- Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757123434
作品紹介・あらすじ
グローバル資本主義の暗部「タックス・ヘイブン」。近年、先進国の協調による包囲網が敷かれているとはいえ、巨額な資金が税金逃れを目的に依然として流れ込んでいる。まだ20代の若手経済学者によって書かれた本書は、タックス・ヘイブンの実体を経済学的手法により、客観的に計測、現在の対策を検証し、そして未来のグローバルな課税対策を提案する。
感想・レビュー・書評
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トマ・ピケティの弟子。LSEの若き准教授。
この、直接的な行動力っつーか発想力がすごいわ。
①
株式や債権などの金融証券の持ち主を明らかにする世界規模の帳簿を作成する。
21世紀の資産に課税するには、これが必要不可欠な条件。
②
桁外れの富裕層を、さらに裕福にするタックス・ヘイヴンを打ち砕く各国の団結と科すべき制裁について明らかにする。
国際的な連携を組織し、各国政府が自らが被る損失に相当する制裁を科す覚悟があれば、タックス・ヘイヴンとの戦いに勝機はある。
③
資産に対する世界的な累進課税の創設。
この人にこそ、「闘うエコノミスト」になって欲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界を知る事が出来る。積極的なグローバルアジェンダとなる事を期待。
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経済
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税金関係の関心の高まり。。
すらさんの上げる本にさらに引かれる。
しかし、いつ読めるんだこれ。
<blockquote>フランスで、専門家ではない一般の読者向けに書かれた小著でわずか170ページほどですので、この問題に詳しくない方でも、タックス・ヘイブンの問題とその対策についてコンパクトに知ることができます。
日本に関連することについても、巻末の渡辺智之一橋大教授がわかりやすく補足しております。</blockquote> -
タックスヘイブンの概説と解決策の提言。全4章のうち前段2章のタックスヘイブンの解説は面白い。
タックスヘイブンの起源は、第一次世界大戦後のスイス。戦後の高税率から資産を隠すために利用が広がった。スイスの銀行は、資産を預かっているだけでありオフバランスの扱い。そして、銀行はスイス当局にすら顧客情報を漏らさない。
今では、投資ファンドはルクセンブルク、幽霊会社はヴァージン諸島やパナマ、スイスは資産管理業に特化し、タックスヘイブン間で住み分けがなされている。
こうした内容がかなり分かりやすく書かれているが、筆者がフランス人のせいか、スイスの役割をやや誇張している印象もあった。ロンドンやニューヨーク等の真の金融センターが果たしている役割はあまり扱われていない。
また、タックスヘイブンを介した脱税行為に対処するため、世界規模の金融資産台帳の作成等を提言されているが、この辺りの実行可能性はやや疑問に思えた。 -
途中リタイア
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レビュー省略
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f at arc jan23,15