21世紀の戦争―「世界化」の憂鬱な顔

  • 以文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784753102365

作品紹介・あらすじ

コソボに始まり、イラク戦争に至る今世紀の戦争の性格は、かつての植民地獲得時代のように、新しい征服の時代を想い起こさせます。かつては領土拡大の主な主体が国家であったのに対して、いま世界を支配しようとするのは複合企業体であり、民間の産業や金融グループです。本書は『ル・モンド・ディプロマティック』主幹イグナシオ・ラモネ氏が、戦争の背後にある地政学的変化を、冷静なジャーナリストのまなざしで、明快に論じます。表層だけを追い求めるマスメディアを排し、透徹した現代性を示しています。今日の「世界化」を編み直すためのすぐれた洞察を与えてくれます。

感想・レビュー・書評

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  • テロリストを全方位的に追い詰めることは危険な逸脱と自由の原理を侵害しかねないと危惧される。
    アメリカは国連に満足しておらず、今日の覇権的な地位に立って、国連による法的手続きという束縛を認めたがらないことをすべてが示している。国連の存在は20世紀を通して信じられてきたように文明の進歩によるものなどではなく、たんにどの国も少なくとも軍事的には他国に勝てないという同規模の強国が同時に複数存在した事実によっているという点。

    イスラエルは西欧のユダヤ人差別、ロシアのユダヤ人虐殺、ナチの大量虐殺から生まれた国家。自由を求めてやってきた人々の避難場所。

    21世紀を通じて国家の新しい富を作るのは知能、知識、研究、革新能力によるものであり、原料生産ではない。しかしまだ領土の大きさ、人口、天然資源は重要なのではないだろうか??

    もし地球所のすべての人がスイス人と同じ生活を望むなら6億人しか生活できない。ベンガルの貧民と同じ生活なら180-200億人が生活できる。

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著者プロフィール

1943年スペイン生まれ。「ル・モンド・ディプロマティック」紙の社長であり、主幹。コミュニケーションについての研究も多く、パリ第7大学の教授も兼ねている。著者は「市民援助のための金融取引に課税する行動」(アタック)の創立者であり、行動するジャーナリストである。

「2004年 『21世紀の戦争 「世界化」の憂鬱な顔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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