- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750517773
作品紹介・あらすじ
◆ひとは争わずにはいられないの? それは本能?
◆そして、戦争はなくならないの?
◆平和は達成される?
◆ウクライナをはじめ、世界の紛争の裏側は?
対立、紛争、戦争の「しくみ」、そして「平和」について。
小学生から大人まで、誰にでも必要な基礎知識がこの一冊に。
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世界ではいつもどこかで、紛争や戦争が起こっている。
だから「争い」は人間にとってさけられないことだと思いがちだ。
でも、この本を読めば、人間は、平和についても不断の努力をつづけていることがわかるだろう。
どうして人と人、国と国同士で「争い」が生まれるのか?
──まずは〈構造〉をしっかりと見つめて、「争い」を乗り越える目を養おう。
感想・レビュー・書評
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「紛争」について書かれた本。
前提として、結論は出ない。
SF小説でよく起きる戦争は、人間の知能の低さ、特に権力者が馬鹿な場合が多い印象がある。
個人的には、人間が生きている限り戦争はなくならないと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子供向けの本なので、国際紛争はクラスメイトとの喧嘩に、交渉はパイの切り分けになぞらえられ説明される。
国と国との関係はクラスメートとの関係と同じだとし、紛争の発端を誰がいちばん大きな一切れをもらうかや、かっこいいTシャツをふたり同時に見つけた状況と、差別の発端をピザパーティーに友だちの中の誰を呼ぶかの選択と結びつける。
わかりやすいのかもしれないが、さすがに単純化させすぎではないだろうか。
複雑な問題を複雑なまま理解する習慣を身につけおかないと、単純化の弊害によって、よりステレオタイプや偏見を生み出しかねない。
いま誰もが口癖のように使っている「やっぱり」という言葉も、こうした単純化から来てるんじゃないかと本当に思う。
TVコメンテーターしかり、試合後の選手のインタビュー、政治家の答弁でも、盛んに口にされる「やはり」とか「やっぱり」。
言外に含まれているのは「思った通り」とか「知ってましたよ」ってことなんだけど、内に潜んでいるのはプロパガンダに左右されやすい、ステレオタイプや偏見でしかなかったりする。
本書を読んでておかしかったのは、一つのオレンジをめぐって争う姉妹の話。
ある姉妹は家の中の最後のオレンジを取り合って喧嘩をしている。
「自分の方がもっとそれを必要としている」んだと言い合って。
見かねた母親が、両者に半分に切り分けたらどうかと提案する。すると姉妹は揃って丸々1個じゃないと嫌だと言い張る。
理由を聞くと姉は「絞ってジュースにするの」と、妹は「皮で香水を作るんだ」と言う。
どちらもオレンジを丸ごとほしいと言っていたけど、結局は二人ともオレンジの一部を欲しがっていたに過ぎなかった、それもこれもお母さんという仲介者が双方に理由を尋ねたからだよね、というメデタシメデタシの小話。
これで作者は読者に、紛争の解決は困難だと早合点せず、傍観者ではなく積極的に仲介し、両者の言い分を汲み取れば、うまくいく可能性があることを伝えたいのだろうが、どうだろう? -
[鹿大図書館学生選書ツアーコメント]
対立、分断、戦争……、なぜ人は争うのか?
この時代だからこそ読みたい、難問に深く切りこむ一冊。
[利用はコチラ/鹿大図書館OPAC]
https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD00384032 -
ルビを多くふっているので、おそらく小学校高学年向けの本だと思います。しかし、小学生がこの本を買うのかと思う反面、紛争のことはよくわかります。
平和ボケした日本人だからこういう感覚になるのかなと思いました。 -
思いの外スラスラ読めた。わかりやすい内容で色々考えながらの読了でした。
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争いについて書かれています。
第二次世界大戦以降は争いが引き分けで終わることが多くなった。 -
学生向けという感じの文章(どの辺りの年代を狙っているのかはちょっと分かりにくい)。
ただ、大人が読んでも現実に起きている紛争について改めて考え直すきっかけになるんではないかと思います。
薄いし読みやすいので、さらっと読んで次のステップに進むのにおすすめです。