菓子屋横丁月光荘 歌う家 (ハルキ文庫 ほ 5-1)

  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441940

感想・レビュー・書評

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  • 守人は、ふとした時に家の声が聞こえる、不思議な力を持つ大学院生。
    両親を亡くし伯父に引き取られたが、その叔父も亡くなり、住んでいた家を出て、指導教授の紹介で川越の古民家に移り住むことに。
    守人に聞こえたのは、その家の歌う、少し調子外れな童謡だった。

    川越で生まれ育った人も、その佇まいに惹かれて集まった人も、古き良きものを愛でる優しい人ばかり。
    守人も、そんな人々との交流の中で、心をひらいていく。


    ふんわり、ほのぼのに浸れる。
    けれど、同じ川越を舞台にした「三日月堂」のシリーズと違い、どこか薄味。
    彼の持つ力のことを考えれば、建築関係の道に進み、古民家再生の仕事に関わる仕事に就きたいと考えそうなものだけれど…??
    守人が家の声を聞いても、それは彼の胸の内にとどめられ、積極的に動くのは教授や「べんてんちゃん」。
    主人公、もっと動いて動いて‼️

    ちょっと、観光案内的な描写が多すぎるような気もする。魅力的な町だということはよぉ〜くわかりました。

  • 活版印刷屋さんと同じ世界観。家の声が聞こえるっていうか、かつてそこに住んでいた人の想いなんかが声になって聞こえる感じなのかな。不思議な話だけど優しくて良かった。

  • 同居していた祖父を亡くし、一人暮らしをしていた大学院生の遠野は、「仙人」といあだなを持っていた。どこかここにいないような雰囲気の彼が、「歌う家」に迎え入れられ、川越の街で暮らしていくお話。建物と家族がテーマです。
    とても私の好みなすこしさみしげだけれどあたたかい話でした。建物って、なんでか昔から好き。なんだろう、「ひとがつくったおおきなもの」だからかなあ。おすすめです。

  • 続きが楽しみです。

  • 家の声が聞こえるという不思議な力はあるものの、それはあまり内容に関係してこなくて、家の持つ記憶のかけら、というくらい。
    家に住んでいる人、住んでいた人への優しい思い出が描かれている、穏やかなほっと一息つくような物語。

  • 川越に行きたくなる!

  • 【収録作品】第一話 歌う家/第二話 かくれんぼ
     川越に行きたくなるようなお話。

  •  川越の案内本か?ってくらい街並みが詳しく描かれています。パン屋さんとか実在するのかしら?

     家の声が聞こえる主人公。積極的には家に拘ろうとしません。全体的にサッパリとした印象。

     べんてんちゃんがかわいい。次作に期待ですね。

  • 良かった

  • 2018/9/13(木曜日)

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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