火星ダ-ク・バラ-ド (ハルキ文庫 う 5-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 424
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758433723

感想・レビュー・書評

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  •  主人公がやけに若いと思ったら単行本版ではもう少し若いのね。
     そして、ヒロインが頼らず自立している感は最初の著作からだったのか、あるいは文庫化のためにリライトされて強調されているのか気になる。

     世界構成が冷徹で、うん。SFなのに夢物語の入る余地が無い。
     単行本版も読みたくなる。

  • 信念と現実、科学の進歩と倫理、その間から、何を選び、何を捨てて進んでいくのか。うーん、非常にSFっぽくていい。物語の安定感、テンポの良さも申し分なし。

  • 人類が宇宙に進出し、火星に住み始めて何十年。地球を離れ、"地球"的な文化やしがらみから解き放たれようとしている火星が舞台のSF。
    話の大筋は、仲間ごろし容疑をかけられた警官と新人類として生み出された超能力を持つ少女の恋愛サスペンスといったところか。
    ストーリーに引き込まれるものがあるのは勿論のこと、火星で暮らす登場人物達の価値観の描き方がいい。
    作品内に頻繁にでてくる地球的とか火星的、宇宙的という言葉からは、火星に住む人々の地球、火星に対する考え方が現れている。
    最終的に少し御都合主義的な大円談になっている嫌いもあるが、全体としてはかなり読み応えのある作品だったと思う。

  • スピード感と事件の奇異性に読み始めはぐいぐいひきこまれた。
    が、水島がアデリーンと会ったあたりから、急に話の展開が鈍くなる。
    本書は著者のデビュー作とのこと。
    私にとっても、初の上田作品。他の作品に期待。

  • 主人公の年齢が近いってこともあって友達を応援する気分で読んでいる自分がいた・・水島さんのストイックな行き方は切なすぎる。幸せになって欲しい。

  • 火星治安管理局員・水島烈はバディの神月璃奈と共に凶悪殺人犯ジョエル・タキを護送中、何者かの襲撃を受けて意識を失う。
    再び意識を取り戻した烈の前には、ジョエル・タキ逃亡の知らせと璃奈の無惨な死体が。
    捜査当局から璃奈殺害の疑いをかけられ、自らの潔白を証明するため個人捜査を始めた烈の前に、特殊な脳機能の持ち主であり、事件の真相を知るアデリーンという美少女が現れる。

    第4回小松左京賞受賞作。

  • 人類が街を築き、生活している火星が舞台。
    なんたらテラ・フォーミングとゆう技術によるものだそうな。

    テラ・フォーミングとゆうのは、ガミラス帝国が地球に攻めてきたときの逆バージョンらしい。

    SFやらハードボイルドやら純愛モノやらてんこもりで、とても面白い。

    火星世界の世界観(?)が細部までがっちり出来てて、とても感心。
    すげェ。

    単行本バージョンのエンディングが大きく異なる、とのことですが、
    なんだかスゴく気になるぢゃないかぁー。
    だれか教えてー。
    いや、やっぱ聞くのはやめよう。
    うーむ。

    • ほんやだワンさん
      ついに読んでしまったのですよ。
      むはは。
      なんとゆうか、
      悲しそうで悲しくない少し悲しいラストでしたな。
      (↑ どこぞのラー油かいっ...
      ついに読んでしまったのですよ。
      むはは。
      なんとゆうか、
      悲しそうで悲しくない少し悲しいラストでしたな。
      (↑ どこぞのラー油かいっ)

      単行本バージョン、気になるわぁ~・・・・・。
      2013/05/15
  • 半分くらいはとてもおもしろかったが、半分はちょっと入り込めなかった。

  • ハードカバー版と結末が違うというあとがきまで読んで一気に頭をリセットできました。その直前までこの世界に入り浸っていたのに、あとがきを止んでデリートボタンが押されたような気分です。
    ハードカバー版も読む機会があるといいなとおもいます。はい。

  •  文庫化にあたり、大幅に加筆・訂正されているそうだ。結末が違うらしいので、単行本も読みたい。
     文庫版はアデリーンだけが幸せになるのが少しさびしいな。アデリーンが不幸になってほしい、というわけではなく。それでいいのか、水島。水島本人はいいかも知れないけど私がすっきりしないよ、そんな終わり方。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。11年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。18年『破滅の王』で第159回直木賞の候補となる。SF以外のジャンルも執筆し、幅広い創作活動を行っている。『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『薫香のカナピウム』『夢みる葦笛』『ヘーゼルの密書』『播磨国妖綺譚』など著書多数。

「2022年 『リラと戦禍の風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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