真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)
- エンターブレイン (2006年8月31日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (606ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757729209
感想・レビュー・書評
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全巻読了につき、まとめ感想。
漫画でしか表現できないであろうこと(実写ではチープになったり惨たらし過ぎたりして表せなかろうこと)を見事に表現している。噂通りの残酷描写や暴力表現、特に後半からのトシの壊れ具合は本当に「なんやこいつ」と思わずにはいられない。
怪獣ヒグマドンと連続殺人鬼トシモンの関連性や周囲のキャラクター、話がどんどん大風呂敷になっていくが荒唐無稽のようでどこかリアルな感じもあって不思議な感覚。
読書中たくさんの気持ちが去来したのに今何を書こうかと思い返すとよくわからない。
とんでもなく嫌悪したキャラが途中でそうでもなくなったり、逆にいい奴だと思っていた奴がとんでもないモノに見えてきたり。
そんな中、一貫して面白いキャラクターとして好きだったのはユリカンかな。小狡い狸政治家みたいな出方でしたが、面白い思想のキャラクターで。
人間の究極の罪は想像力の欠如です。
つまり、バカは罪だ!
いい言葉だ。全てに通じる気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20世紀最凶のマンガ、読了。
人には薦めることができないけど、読んでてよかったマンガだった。想像できない世界が見えた。
傑作です。自己責任で読んでください。猛毒。 -
唯一無二の世界観。圧倒的なスピードに無慈悲で暴力的な圧力で迫ってくる大作。
こんなもの漫画でしか描けないだろう。
読後感はぐちゃぐちゃな気分になるが
素晴らしい、やわな漫画じゃない。 -
血がふつふつと滾り感性が刺激される。
ヒグマドンはこの巻では存在感が薄め。
無秩序と狂気がモンちゃんの行動として絵的に激しく描かれる一方、後半では理性と道徳が言葉を伴って対抗・拮抗してきている。読みやすいバランス。
トシのモンちゃんへの感情の行方が気になるぞ。 -
暴力描写がエネルギッシュ過ぎて、
こっちの元気が無い時に読むとヤラれて行く。
Wikiに「深作欣二による実写映画化の企画があったが、死去により立ち消えとなっている。」とあり、それは見させておくれよとなった。 -
圧倒的な理不尽と暴力とどこへ向かうのかわからないスリリングさ。モンとトシはどこから来て何を目指しどこへ行こうとしているのだろうか。立ちはだかろうとするも一度は折れた塩見課長はどうするのか。そして、適当そうな外観で実は肝が座って誰も言わなそうな本質的なことをえぐり出す総理の造形も気になる。
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モンちゃんのうたが、とっても好きです。…ちゃんと全部読みたい。
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哲学的。
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人が弱者が持っていかれるワンシーンでは少佐の演説と並ぶ。それが後戻りも引き返すことも出来ないであろうとも人が人では居られなくなろうとも自分が自分でなくなろうとも。意識、理性すら吸い込まれ、飲み込まれていく感覚。死すら厭わない、理の範疇を外れようとも構わない。常識やルールから抜け落ちてでも。抵抗すらも慈悲すらも与えてくれない圧倒する質量と熱量が怖くも与えてくれる安らぎ。大流の一部になれるかも知れないという淡い期待と願望と幻想。待ち受ける狂乱、狂気、惨劇。それでも力を欲さずには居られない心。敵いませんよ。
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昔途中まで読んでそのままだったのだが、電書化されているのに気が付いて全巻購入。若い頃に比べてこういうバイオレンス系への耐性がおちてるなあ。最後はイデオンを思い出した