- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760153497
感想・レビュー・書評
-
日常的に使う言葉についてハッとさせられる1冊。
励ましの言葉とか、地域とか、軽率に使っている単語の意味を私はわかっているのだろうか、と考えさせられた。特に主語を大きくしてしまう「私たちは」はもっと慎重に使おう、気をつけよう、と感じた。
内容はすごく良いのだが、作者が言葉に向き合ってなんとか誤解されないようにとまとまらない言葉のままに書いているために、いかんせん読みにくかったので星3つ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
障害者に寄り添って言葉を紡いでいる。何気ない言葉、善意からの言葉であっても、よく考えてみる。励ましの言葉の難しさ、自己責任の怖さなどエピソードを交えながらわかりやすく、考えさせられた。
-
週刊新潮2021923掲載
毎日新聞20211211掲載 評者:中島岳志(東工大教授) -
僕らはどこまでも言葉の内側で生きている。自らが発する言葉、浴びせられる言葉、その無限の総体が社会そのものであったり、自意識を再帰的に構成していく。見て見ぬフリをしている(したい)社会のあれこれに、言葉を持ってして正面から向かっていく著者の冒険の書。
-
“「可哀想」というのは、「自分はこうした問題とは無関係」と思っている人の発想だ。”(p.27)
-
自分がうまく言葉にできないもやもやとか、自分の生きづらさとか、誰かの生きづらさについて考える本。
-
考えさせられた…
-
この本の内容からして、点を付けるという行為が相応しくないように思われるので星はあえて付けない。考えさせられる、みたいな言葉も合わないような気がする。
表面的な言葉や断定的な言葉ばかりが増えるのはその方が楽だからだろう。誰でも自分のことで手一杯。難しいことなんて考える手間も時間もかけたくない。まとまらない言葉は面倒くさい。色んなことが切り捨てられ、問題をとりあえず片付けたような気になるためだけに使われる言葉が流通する。そうした現状に警鐘を鳴らすのがこの本だ。普段目を背けていることを改めて考え直すよう、穏やかに、かつ真摯に語りかけてくる。
読後すっきりはしない。だが、だからこそ信じられる本だと思う。大事なことは得てして白黒付けることはできない。場合によっては悩み続けることでしかバランスが取れないこともある。安易な結論なんてない方がいい。 -
ことば