働くみんなのモティベーション論 (NTT出版ライブラリーレゾナント)

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  • NTT出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757121539

感想・レビュー・書評

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  • 卒論のために出会った本の中の1冊。

    「かなりのやり手でも、ずっとやる気満々でい続けるのはむずかしい。
    落ち込むこともあるし、さえない時もあり、アップダウンがある。
    ポイントは、それを自己調整できることだ。
    四六時中張り詰めていることはできないので、意識的にリラックスすることも大事だ。
    本書での主張は、だれしもの問題としてのモティベーション論を学ぶことによって、
    自分のやる気を自己調整し、周りの人たちのやる気の自己調整に影響を与えられる人間になることだ。
    自分を励まし、周りを元気づける人間になるためにこそ、モティベーション理論を生かしたい。」
    (「まえがき」より)

    「実践の書として、自分と自分の生きる世界を念頭に、ただ『鑑賞するようにながめる』ためではなく、
    『自分を変えて、世界を変える』ためにこそ、読んでいただきたい。」
    と述べられている通り、モチベーションの持(自)論を持つために、という方向性で実践することが前提として書かれている本。
    だから、専門書としては実践的すぎるし、だからと言って実践書にしては専門的理論が登場しすぎな
    立ち位置が微妙な本です。。

    ただ、部分部分で共感できるところは結構ある!
    いずれにせよ、モチベーションを言葉で説明するのってやっぱり難しいんだなぁ。

  • モチベーション理論の全体像を概要把握できる本。

    ここでは、三つの系統で体系化されている。
    1.緊張系:ずれ、緊張感、達成感、ハングリー精神
    →しばしば外発的だが、報酬より、ネガティブな帰結を回避したいという欲求
    【代表的論者】レビン、フィスティンガー、マズロー(欠乏と埋めたいと思う欠乏動機の側面で)
    【メカニズムの特徴】 達成した課題よりも未達の課題のほうをよく思いだすというメカニズムが背景にある。要求水準と現状(実績)にズレがあれば、それが緊張を起こし、その不満足が人を新しいやり方、努力水準に向ける。認知的不協和の提言というのも、この緊張系メカニズムの一つ。

    2.希望系:夢、希望、目標、使命、ロマン、あこがれ、自己実現
    →しばしば内発的だが、うまくいったときには承認されたい、報酬がほしいと思う側面もある
    【代表的論者】スナイダー、マクレランド、レビンソン、エモンズ、マズロー(人は欠乏動機だけでなく、自分の可能性を甲斐化するために発達をめざすという、存在動機の側で)
    【メカニズムの特徴】 人は緊張低減のためだけでなく、積極的に夢、希望、目標などによって示される望ましい方向性に向かっていくというメカニズム。とりわけ長期的に持続する努力にはこの側面が不可欠。また、今一生懸命取り組んでいることが、長期的になりたい自分への経路になっているということから、モチベーションというより長期的キャリア発達の両面を見ることができる。自己実現などは、同期付という領域を超え、人の長期的発達にかかわる

    3.持論系:「ここはあえて危機感で」「やはり夢も欲しいな」と自覚的に自分を鼓舞するために 自己調整する
    【代表的論者】マクレガー(管理職になることには、自分なりの動機づけ持論を持つ)、ショーン、あージリス、ドゥウェック
    【メカニズムの特徴】 自分がどのような時に燃えるか、無気力になるか、を知っていることが自分のモチベーションを左右する。さらに、管理職の抱くモチベーション論が自己成就的予言として職場のあり方を左右する

    ※マクレガーX理論、Y理論
    ※外発的、内発的モチベーションなど

  • 組織のモチベーションについて。
    「行動科学」の教科書。
    動機付けの内外など。
    最後まで読んでいないので、組織に入った際には読みたい。

  • モチベーションではなく「モティベーション」。やはり金井壽宏氏の書籍は、僕にとっては学術的過ぎて肌に合わないのでしょうか。読んでいる途中で投げ出してしまったとさ。。。

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著者プロフィール

神戸大学大学院経営学研究科教授

「2012年 『実践知 エキスパートの知性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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