- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652201077
作品紹介・あらすじ
学校に行けなくなったボクの前にコツゼンと現れた、葛飾北斎。中学生が巻きこまれた粋なタイムスリップ。現代にやって来た美の巨人・北斎。時空を超えたアートの物語。
感想・レビュー・書評
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ダメ父親が連れ帰ってきた北斎と、不登校の少年のお話。
2018/9/22詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代の風景には魅力を感じなかった北斎も、人々の生きざまには興味を持つ。
時代が変わっても、人々がいろんな表情を見せながら生きているのは変わらないのだろうな。 -
自分は葛飾北斎だという小汚い偏屈な老人を、だめおやじが拾ってきた。不登校中の為一は、江戸時代からきた自称北斎の世話係となる。
偏屈老人の北斎が、未来の世界に驚きつつもわりとすんなり馴染んでいく様子や、為一のかけあいをユーモラスに描きながらも、物語は核心へと近づき、為一の不登校の理由や自称北斎の謎にせまっていく。設定も物語の流れもおもしろかったけれど、為一の一人称で書かれた話し言葉口調の地の文がちょこちょこひっかかった。ティーンエイジャーらしさを出しているのかもしれないけど、ちょっと読みづらい。 -
まあ、話としては中学生にちょうどいいと思う。
不登校の主人公というのはこの頃のトレンドだし。
ただ春画がどうこうというところをどう判断するか。大人としては中学生に積極的に春画に接してほしくないと思う。偶然出逢ってしまったら仕方ないけど。
こういう作品とラノベとどう違うのか、よく分からないな。理論社は児童文学を出してる会社だから、無条件に学校に入れるところもあると思うけれども。 -
グータラでダメダメの父親が、月夜の晩に連れてきた怪しい老人。この老人は現代にタイムスリップした「葛飾北斎」だという。一発逆転の大儲けをねらう父親に、この老人の世話を押し付けられた不登校の中学生、為一。はじめは信じていなかった為一だったが、老人がサインペンでさらりと描いた人物画に、この老人はただ者ではないと気がつきはじめ…。
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父が連れてきた謎の老人は、タイムスリップして今の時代にやってきた葛飾北斎?
為一は、骨董屋を営む祖父に育てられた。お祖父ちゃんは北斎が好きだった。ある事情から学校に行けなくなっている為一は、父の話を疑いながらも、鉄蔵と過ごす。商売がうまくいってない父は、北斎の直筆画で一儲けしようとたくらんでいる。富士が見たいという鉄蔵を東京スカイツリーに連れて行くが・・・。 -
あるところで紹介されているのを見て、図書館で借りて読んだ。一応、児童書に分類されているようだが、内容的には大人が読む本のように思う。まあ、「精霊の守り人」も、元は児童書であったようで、大人の本との境界線は曖昧になっているが、さすがに子供に吉原遊郭の話はないと思う。ただ、この著者、初めて接したが、どこか宮藤官九郎を意識したようなテンポの良さを求めているようで、脚本家を目指した人なのだろうか、プロットとしては面白いものがある。