記憶と忘却の政治学: 同化政策・戦争責任・集合的記憶 (明石ライブラリー 23)

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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750313023

作品紹介・あらすじ

アイヌ・沖縄・朝鮮・台湾

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  • 過去と未来を結ぶ選択的行為としての記憶=問題のわかれ道は、過去の事実の中で何を記憶し、何を忘却するかにある=忘却と想起による記憶の再構成。
    →「へーリングによれば記憶とは、自分自身のアイデンティティ意識の中心をなすものであり、現実世界を理解する能力を形成するものなのである。」
    →ガダマー「忘却によってのみ、精神は全面的な刷新の可能性をうる。それはすべてを新鮮な目で見る能力であって、それにより、古くからなじみであったものが新たな目に入ったものと融合し、多層的な統一に達することになる」

    私の研究に、集合的記憶論は果たして本当に有効なのか謎。問いの再検討が必要。そもそも卒論のテーマ自体、もうだめなんじゃないかと思う今日この頃。悩ましい。

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著者プロフィール

1923年青森市生まれ。東京大学名誉教授。
「学徒出陣」から復員後、丸山眞男ゼミに参加し、1949年東京大学法学部卒業。同学部助手を経て、1953年東京大学社会科学研究所助教授、1967年同教授。1984年定年退職後、千葉大学教授、八千代国際大学教授を歴任。
その間、ハーバード大学、エル・コレヒオ・デ・メヒコ(メキシコ)、オックスフォード大学、アリゾナ大学、ダル・エス・サラーム大学(タンザニア)、ベルリン自由大学などで研究・教育にあたる。
軍国青年に育てられた過程を反省するため、明治期以後の政治思想史研究をはじめ、さらに政治過程そのものの研究に及ぶ。また、外国での教育の経験も生かして日本の政治の特徴と社会科学そのものの反省にまで至る。
【著書】『丸山眞男との対話』(みすず書房、2005年)、『一身にして二生、一人にして両身——ある政治研究者の戦前と戦後』(岩波書店、2006年)、『日本の政治と言葉(上)(下)』(東京大学出版会、1989年)、『日本の社会科学』(東京大学出版会、1984年)、『近代日本の政治文化と言語象徴』(東京大学出版会、1983年)、『現代政治の組織と象徴——戦後史への政治学的接近』(みすず書房、1978年)、『日本の政治文化——同調と競争』(東京大学出版会、1970年)、『破局と平和1941〜1952』(東京大学出版会、1968年)、『平和の政治学』(岩波新書、1968年)、『現代組織論——その政治的考察』(岩波書店、1961年)、『明治政治思想史研究』(未來社、1954年)、『誰もが人間らしく生きられる世界をめざして——組織と言葉を人間の手にとりもどそう』(唯学書房、2010年)など多数。

「2012年 『安保と原発 命を脅かす二つの聖域を問う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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