創造するアジア都市 (NTT出版ライブラリーレゾナント055) (NTT出版ライブラリーレゾナント 55)
- NTT出版 (2009年8月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757142213
作品紹介・あらすじ
中国・韓国・そして日本。グローバル化の中で存在感を増すアジア都市の戦略を、「クリエイティブネス」を核に読み解く。
感想・レビュー・書評
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米国外交専門誌“フォーリンポリシー”が選ぶグローバルシティ10選のうち、東京は言わずもがな、香港、シンガポールやソウルとアジアから4都市がランクインしている(ちなみに大阪は45位。41位はニューデリー)。
特に北京や香港が今や世界の工場から脱しようとし、それを象徴するかのように工場跡をそのままギャラリーとして使用する、エキシビジョンの数々が印象的だった。
何も芸術だけが文化だとは思わないけれど、人の創作活動そのものが香りを携え、人はそのエネルギーに吸い寄せられて集まり都市が出来ていくのだなということが非常によく分かる一冊。イメージというのは非常に重要。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アジア諸都市を中心に、ここ10年程度のいろいろな文化・創造都市に向けた動きを紹介しており、興味深かった。
著者の専門分野であるからであろうが、ややデジタルコンテンツ産業関連に比重が偏りすぎているようにも感じた。
文化・芸術を中心に都市を活性化するという視点は、21世紀に入って以降はすっかり定着したようにも感じるが、トレンドの移り変わりが激しい世界において常にトップランナー、ハブの地位を保ち続けることができる都市は数少ないのではないかと思う。
長期的には、生活環境、交通、教育機関など、その他の点でも秀でているバランスの良い都市が、クリエイターを持続的に惹きつけていくのではないかと感じた。 -
橋爪さんとは、大阪で一度お会いしているわけだが、その後ガンダム学会会長になったりとか、いよいよもって縦横無尽の活躍。
うちのボスに聞いたところによると
「橋爪さんの事務所にはフィギュアとかすごいしね」
と言っていた。
「博覧会オタク」でもあるそうで、その知識量は、アカデミズムというよりは、
<おたく>にちかいらしい。
で、この本では、最近の中国の動勢が語られており、一時期日本のメディアを賑わした●●遊園地などの話を、歴史的な流れの中で整理して、記述しています。
そういう意味ではおもしろいのだが、最後に「聞いた話をまとめてみた」というような書き方をしているのがちょっと残念。データは信頼性にかけるものなのだろうか?
クリエイティブ・シティ論については、少し触れる程度なので、そうした文脈を押さえつつ読み、中国の参考事例として拾っておくのには参考になるだろうか。 -
安倍首相時代の7つの重点策。
・人材、物流ビッグバン
・国際人材育成、受け入れ政策
・日本、アジアの金融資本市場機能強化
・国内市場型産業の競争力強化
・アジアの活力を取り込む地域戦略
・日本の魅力向上、発信
・アジアの共通発展基盤の整備
Made in Asiaから、Created by Asiaに。