象に行われた「潜在能力試験」で全国1位をとってしまった薫クンは、
    あの『チームバチスタ』の東城大学医学部に入学することになってしまう。
    (でも1位はズルしてとっちゃったので、実際は普通の中学生なんだなこれが)

    ここだけ読むと、おおっ!面白そう!となるのは必然で、本屋で手に取ること3回目にして
    結局結誘惑に負けて購入してしまった。
    翌日には案の定後悔することになるのだが…。


    と言っても愚痴ってばかりじゃしょうがないんで、まずは褒めておこう。

    先日読んだ『夢見る黄金地球儀』で垣間見えた、海堂さんの「センスのなさ」を、今回はあまり感じなかった。
    主人公が13歳の少年ということもあり、一人称視点でのあの特有の粘っこさが解消され、読みやすさがグーンとアップしている(当社比150%)。

    そして相変わらずのキャラ立ちの素晴らしさ。
    海堂さんの描くキャラには本当にぶれがない。
    よほどしっかりしたイメージが事前に創造できているのだろう。
    中でも薫の父、曾根崎伸一郎博士が、メールでしか登場しないが非常に良い味をだしている。
    悪く言えば類型的なキャラではあるが、是非とも再登場してほしい良いオヤジであった。

    さらにさらに、『ナイチンゲールの沈黙』との関連性はファンには嬉しいプレゼントである。
    『夢見る~』でもそうだったが、海堂さんのこの類のサービスは実に気が利いている。
    ついでにヘイヘイ平介の息子(?)もジャイアン役で登場しているが、これは要らなかったかも…。


    まぁ褒めるところはこんなところで、結論から言うと、この作品、駄作である。
    せっかくのアイディアが迷走した原因は、薫を研究畑で勉強させたところ。
    医学部ってのは患者さんを診る「臨床」と、研究や実験をする「基礎」に分かれるわけで、
    なぜか薫クンが入学するのは東城大学医学部総合解剖学教室、つまり基礎分野である。
    なんで臨床分野で働かせなかったのか???
    連載していたのは確かにお医者さんが購読する「日経メディカル」だから、PCRだの電気泳動だのDNAシークエンスだのは苦もなく理解できるだろうし、論文発表の裏話も興味深く読めるだろう。
    でもこの作品のターゲットは中学生でしょ?ミステリーYA!シリーズでしょ?
    これでどうやって医学に興味を持てというのか、甚だ疑問である。
    なのにあとがきでは、若い彼らにはこの本を読んで医学に興味を持って欲しいうんぬん・・・、みたいなコトを平気で書いていらっしゃる。
    今回の海堂さん、センスがないわけではなく、TPOがズレているのが問題ではないだろうか。

    じゃあ中学生でなくて大人ならこの話は面白いのか、と思いきや、それも大いに疑問が残る。
    ミステリ的な観点から述べれば、話が動き出すのはページ数にすると4分の3ほどが終わった
    ところだから、読んでるこちらにしてみれば肩すかしもいいところである。
    これといった伏線もないしね。
    話が動き出したところで「やっとかよっ!」とつっこむ気力もなくそのまま読了してしまうのだ。

    45点(100点満点)。

  • ナイチンゲールの沈黙を読んでから読むと面白い。

    天才小学生と間違えられた、少年が大人に挑む話。

  • チームバチスタとか書いてる海堂尊さん。

    ストーリーのなかに秘められてるノートの言葉に勇気と希望がもらえる。ただ、元気なときに読むと落ち込むかもしれない(笑)

  • これを読んで人生が変わる子がでてくるかもしれない。
    矛盾とか中途半端さとかそれをさしひいても
    出てくる少年少女に負けてらんないって思う人がいたら
    いいなと思う。

  • 知能テスト?で日本一になった中学生が東大?医学部に入学することになって‥

    嘘がいつバレるか、ハラハラしちゃって、
    嘘や誤解は早く解けた方がいいなぁと思いました。

    ごまかしのうまい大人ってコワイ!(>_<)
    無知ってこわい〜

  • 世の中甘いもんじゃないけど、捨てた物でもない。ずるい大人とまともな大人。友達、バスに乗り合わせて知り合う他人。内容は全くありえない話しながら、人と自分の結びつきにきずかされる。軽く読める一冊。

著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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