贈るうた 新装

著者 :
  • 花神社
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本棚登録 : 128
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (89ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784760218608

感想・レビュー・書評

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  • 吉野弘さんの詩集
    図書館本

    結婚する二人に向けた 祝婚歌 
    立派過ぎず、完璧を目指さず、非難できる資格が合うか疑い、正論は控えめに。ゆったりゆたかに過ごす。

    心優しき娘 夕焼け
    年寄りに席を譲る光景。

    葉を落とした銀杏 短日
    自分から逃げ出さず、自分に同意している育ちの良さ。

    この3つが特に好き。

    詩は想像力を掻き立てる。

  • 中学生のときに知った詩もいくつかあって、なつかしかったです。

    ふと手を離したそのとき、それほど強くはない風にノートをめくられるような、心のゆさぶり方がいいな、と思います。

    まだ「老い」は知らないようです。

  • 昔から詩が好きだったのだと今になって気がつく。幼い頃は詩をつくっては筆ペンで書いて祖父母に贈ったものだった。

    学生時代は気恥ずかしさがらか、他人の目を無意識に気にしてか、詩を読むことはなくなっていたけれど、国語の教科書の詩に、古典の授業の短歌に、胸が溢れて休み時間もぼーっと黒板を書き写したノートを眺めていた。

    もし、私が結婚して、子どもを授かるなんて幸せなことが起こるのだとしたら、本棚には詩集を忍ばせておきたい。思春期の多感な時、私の側に詩集があったなら、どんなに素直に泣けたのだろうと思うから。


    社会人になって、ああすれば良かったなんて思うことも多いけど、まだまだ遅くないのかもしれないぞ。なんてね。

  • 初めて詩集を読んだ。
    著者の逝去がきっかけになったのだけれど。
    今まで詩というものが、心に入ってきたことは無かった。
    この詩集を読んで、改めて詩というものはすごいと思った。
    こんなに短い文章で、
    こんなに豊かに語りかけてくる。
    優しくて美しい言葉が並ぶ、素敵な1冊だった。

  • とても心の休まる詩集です。1人でシャカリキにがんばらなくても、誰かと寄り添って歩く楽しさを思い出す詩集です。疲れた時に読むと、ビタミン剤のような効き目があります(^^)。
    OYA!KOのブログ『贈るうた』で3回にわたり、紹介しています。その第1回~第3回のURLを載せておきます(^^)。

    http://blogs.yahoo.co.jp/jlittletiger/236815.html
    http://blogs.yahoo.co.jp/jlittletiger/240214.html
    http://blogs.yahoo.co.jp/jlittletiger/245806.html

  • 中学生の頃に、この本にも収録されている「生命は」という詩を読んだのが、吉野弘さんの作品との出会いでした。

    吉野さんの作品は、心臓のいちばんやわらかい場所に沁みてくるような詩ばかりです。
    あまり詩は読みませんが、彼の作品はぜひ、人に勧めたくなるものばかりです。

  • 愛について考えさせられる。
    優しくて温かい包むような愛。
    家族愛に溢れている。
    結婚したらパートナーと開きたい一冊。

  • 【一編】

    自分自信に

    他人を励ますことはできても
    自分を励ますことは難しい
    だからーーーというべきか
    しかしーーーというべきか
    自分がまだひらく花だと
    思える間はそう思うがいい
    すこしの気恥ずかしさに耐え
    すこしの無理をしてでも
    淡い賑やかさのなかに
    自分を遊ばせておくがいい

  • * 入手日20180110
    * 大学時代の指導教員からプレゼントされた本。

  • 彼女に詩を贈りたいな、と思ったり、自分に贈られたと思って読んでみたり。
    祝婚歌、奈々子に、は、私にはまだ関係のない話だけど、それでもその相手との関係性への祈りは届いた。

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著者プロフィール

1926-2014 詩人。山形県酒田市生まれ。代表作は「夕焼け」「祝婚歌」など多数。校歌・社歌も多く作詞。詩集に『贈るうた』『夢焼け』『吉野弘全詩集』など。読売文学賞詩歌俳句賞、詩歌文学館賞受賞。

「2015年 『吉野弘エッセイ集 詩の一歩手前で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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